世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅨ

　オスマン帝国成立百数十年後に登場した伝説によれば、
始祖オスマンは1299年から1326年くらいに君主になったそうです。
最も位の高い遊牧民族、
オグズ族（ノアの方舟伝説で有名なノアからたどれる系譜があるといわれる）の出身だということから話が始まります。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅧ

　オスマンはモンゴル軍が出自だという、その理由と考察を解説します。
これはオスマン帝国の始祖説話から話が始まります。
15世紀、つまりオスマン帝国成立後、ずいぶん後になってからうちの先祖は偉い人だったと言い出されます。
最初オスマンという人がいたのは確かですが、この時代に何があってどのようだったという記録が一切ありません。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅦ

　オスマン家はモンゴル軍出身であるという説があります。
　この説に関しては何の資料もありません。
しかしモンゴル学の第一人者岡田英弘氏は絶対にそうだと考えていました。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅥ

　もしそうならば、この英国人はモンゴル総督として、
キリスト教世界の中でモンゴル代官として君臨したくて協力したのでしょう。

　大昔のフン族のアッティラ大王が中央アジアから遊牧民としてフランスまで進出しています。
ベネチアにアッティラ王が座った椅子があります。モンゴルだってそのルートで行けた可能性があるのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅤ

　モンゴルは日本には渡れなかったのですから英国のドーバー海峡を超えられるかは分かりませんが、
少なくともフランスを獲る可能性は十分だったでしょう。
　もしオゴディが酒をもう少し節制していればフランスの東海岸線までは到達しただろうと思われます。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅣ

　著者ローナエの考察によると
モンゴル帝国はとてつもない広大な領地を持っているので
遠征先でのモンゴルへの協力者をたくさん作ったことでしょう。
イスラム教徒でさえ協力した人物がいるくらいです。
ヨーロッパ人であるローナエでさえ、モンゴルがフランスや英国を征服する可能性が高かったと考えています。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅢ

　本人の供述によると
「私はモンゴル大使としてハンガリーへ何度も派遣されている」
「命だけは助けてやるからと無条件降伏をハンガリー政府に勧めた」。

その後この人物の消息は不明となっています。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅡ

　パレスチナでの十字軍活動はそこで功績をあげたら一応キリスト教徒に復帰できるというルールに基づくものです。
しかしそこで彼は脱落してイラクで隠遁生活を送ります。
その後彼は語学だけは達者になったのでモンゴルに雇われるという道をたどったのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩⅠ

　追い出された若い貴族が当の英国人です。彼はその後第4次十字軍に参加してパレスチナに到着します。

本人の証言記録、加えてパレスチナで彼に会ったというヨーロッパ人の裁判での証言記録もあります。
周囲の人々から非難を浴びて彼は裁判にかけられました。
　「お前は英国人なのに何でモンゴル軍に入っているんだ？」

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩ

　ローナエは尋問記録を発見したのです。
それによると当の英国人はマグナカルタ（大憲章）事件に端を発し、
王様の権力を抑えたい側（マグナカルタ派）と王様が対立する中で
マグナカルタ派がフランスの王子を連れてきて王様を挿げ替えようとしましたが権力闘争に敗れました。
マグナカルタ派は英国ヘンリー三世の要請を受けたローマ教皇によって破門され英国から追い出されてしまいました。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅣⅩ

　しかも、オーストリア本土にその英国人の知人も存在しました。
「何でお前がここにいるんだよ？」というのがローナエの著作の内容です。
英国人の名前は不明ですが尋問記録が残っていたのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅢⅩⅨ

　モンゴル軍団のリーダーとはいえ、勝手なことはできません。反転して撤収します。
その時、撤収集団のしんがりに対して安心して追撃したオーストリア軍が
モンゴル軍の一部を捕虜にするという事件が発生しました。
そこにガブリエル ローナエの著作に登場する英国人がいたのです。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅢⅩⅧ

　早馬が君主の死を最前線のリーダーたちに知らせました。
モンゴルの戦争は君主のいる大集会でみんなで決めた戦争です。
君主がいなくなったらもう一度ご破算で仕切り直し、もう一度君主を選んで戦争の可否を決めなおすと決まっていました。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅢⅩⅦ

　耶律 楚材（やりつ そざい）という家来が酒でボロボロに腐食した鉄の酒ビンを示して
　　「鉄でもこんなになってしまう。あなたの体内はどうなっていることか？」
と諌めたのにオゴディは聞かなかったというエピソードが残されています。

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世界史の始まり モンゴルを学ぼう ⅡCⅢⅩⅥ

　初代チンギス・ハーンはとても厳格、質素で、息子たちにも節度のある飲酒を説ていました。
しかし豊かになった息子たちは家来が諌めても暴飲暴食を止めませんでした。

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