上映回数が1日1回になって、さらにその最終日に「八日目の蝉」を観てきました。
もともと新聞連載小説だった、角田光代さんの本を読んだのは4年ほど前。あらすじは覚えていますが、細かい部分は忘れています。
NHKでドラマ化されて、本放送は少しだけ、今年に入っての再放送は5~6割がた観たでしょうか。
でも、最後に救いはあったものの、どこか痛くて、不快感の残るストーリーでした。
映画はけっこう長期間上映されていたこともあって、観とこうかな、と。
観てよかったです。ていねいに創られた映画です。
小豆島の部分が長くて、観光映画?と言いたくなりましたが、雄大で美しい映像だったからヨシとしましょう。
不倫相手の生まれたばかりの女の子を誘拐して、4年間も連れまわすことはまったく許されることではありません。ただ、永作博美さん扮する希和子は無償の愛情を注ぎ続けます。
ところが親元に帰った子どもは、決して幸せではない青春時代を過ごします。
しかも、その子がまた、妻子ある男性の子を宿します。
ただ、この映画、不幸の連鎖だけでは終わりません。
救いがあるプロセスをたどって、
「私、今からもう、(お腹の中の)この子のことが大好き」
(こんな感じのせりふだったかな?)
という、井上真央さん扮する恵理奈のことばで、まさにプツンと映画は終わります。
偽りの母子がもぐり込むエンジェルホームを主宰するエンゼルこと余貴美子さんが最高におもしろい。
小説と映画の違いが際立ちます。
脇役が充実している映画は厚みが増しますね。
エンドロールで小さな役の人たちの名前のあとに、劇団ひとりと、名前がポツンと出てくるそんな配置なんかにもおもしろさを感じてしまう私でした。
(2枚目の写真はgoo映画から借用しました)
東日本大震災関連の報道から
7月1日(金)
東京電力、東北電力管内で「15%節電」の電力使用制限令発動
女川魚市場再開