自遊空間、 ぶらぶら歩き。

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続 窓ぎわのトットちゃん(講談社)~黒柳徹子

2024-02-05 | 

1981年に刊行された『窓ぎわのトットちゃん』は現在でも読み継がれている空前のベストセラー、ロングセラーです。
この『続 窓ぎわのトットちゃん』はその続編にあたります。



窓ぎわのトットちゃんは児童書といってもいいぐらいの表現と装丁でした。続編は文字数こそ多くなっていますが、漢字の多くにルビがふってあるので、こちらも老若男女、誰でも読みやすくなっています。

一部重なる部分はありますが、出征したヴァイオリニストの父親が戦後4年近く、シベリアに抑留された中、母親と弟妹とともに青森へ疎開、東京の家を再建するまでのいきさつや、テレビ放送の黎明期に身をおいた徹子さんの活躍が記されています。

私は徹子さんの生き方や交友関係、仕事ぶり、ニューヨークへの留学はリアルタイムで知っている世代です。
逞しく、尊敬できる女性です。


あとがきにこうありました。

(「徹子の部屋」の)2023年最後のゲストは、例年通りタモリさんだった。
「来年はどんな年になりますかね」という私の質問に、
「なんていうかな、(日本は)新しい戦前になるんじゃないですかね」
という答えが返ってきたけど、そんなタモリさんの予想が、これからもずっとはずれ続けることを祈りたい。
「徹子の部屋」の48年間は、こういう(戦争に関わる)お話を伺い続けた48年間でもあった。私が体験した戦争のことを書き残しておきたいと考えたことが、『続 窓ぎわのトットちゃん』を書くきっかけの一つだということも、このあとがきに書いておきたかった。


今日(2/5)の「徹子の部屋」のゲストは大空真弓さんと安奈淳さんでした。

年齢のことはあまり言いたくないのだけれど、徹子さん90歳、大空さん83歳、安奈さん76歳と、安奈さん以外は子ども時代に太平洋戦争の中で育ちました。

今、戦争を知らない人たちが、戦争を知る人たちにならないことを心底思います。

 

 


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