「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

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《マシュメガネ対談》チャーリー・ワッツとローリング・ストーンズを語ろう!(第7回 アンコール編 その2 遂に最終回)

2022-03-26 12:32:01 | 編集長と副編集長の対談「マシュメガネ対談」

〈ハウリンメガネ〉
いやはや、先月は失礼致しました。

{ 編集長 MASH}
いや。世界中がブルースに浸る様な出来事があり、今も継続しているんだから、
本当に誰もが難しい時期だと思うよ。


〈ハウリンメガネ〉
思うところはお互いあると思うんですが、
あまりにセンシティブな話題になりますので、
この対談ではシンプルに音楽の話に終始したほうがいいかと思います。
{ 編集長 }
本紙を読んでいる皆んなはきっと
ボブの「戦争の親玉」を思い出し
ターンテーブルで回したかもな…。
〈ハウリンメガネ〉
ええ。ただね
「戦争なんか無いほうがいいに決まってる」
ってのはね、間違いなく一致するところですから。それは本当にそうあれかしと思います。
{ 編集長 }
結局は「自分たちの出来るコト」
をヤルしか無いんだよね。
〈ハウリンメガネ〉
というわけで改めまして……
チャーリー・ワッツ追悼で始めたこの話題も
いよいよもって最後!……になるはず! 
「ローリング・ストーンズを語ろう!」
セカンド・アンコールです!
{ 編集長 }
そう!まさにコレが
「自分たちの出来ること」
だよな!
〈ハウリンメガネ〉
前回は
「チャーリーが亡くなるちょっと前のストーンズが面白い」
って話で終わったんですよね。
{ 編集長 }
そうそう。
〈ハウリンメガネ〉
で、その話をするために
私もチャーリーが亡くなる直前、
2018、19年の「ノー・フィルター・ツアー」の
ブート映像をまとめて観たわけですが……


