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ニーチェの言葉『神は死せり』日本人としてどう考えるかⅡⅩⅡ

2013年08月23日 | 歴史
 我が国がアメリカに侵略されて忽然と悟らなければいけなかったことは、「アメリカはキリスト教国である」ということではないでしょうか。
今に至ってもその認識に欠ける人々がいます。アメリカはヨーロッパよりも遙かに強烈なキリスト教国なのです。
アメリカは宗教を信ずる点においてはイスラムと双璧をなすでしょう。
一方アメリカに留学した日本人はドイツやフランスに留学した日本人よりもキリスト教を意識しません。
キリスト教がいかにアメリカの背景を形成しているかを意識しないのです。ヨーロッパに留学すると大伽藍のゴシック建築の数々を目にするからでしょうか。
アメリカにはそれがありません。アメリカは市民化していて近代化していて宗教は関係ない国だと思うからなのでしょうか。
ところがアメリカの方が遙かに信仰においてヨーロッパ人をしのいでいるのです。神様を信じる人はアメリカ人は8割も9割にも及びます。
ヨーロッパ人は1/3にも満たないのです。教会に礼拝する人も20%しかいません。アメリカは2/3の人が日曜になると出かけてくのです。
この凄まじい宗教への傾倒はトックビルがフランス革命後にアメリカ論ですでにアメリカの宗教性を指摘しており、むしろ日本人が気がつかないのが変な話なのです。
このアメリカの宗教性はどこから来るのでしょう。アメリカに移民した清教徒達はヨーロッパで虐げられた宗教戦争の敗北者です。
骨の髄までいじめられた人達が「神の国を作るのだ」としてモーゼの元に集まったユダヤ人が逃れてエジプトを脱出し、
イスラエルを建国したあの出来事と同じように、「アメリカという国を作るのだ」とワシントンはモーゼのような役割を果たしていたのです。
こう言った宗教構造がいかに根深いか我々はよく知っておく必要があります。このことに相当の知識人でも気がつかないのです。
戦争前に日本人がアメリカを研究した時にアメリカの宗教性を考えなかったため、
「アメリカが日本の宗教を考えていないんじゃないか」と思い込んでいる人が多いようです。
しかし、アメリカ人は各民族の宗教を常に研究していて、それを叩き潰す事が戦争に勝つ事だと言う戦略を常に持っていて、天皇に狙いを付けてやってきたのです。
「菊と刀」という本でそれが語られています。日本人は迂闊で、直前までアメリカと戦争するのではなくて、ヨーロッパの近代文明と戦争するのだと思っていました。
少なくとも昭和13年から14年くらいまではそうだったのです。アメリカを敵だと思っていなかったのです。今も迂闊だが戦前も迂闊だったのです。
迫害されたキリスト教徒がアメリカのバックボーンを形成しています。ヨーロッパは18世紀に啓蒙主義の経験をします。
そこで脱宗教という精神運動を一端くぐり抜けているのです。政教分離というのはそこから生まれます。
ヨーロッパは16~17世紀、新教の自由を巡る凄まじい宗教内乱がありました。それを経過する事でヨーロッパは目が覚め、啓蒙主義が花開く時代を迎えます。
しかしアメリカにはそれがありません。
アメリカの自らの宗教に対する無警戒さ、宗教戦争と啓蒙主義の経験もなしにいきなり宗教と政治を結びつける躊躇のなさも大きな問題なのです。

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