「誰が誰を殺したのか」
殺人事件が起きた当初は、犯人は疎か、被害者の身元も分からなかった。それが、107人にもおよぶ登場人物の「証言」をもとに徐々に解き明かされていく。
原作は読んでいた。そして映画を観て驚いた。過不足無く、文面から読み取れるそのままの世界があるのだ。逆に映画があって、そこから小説に起こしたかのようにも思えてしまうぐらい。
登場人物のテレビ取材への「証言」とそこに回想シーンが挿入される形で、映画は進行していく。役者はノーメイクで淡々と演じている。不気味にも映るかも知れないが、そこには役者ではなく一市民でしかないことを感じさせる。
カットが多く事件の事実を並べていく前半から、焦点の人物にじっと独白させる後半から終盤にかけての対比。それは新聞やニュースで見る他人事の「事件」と、その事件の周りには必ず「人間」がいることを表している。キーパーソンの綾子を伊藤歩が演じている。幸薄そうな、でも母として子どもを守る力を持った少女だ。非常にうまいキャスティングだと思った。
最終的に、冒頭の問いは「何が何を殺したのか」と問いが大きくなって返ってきた。自分の答えはまだ見つからない。
2時間40分と長尺だけど一切眠くならない。それだけ一気に読ませる原作の力と監督の視点のすばらしさがあるのだ。観れ!または、読め!
…初日の舞台挨拶が始まる直前に扉が少し開いて、半分だけ岸辺一徳の顔が見えた。その半分だけの一徳の顔が妙に印象に残ってしまい、笑いをこらえておりましたとさ。
殺人事件が起きた当初は、犯人は疎か、被害者の身元も分からなかった。それが、107人にもおよぶ登場人物の「証言」をもとに徐々に解き明かされていく。
原作は読んでいた。そして映画を観て驚いた。過不足無く、文面から読み取れるそのままの世界があるのだ。逆に映画があって、そこから小説に起こしたかのようにも思えてしまうぐらい。
登場人物のテレビ取材への「証言」とそこに回想シーンが挿入される形で、映画は進行していく。役者はノーメイクで淡々と演じている。不気味にも映るかも知れないが、そこには役者ではなく一市民でしかないことを感じさせる。
カットが多く事件の事実を並べていく前半から、焦点の人物にじっと独白させる後半から終盤にかけての対比。それは新聞やニュースで見る他人事の「事件」と、その事件の周りには必ず「人間」がいることを表している。キーパーソンの綾子を伊藤歩が演じている。幸薄そうな、でも母として子どもを守る力を持った少女だ。非常にうまいキャスティングだと思った。
最終的に、冒頭の問いは「何が何を殺したのか」と問いが大きくなって返ってきた。自分の答えはまだ見つからない。
2時間40分と長尺だけど一切眠くならない。それだけ一気に読ませる原作の力と監督の視点のすばらしさがあるのだ。観れ!または、読め!
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