5月2日(土) 兵庫県立芸術文化センター大ホールで宝塚市交響楽団第57回定期演奏会
曲目は―
モーツァルト◆歌劇「フィガロの結婚」序曲
メンデルスゾーン◆ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン/見渡風雅(みわたし ふうが)さん
ベートーヴェン◆交響曲第7番
アンコールで―
ブリテン◆シンプル・シンフォニーより第3楽章〈センチメンタル・サラバンド〉
指揮/南出信一さん
聴きなれたプログラムで楽しい時間を過ごしてきました。
ヴァイオリンソロの見渡さんは現役の音大生。
かつて、ご両親ともこの宝塚市交響楽団に在籍されていたそうです。
こつこつ積み上げてきた楽団の歴史と音楽にかかわってきた喜びを感じさせるエピソードですね。
若い演奏家なのですが、コンクールでの受賞歴と演奏会出演歴が豊富で、実に立派な演奏でした。
アンコール曲〈センチメンタル・サラバンド〉の演奏の前に指揮の南出さんがこんなふうに話されました。
「今年は阪神・淡路大震災から20年、世界でも災害が次々起きる中、こうやって生かされて音楽ができる。また、つい先日、30年来の友人、ヴァイオリニストの稲庭達さんが急死しました。関西の音楽家の中には彼の薫陶を受けた人がたくさんいます。追悼の気持ちを込めてアンコール曲を選びました」
使われた言葉どおりではありませんが、このような意味合いでした。
静かな演奏は、満員の客席に沁み渡りました。