安城市緑町 ミドリペットクリニック0566-77-6047

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動物病院の日常、広報、呟き
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森の文明と日本ⅡⅩⅡ

2016年10月31日 | 歴史
 すべて人間は循環運動をしているというのです。
人類は生まれてくる前に何十回もあの世とこの世の循環運動をして帰ってきたわけです。
しばらくこの世にいるが、やがてあの世に行きます。間違いなく行きますがまた帰ってきます。
これは日本人も昔から考えていたことです。
ところが死んで困った人が二人いるのです。一つは小さい子供です。
せっかく祖先があの世から帰ってきたのに、オギャアと生まれてすぐ死んでしまいました。
この世に対してそれは失礼じゃないか、この世を少しだけ楽しんであの世に行っちゃうなんて、
祖先に対して失礼だというのです。
子供は大人とは別に葬られます。家の前に埋めて、人が良く踏むところに葬られるのです。

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森の文明と日本ⅡⅩⅠ

2016年10月30日 | 歴史
 これら5つの条件を長い間考え続けてきました。そして、その答えは全く思いがけないところからやってきました。

ある日アイヌのおばあちゃんにお話をうかがって、人間死ぬとどうなるのか教えてくれと問いますと、
アイヌの考えでは人間は死ぬとあの世に行くと言うのです。ご先祖様が待っているあの世にいくのだそうです。
そしてまたこの世に子孫ができたときにあの世から帰ってくるのです。子孫になってあの世から帰ってくるのです。
アイヌのおばあちゃんはそう話してくれたのです。

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森の文明と日本ⅡⅩ

2016年10月29日 | 歴史
第5の条件、これはすべての土偶にあてはまるものではありませんが、土偶の中には人のように埋葬されたものがあることです。
墓穴の中に丁寧に埋葬されたものが存在します。
以上の5つの条件で土偶は説明されます。

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森の文明と日本ⅩⅨ

2016年10月28日 | 歴史
 第4に土偶はすべてばらばらになって出土しています。完成品が一つもありません。
美術館に行けばすべてくっつけた復元品が見られますが、頭が取れているか足が取れているかばらばらか、
壊れ方はいろいろですがすべてばらばらでみつかります。
これは初めからバラバラではなくて完成品であったものを壊してばらばらにしたに違いありません。

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森の文明と日本ⅩⅧ

2016年10月27日 | 歴史
けれど皆一様に真一文字の線です。土偶は簡単なものになると土版といわれる四角または楕円の板状の物もありますが、
それにも真一文字の線があります。真一文字の線が土偶にとってどれほど重要かがわかります。


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森の文明と日本ⅩⅦ

2016年10月26日 | 歴史
 次に土偶はすべて奇妙な顔をしているということです。とてもこの世の人とは思えません。
目はすべて閉じています。遮光器土偶も眼窩は大きいですが目は閉じています。
または瞳孔を開いていても放心しているようです。
 第三の特徴はお腹に真一文字の線があります。へそかとも思えますがどうも変です。
深くえぐったような線、膨らんだような線もあります。

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森の文明と日本ⅩⅥ

2016年10月25日 | 歴史
 そこで仮説を立ててみました。
学問とはどういうことでしょう。
ある謎の現象に出合い、その現象を説明できるもっとも単純でもっとも明快な理論が真理だと考えます。
土偶を構成する条件を列挙して、すべての条件を説明する最も単純で明快な理論があればそれが土偶の真理なのでしょう。
土偶をよく見ると、そこに共通の条件が見つかります。
土偶はすべて女です。しかも妊婦です。男は残念ながら一人もいません。
縄文時代には男はいなかったのかもと思われるほどです。そこには幼女や老女はいません。
腹ははっきり膨れているのとわずかなものもあります。しかし妊婦を否定できる土偶はありません。ここが重要です。

