世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩ

　当時はノブゴロドが最も富める街でした。おそらく街側はモンゴル軍と金で決着をつけたのだと思われます。
ノブゴロドはバルト海のハンザ同盟による貿易の拠点です。交渉はお手の物です。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅨ

　当時モスクワという地名は登場しません。マカルと呼ばれる地名の場所が後にモスクワになると思われます。
モンゴル軍はノブゴロドという街に行こうとしたのにその直前で転回して南下してしまうのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅧ

　ブルガルは遊牧民です。モンゴルはまずブルガル族をやっつけて吸収して自軍に組み入れ、
次に遊牧民キプチャク族を吸収します。リャザンから北へ向かい、モスクワへ向かいます。
当時のモスクワは単なる砦があるだけで、特別な場所でもなんでもなく、
その北にあるウラディーミル、スズダリ、ロストフ、ヤロスラブリ等が立派な町でした。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅦ

　誰もが皆、自己正当化を図るものです。
実際はどうだったのでしょうか。ロシア史は草原の遊牧民と切り離せません。
ではモンゴルのヨーロッパ遠征地図を見てみましょう。
モンゴルのブルガル族が、ボルガ川（ブルガルが住んでいた川という意味）の語源になりました。
現在のブルガリアは黒海の西側にあります。それはボルガ川に住んでいた人がそこまで移住したためなのです。
現在はタタルスタン共和国、カザンタタールがいるところにブルガル族居住地区だったので
そこを流れる巨大な川はボルガ川という名称になりました。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅥ

　ロシア人はモンゴルの悪い所だけを言い続けています。
18世紀ピョートル大帝時代のヨーロッパ、ヨーロッパの強い時代からそう言われだしました。
もっと昔のヨーロッパの弱い時代にはそうは言わなかったのに何だかねえ…。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅤ

　苛烈な行為で有名な自国の秘密警察が暴力的なのもみんなモンゴルの伝統だということらしいです。
一方でいいことはヨーロッパのおかげのようです。「我々はヨーロッパ人だ」とロシアの人々は言います。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅣ

　ロシアとモンゴルの関係はとても深いものがります。
ソ連成立以前、ロシア帝国時代から悪いことは全て「モンゴルのせいだ」というのがロシア人の口癖です。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅢ

　オスマンは20世紀に入ってトルコ色が強調されます。
「トルコはイスラム教徒でアジアなのだ」という論がそれです。
これはヘロドトス（古代ギリシアの歴史家）の影響なのです。
オスマン史はもう一度見直されなければいけないと思います。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅡ

　イスタンブールというのはたくさんの言葉と宗教と文化が一緒になって、
オスマン朝はキリスト教徒の家来もいっぱいいたと考えられています。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩⅠ

　当時のアナトリア半島は貧しい地域で、ビザンツの元のバルカン半島はそれに比べて非常に重要な場所です。
結局キリスト教徒とトルコのイスラム教徒の争いなんて関係ないのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅦⅩ

　オスマンは確かにモンゴル軍から始まっていますが、モンゴル軍自身であるとは言い難く、
ビザンツ方面を支配してその土地の人間を家来に吸収して成長していった経緯があります。
オスマン帝国は”オスマントルコ”と言われますが実際にはバルカン半島から出発しているのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅥⅩⅨ

　オスマン帝国は在郷軍人に対して「お前たちの給料以上の税金をこの土地から徴収することを禁ずる」
と厳しく管理しました。
　古参のトルコ系遊牧騎馬民を抑えながら自分の直属軍隊はバルカン半島からリクルートしていました。
これが最初のオスマンの姿です。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅥⅩⅧ

　自軍とはいえ、自由に略奪して個人の物にしてしまう連中をのさばらしておいては
ちゃんとした国ができるわけがありません。
　元々オスマンが最初の拡張期を迎える時に力となった遊牧民は、
その後どんどん権力を削がれていき遊牧民出身の騎士は在郷軍人にされていきました。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅥⅩⅦ

　イェニチェリは小姓も含めてきれいな格好した側近、近衛兵集団です。
とても美しい行進で歴史的世界的に有名になりました。
でもこれは遊牧民の軍隊が如何にあてにならなかったかの裏返しであったように思えます。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅥⅩⅥ

　その訓練の過程でイスラム教に改宗させられて「スルタンの奴隷（トルコ語でカプクル）」という名前で
給料をもらって集団生活をさせます。キリスト教文化など他との関係をたって教育を徹底しました。
これは発展しスルタン直属の歩兵軍団「イェニチェリ」となっていきます。

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