これはかなり不思議で重い問題として残ります。三島は最初からこの問題を持っていた気がするのです。
『仮面の告白』でドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』の一説を引いてきて美とはこういう物だと長い文章を引用しています。
ドストエフスキー的な美意識という物は有効性を問わない形での存在論です。
三島の不思議なところは戦後左翼という物、無効性の論理を出すことによって功利主義的な論理を克服してしまう、
否定してしまう、乗り越えてしまうという厄介な存在に対してです。
それ以降左翼がガタガタになって自滅していったのは三島の死がある意味でゼロの死、
無意味な死を死んだことからつながるんじゃないか。これはけっこうたいへんな事なんじゃないかと思うのです。
☆2月のお知らせ
下記カレンダーをご参照ください。
当院では一緒に働いてくださる方を募集しています。詳細はメール等でご連絡ください。
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『仮面の告白』でドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』の一説を引いてきて美とはこういう物だと長い文章を引用しています。
ドストエフスキー的な美意識という物は有効性を問わない形での存在論です。
三島の不思議なところは戦後左翼という物、無効性の論理を出すことによって功利主義的な論理を克服してしまう、
否定してしまう、乗り越えてしまうという厄介な存在に対してです。
それ以降左翼がガタガタになって自滅していったのは三島の死がある意味でゼロの死、
無意味な死を死んだことからつながるんじゃないか。これはけっこうたいへんな事なんじゃないかと思うのです。
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三島自身が事件の4ヶ月前に最後の政治論文を月刊誌『諸君』に書いています。
『革命の哲学としての陽明学』。その中で大塩平八郎を礼賛しています。文庫本では『行動学入門』に収録されています。
「今日本では陽明学が顧みられることは全くないが、もし語られるとしたらどういう見地からからだろうか。
それはここ数年来の大げさな革命的言論とそれについて伴うことの無かった、革命的行動の蹉跌との間には現代政治と社会、
政治理念と行動の間における真っ黒な深淵が暗示されている。我々は今、
その深淵の上を閉ざす美貌的な平和にたぶらかされているが、
やがてその深淵は人間精神の上にもっと恐ろしい形で再現することは十分誘起される」
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「今日本では陽明学が顧みられることは全くないが、もし語られるとしたらどういう見地からからだろうか。
それはここ数年来の大げさな革命的言論とそれについて伴うことの無かった、革命的行動の蹉跌との間には現代政治と社会、
政治理念と行動の間における真っ黒な深淵が暗示されている。我々は今、
その深淵の上を閉ざす美貌的な平和にたぶらかされているが、
やがてその深淵は人間精神の上にもっと恐ろしい形で再現することは十分誘起される」
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事件直後に林房雄が語りました。「憂国の諫死に近い。見事に散った桜花の様である。」、
保守陣営の中の保守の方が皆そういうとらえ方でした。
黛俊郎がおもしろいことを言いました。「これは精神的クーデターである」、事実上クーデターなんか目指してもいない、
まして自衛隊に対して訴えてもいません。自衛隊が呼応するわけがない。
三島の訳本を書いたアイバン・モリス、「これは高貴なる敗北の列に叙す」。
つまり日本の歴史においては(世界史では通用しないが)ヤマトタケル以来、源義経、後醍醐天皇、大塩平八郎、西郷隆盛、
そして三島由紀夫。この高貴なる敗北というものは日本史にしか持っていません。
そういう文脈の中でとらえるとどうでしょう。
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黛俊郎がおもしろいことを言いました。「これは精神的クーデターである」、事実上クーデターなんか目指してもいない、
まして自衛隊に対して訴えてもいません。自衛隊が呼応するわけがない。
三島の訳本を書いたアイバン・モリス、「これは高貴なる敗北の列に叙す」。
つまり日本の歴史においては(世界史では通用しないが)ヤマトタケル以来、源義経、後醍醐天皇、大塩平八郎、西郷隆盛、
そして三島由紀夫。この高貴なる敗北というものは日本史にしか持っていません。
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