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森の文明と日本ⅩⅤ

2016年10月24日 | 歴史
 そしてもう一つ、縄文土器と並んで縄文時代が後世に残した素晴らしい芸術品、それが土偶です。
博物館へ行って縄文土偶をよく見ていただきたいのです。実に面白い。
ピカソの抽象芸術のような、様々な土偶、顔がハート形のハート形土偶、ミミズク型土偶、円筒型土偶、
大きなサングラスをかけたような遮光器土偶、これら土偶は日本の縄文時代が残した傑作芸術であります。
ある美術家は「日本の芸術は抽象芸術より始まった」といいいます。まさにその通りだと思います。
この土偶は一体何なのでしょうか?。何を模写したものなのでしょう。何のために作られたのでしょう。
今でもわかりません。

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森の文明と日本ⅩⅣ

2016年10月23日 | 歴史
 この考え方が神道の元になったのでしょう。動物崇拝、植物崇拝、あるいは自然現象崇拝とでもいいましょうか。
自然現象はまさに生きている、世界にはびこる神様を崇拝することによって人間は災いから逃れ幸を与えられると考えます。
これが当時の信仰なのでしょう。神という物はそういう物で、例えばオオカミは神なのです。
なぜなら人を殺すからです。人を殺すような力がある物は神として崇められることによって逆に人のためになると考えます。
カミナリ、これも人を殺し、そして雨を降らして地を潤す役に立ちます。悪と善の両面に渡っての神なのです。
あるいはオカミというのは蛇のことをオカミと呼んでいる地方があります。それはやはり神なのです。
”おかみさん”というのも強いでしょう。半ば人を殺すような強さを持っている気がしますね。そういう世界観なのです。

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森の文明と日本ⅩⅢ

2016年10月22日 | 歴史
 特に中期縄文土器は縄文で模様を付けながら、形は蛇、まむしです。まむしの模様が付いているのです。
なぜまむしなのでしょう?。
「まむしは小さいくせに強い。小さいくせに人を殺す力を持つ」
強い力を持つものを神として奉り奉ることによって自分たちに害を与える神から、
自分たちに幸福を与える神に変えようとする意図がそこにあります。日本お祭りはおおよそそいう意味を持ちます。
そういう狙いを持ってあのダイナミックな縄文土器が作られました。
まむし以外にイノシシの絵があります。カエルのようなトカゲのような物もたくさんあります。
そこに縄文時代の信仰があります。アニミズム、生きとし生けるものはすべて、不可思議な霊の力で存在しています。
その中で特別に霊の力の強い物に対して「神として崇めよ」。そういう考え方なのです。

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森の文明と日本Ⅻ

2016年10月21日 | 歴史
 もうひとつ、
「生きとし生けるものは皆平等だ。人間がとりわけて優れているのではない。皆魂という物を持っている」
と言う考え方が縄文文化にはあります。
それは縄文土器を見れば分かります。あれはどうやって作ったのでしょう。
木の繊維を糸状にして縄にして巻いて、それを土器の上で擦りつけます。何のためにそういうことをしたのでしょう。
「木の生命力は強く、人に恩恵を与える」という考え方があるからです。こんな小さな種から巨大な木ができます。
そして人の食べ物(どんぐり)を提供してくれます。人の着物は木から作られます。住まいも木から、船もです。
木は最も強い生命力で最も人に恩恵を与えてくれます。木の生命力を土器に擦りつけて悪霊の侵入を防ごうと考えたわけです。