{ 編集長 }
おう!どうだった?
〈ハウリンメガネ〉
あなたが感じた「面白さ」と
イコールかはわかりませんけど……
このツアーのストーンズ、上手くなってません?
{ 編集長 }
むむ… 上手いとは?
〈ハウリンメガネ〉
はい、個々人のテクニックがどうこうじゃなくて、
サポートメンバーも含めて
「バンドのやりかた」が
もう一段上がってるというか……
{ 編集長 }
ああ、なるほど!
言わんとしていることは分かるぜ!
「バンドとしての成熟度が極みに達した!」
という感じだよな!
〈ハウリンメガネ〉
特にそれを感じたのが
18年のトゥウィッケナム(ロンドン)で、
キースとロニーが絶好調でしょ?
……絶好調過ぎて
アウト・オブ・コントロールなところも
散見されますが(笑)。
{ 編集長 }
俺は自分のステージでも思うけれど
「アウト・オブ・コントロール」
になる…まあ俺の言い方だと
「ハイになっている」
そんな日こそバンドの充実度は高いと思うんだ。
〈ハウリンメガネ〉
ギターの音量もラウドで、
特に中盤の「悪魔を憐れむ歌」なんか
「トラブってんの?」ってレベルで
凄くデカくなったりするんだけど……
これが異常にカッコいい!
{ 編集長 }
エモーショナルなんだよ!
昔からストーンズって
「エモーション」って単語好きでしょ?
「エモーショナル・レスキュー」
とか
「ミックスド・エモーション」
とか!
訳すと「感情」とか「感情的」だよな。
コレ、キースのギターから生まれている!
って思うんだよ。
〈ハウリンメガネ〉
「ギターがデカい?OK、そのまま突っ走れ!」
といわんばかりにバンドがエンジンかけてる感じがヒシヒシと伝わってくるんですよ。
崩れ方が上手くなってるというか、
崩れたまんまでイけちゃってる。
元々そういう要素のあるバンドだけど……
なんかそれが危うさじゃなくて上手さに変化してるといいますか。
{ 編集長 }
昔だったら
「キースのエモーショナルな部分」を
「上手く取り繕ってマトメテいたバンド」が
今や「そこに合わせて走るミックとロニー」
と言う具合がシビれるんだよな!
〈ハウリンメガネ〉
他にも途中でミックがちょっとバテたりしても、
コーラスチームがいい具合にフォローしてたり、
ステージのメンバー全員が
「何があってもイケまっせ」
状態になってるというか……
前に
「キースに合わせられるのはチャーリーだけ」
って話をしましたけど、
そのコンビネーションがストーンズ全体に波及しているように感じたんですよね。
{ 編集長 }
結局
「ミックとロニーがキースに合わせて走る!」
そこを
「チャーリーがバシッとタイトに締める!」
コレ、実は凄い話なんだよな。
ダリルはチャーリーを聴いてプレイするでしょ?
だからリズムはタイトでしっかりとしている!
全体的にワイルドにバンド全体がエモーショナル!
〈ハウリンメガネ〉
……まあ、チャーリーの死でその流れは変わっちゃったわけですが。
この日、チャーリーも笑顔が多いんですよ。
調子よかったんでしょうね……
{ 編集長 }
この日は凄く良い日だったと思うな!
ところで昔の俺は
ストーンズやスプリングスティーンとE stバンド
のステージングを参考に
自分のバンドにも取り入れていたんだけれど
デッドを知って彼らのライブが
急に面白く無くなったんだよ。
予定調和なステージの上
ミックは失敗を恐れていてさ(笑)
でも「no filterツアー」は名前の通り
フィルター無しの直出しだろ?
デッドに感じるエモーショナルさが存分で
「コレこそがライブであり、
見たかったストーンズだ!」
と言えるよね!
〈ハウリンメガネ〉
前回、チャーリーが逝った後のブートを観て
「キースもロニーもミックも荒ぶってる」
って言いましたけど、
そもそもこのツアーの時点で、
キースもロニーも十分荒ぶってて、
そこにチャーリーが一本芯を通して絶妙にバランスしていた。
それも過去最高といっていいレベルで。
{ 編集長 }
俺は「no filterツアー」映像は全部欲しいね!
それくらい
「素晴らしいストーンズ」
が見れるもん。
〈ハウリンメガネ〉
このブート、どのライブもいいですもんね。
「4人でのストーンズとして円熟期に達してた」
わけだ。
{ 編集長 }
俺はこの時期のストーンズが
今までのストーンズよりもずっと好きだね!
勇気とパワーを貰ったよ!
〈ハウリンメガネ〉
ところが…
チャーリーが亡くなってそのバランスが崩れた。
でもその崩れたバランスは戻せない。
チャーリーにしかその役割は果たせない。
故にその崩れたバランスのまま
「転がる覚悟を決めた」
ことで新たな魅力を放っている…
それが今のストーンズという話だったわけですね。
{ 編集長 }
「no filterツアー」は海外へ出向いてでも
生で観ておくべきだったよなぁ…。
〈ハウリンメガネ〉
はぁ……
やっぱりチャーリーの不在って
とんでもなく大きな穴だったんですねぇ。
今回のブートで改めて実感しました。
{ 編集長 }
本当にそう思うね…。
もちろん俺は昔からストーンズが好きだったよ。
ただ、この時期ほどカッコイイ彼らは未経験さ。
「人生を考えさせ、後退を許さない!」
コレって十分にストーンズらしいし、
俺たちにも鞭を入れられてる思いさ。
〈ハウリンメガネ〉
そうですねぇ。チャーリーは
「ちゃんと音を遺してくれた」わけですから
後進である我々は
「その遺産をまた次へと渡していく」
のが正しい追悼ということなんですかね。
{ 編集長 }
そうだね!
それと彼らの生き様を自分達も取り入れて
「各々が決して退かない…
そんなロックな人生を歩む」
ってコトも重要な遺産のひとつだと思うよ。
〈ハウリンメガネ〉
というわけで……
今度こそ最終回でよろしいでしょうか?
{ 編集長 }
ああ。これ以上語るコトは無い!
コロナ次第だが来日公演も予定されている…
と聞くから、その時にまたやろうぜ!
〈ハウリンメガネ〉
はい!
ということで、長くなりましたが、
「チャーリー追悼対談」
今度こそ最終回でございますが……
音楽ってのは聴いたら聴いた分、
新たな発見ってのがありますから……
急にまたやるかもね!
{ 編集長 }
ポール、ボブ、ストーンズくらいだろ?
何度も話したくなる奴らって。
何かあれば取り上げて当然!
心して待て!
〈ハウリンメガネ〉
それでは、その時まで
御機嫌よう、さよなら!
{ 編集長 }
おっ、EHエリックか?
〈ハウリンメガネ〉
は?
{ 編集長 }
武道館見たくなっちゃうなあ!
〈ハウリンメガネ〉
 ……

《続》



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