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ニーチェの言葉『神は死せり』日本人としてどう考えるかⅩⅦ

2013年08月18日 | 歴史
 「”真の世界”は到達不可能なのか。ともかく到達された事は無い。到達された事はないのであるから知られてもいない。
  従って慰めにもならず、救いをももたらさず、義務を負わせることもない。知られてもいないことがどうして我々に義務を負わせる事ができるのであろう。
  仄白い朝、理性の最初のあくび、実証主義の鶏鳴。(実証主義が鬨の声を上げた)」
この文章を哲学者が翻訳すると大変つまらない文にしてしまいます。これは科学の時代が始まった事を指しています。
科学では神様やあの世を証明できない事はわかりきっています。科学、実証主義では慰めにも成らないし救いにも成らないし義務を負わせることもできません。
だめになったのです。ニーチェ自身は科学を否定していません。科学の果たすべき役割を大変評価しています。
科学が事実を発見して世界に説明しようとするその場合、できる許容範囲の中でそれをすることは許されます。
しかし全て解明できる、実証できる、説明できるという科学の盲信については有害だと見なしています。科学を賞賛するけれども万能だとは思っていないのです。
ニーチェはある意味で科学、実証を拒絶してもいたのです。ニーチェにとって事実は存在しません。事実は解釈だけが存在します。
「パースフェクティズム、全ては解釈である」。
人間の事実を突き詰めたところでそれは物の見方であって、解釈によって多様になります。世界について全てを説明しようとする科学者は科学者とは言えません。
これが理性の最初のあくびと言うなのです。
 ”真の世界”、これはもはや何の役にも立たない無用の長物となりはてた理念です。従って論破されてしまった一理念なのです。
であるからには我々はこれを廃絶してしまおう(唯物論)。
「光明るい日中、朝食、良識と快活さの復帰。プラトンの赤面(恥ずかしがっている)。全ての自由な精神たちのどえらい(トイフェル)馬鹿騒ぎ」
トイフェルとは悪魔の意、こんちくしょうと言う意味です。フランス革命とか、サドの快楽主義とかを連想するのでプラトンが赤面するのだろうと言うのです。
ニーチェはこれで満足しているわけではありません。

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営業日の午後12時~午後4時は、手術、治療業務のため留守番電話にしている場合があります。
8月の予定:





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