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森の文明と日本Ⅺ

2016年10月20日 | 歴史
 縄文人の世界観は何か?のお話をしましょう。
縄文人の家を見ると集落の真ん中に広場があります。そこは宗教的なお祭りをする場所です。
周囲に同じような縦穴の住居が並んでいます。それはみんな同じ形です。大きな住居はありません。
実にきれいによく整頓されています。縄文時代の人たちには階級格差はほとんど無かった証拠です。平等であったのです。
実に神を敬う心の篤い清潔好きな人だったと思わざるを得ません。今現代でも狩猟採集生活を続けている人達がいます。
マタギまたは最近までのアイヌ人です。こういう人たちの生活を調べるとまさにそうなのです。
マタギの社会を調べると全く平等なのです。マタギの熊猟で親分が決まります。
熊を捕ることが一番上手な人が親分になります。おもしろいことに熊猟の間だけ親分になるのです。
熊猟の間だけ親分に絶対服従です。それが熊猟が終わると普通の人に戻るのです。
イノシシ猟の時は別の誰かが親分になります。機能社会です。熊の肉を手に入れるとすべて平等に配分されます。
配分は親分も子分も全部一緒です。猟に参加できない未亡人の家庭も老人だけの家庭も頭数で平等に配分されます。
感動するほど見事な平等社会なのです。アイヌの社会は非常に礼儀正しい社会です。
細かいところまですべて礼儀作法が決まっています。礼儀の流派、小笠原流は長野県から出てきました。
そこでは狩猟社会の礼儀作法が文化伝統として残っていたのかもしれません。

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森の文明と日本Ⅹ

2016年10月19日 | 歴史
 日本文化の基礎には縄文文化があるんじゃないでしょうか。
ではいったい縄文人はどういう生活をしていたのだろうと疑問がわきます。どういう世界観を持っていたのでしょう。
知りたいと思ってもこれがなかなか難しい問題です。どういう生活をしていたかはある程度考古学でわかります。
彼らの世界観は一つの学問だけではなかなか分かりません。多くの学問を総合しないと分かりません。
15年かけて様々な学問を総合して、ある程度の彼らの世界観が見え始めてきました。
考古学、歴史学、民俗学、文化人類学、自然人類学、宗教学、神話学・・・いろいろな学問を参考にしたわけですが、
特に参考になったのは北と南の人たちの文化なのです。縄文時代は狩猟採集生活をしていました。
日本は農業国家になりましたが、狩猟採集をし続けている人が南と北にいました。
南に沖縄の人、北にアイヌの人です。アイヌの人は最近まで狩猟採集を続けてきました。
沖縄の人には農業があるけれど、それはそれほど発展せず狩猟採集あるいは漁労採集生活を最近まで続けてきました。
この文化を参考にすることによって縄文人の世界観が見えてくるのです。

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森の文明と日本Ⅸ

2016年10月18日 | 歴史
 岡本さんの『上野の博物館で発見した』のは正しい事実なのです。
彼は芸術的価値をそこで発見したのです。縄文土器は芸術作品であるということを初めて言ったのは彼なのです。
特に中期縄文土器、諏訪湖沿岸地方で多く出土するものは非常にダイナミックですばらしい模様を持っています。
岡本太郎氏がフランスでピカソを中心とする前衛芸術運動に参加し、その後日本に帰国します。
しかしそこにはろくな物はないと落胆します。力不足の外国のまねばかりです。
本当にすばらしい芸術は縄文土器だけだと彼は言ったのです。岡本太郎は爆発する芸術を縄文土器に見たのでしょう。
こうして「発見」された縄文土器が縄文前期、中期6千年前くらいから大変な数の土器が作られます。
これは農耕文明が入ってくる以前に一つの文化があったと考えざるを得ません。
この文化がどうやら日本の文化の基礎を形成しているらしいのです。

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森の文明と日本Ⅷ

2016年10月17日 | 歴史
 なかなかおいしいものを食べていたようですね。
そういったことに使われていた土器が、1万3千年から1万2千年前に生まれます。
特に中国黄河流域において最初の雑穀小麦農業の全盛時代を迎え、一方日本では一時代前の狩猟採集文化が花盛りとなります。
縄文前期という6千年前から縄文土器の量がうんと増え、すばらしい物ができてきました。
実はそのすばらしさを発見したのは岡本太郎氏なんです。
彼がテレビで「俺は縄文土器を発見した!」、
アナウンサーは驚いて「先生、どこで発見されたんですか?」、
岡本さん「上野の博物館で発見したんだ!」、
アナウンサー「え~そりゃないですよぉ・・・」。

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