「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

《マシュメガネ対談》今こそ「イーノ(ENO)」から見る「Rockの歴史を語る!」(番外編)アリス(谷村新司・堀内孝雄)を語る!

2021-07-31 21:27:31 | 編集長と副編集長の対談「マシュメガネ対談」

某月某日、編集会議にて。

《ハウリンメガネ》
次どうしましょうか?
{ 編集長「MASH」}
うーん、まだまだ60年代の話が終われそうにないからなぁ。
《ハウリンメガネ》
ロックの歴史を語る以上、
60年代って一大転換点はどうしても分量が多いですからね……
{ 編集長 }
そうだなぁ……
前回が(ラヴィン・)スプーンフルだろ?
フォークロック……
そういえば、キミ、この間のオレの「しりとり記事」↓ 読んだかい?

https://blog.goo.ne.jp/12mash/e/2733b3dbd4d025e3c5119bd897076650

《ハウリンメガネ》
え?そりゃ読みましたよ?
アリスの「遠くで汽笛を聞きながら」でしょ?
{ 編集長 }
キミ、「アリス」ちゃんと聴いたことあるの?
《ハウリンメガネ》
いやぁ……ないなぁ。
「チャンピオン」とか谷村(新司)さんの「サライ」
それぐらいしか知りませんね。
{ 編集長 }
よし!
《ハウリンメガネ》
ん?よし?
{ 編集長 }
次回は「アリス」について喋ろう!
《ハウリンメガネ》
え、えらいテーマがトビますね?
{ 編集長 }
いや大丈夫!
聴けばなんでオレが「アリス」の話をしたいのか
ちゃんとわかるから!
《ハウリンメガネ》
ええ~ アリス……

(回想終了!)

《ハウリンメガネ》
というわけで今回はイーノで紐解くロックの歴史……
からは少々ズレますが、アリスの話です!
{ 編集長 }
来たぞ!アリス!
《ハウリンメガネ》
ま、なんでこの流れでアリスなのかは追々話すとして、
今回の主題はこちら
「ALICE IN KOBE 2001.1.17 アリス・復活ライ ブ」DVD!……

あなた、これ、私が明石(神戸の隣)に住んでるから送ってきたでしょ。
{ 編集長 }
そりゃぁ、そうだが
内容も素晴らしいので、コレが一番分かり易い!
《ハウリンメガネ》
まあいいけど(笑)。
イントロダクションで神戸の街が少し映るんですが、
見覚えのある風景が見えると嬉しいもんですね(笑)。
2001年の映像ですから多少街並みは違いますが。
(メガネは2009年に関西へ移住)。
{ 編集長 }
俺はまだ行った事がないので
コロナ後には是非お邪魔したいぞ!
《ハウリンメガネ》
ぜひお待ちしておりますよ!
で、これ、時期的に阪神淡路の震災復興応援だったのかな。
{ 編集長 }
そうだね。彼らの再結成にも
あの震災は大きな影響を与えている様だね
《ハウリンメガネ》
肝心の本編ですが、
いやぁ、ちょっと私、アリスを誤解してましたね。
{ 編集長 }
そうだろ?コレは大問題さ!
《ハウリンメガネ》
大問題かは別として・・・まずこの人達って
「フォークグループ」じゃなくて「トリオバンド」なんですね。
ライブの前半は「堀内さん」と「谷村さん」の
ツインボーカル&(アコースティック)ギター
そこに「矢沢(透)さん」のパーカッションだけなんだけど、
無茶苦茶バンドサウンドしてる。
{ 編集長 }
そうなのよ!俺は幼少期に聴いて
おいおい、全然他と違うじゃない!
って思ったもんだよ。
《ハウリンメガネ》
「矢沢さんのパーカッションがグルーヴィー!」
ってのはまずあるけど、
「堀内さん」と「谷村さん」のギターが
ちゃんとコンビネーションしていて、
ツインギターの美味しさが出てるんですよね。
じゃかじゃかストロークしてるように見えて
実はベース的なラインとギター的なラインを
2人で分担してうまく捌いてる……
何かCSNとかPPMを彷彿とさせるサウンドなんですよ。
{ 編集長 }
おっ、イイトコロを突いて来たねぇ!
ギターのコンビネーションやパーカスの入りだけで
もう日本離れした音だろ?
《ハウリンメガネ》
そうそう!音がちゃんと本格派なんですよ!
{ 編集長 }
そもそも「アリス」って
デビュー前に谷村(チンペイ)さんが
バンドの大会の副賞か何かでアメリカへ行くのよ。
そこで矢沢さん(キンちゃん)と逢い、
なんと一緒にジャニス観るんだよ!
《ハウリンメガネ 》
えっ~!生ジャニス?
{ 編集長 }
そうそう!
多分「生ジャニス」を見ている数少ない日本人が
帰国後にバンドを組むんだよ。
ただ、そのサウンド・スタイルは同じフェスで観た
「リッチー・ヘイブンス」だったみたいよ!
帰国後チンペイさんが大学の後輩でバツグンに歌える
「堀内さん(ベーヤン)」を引き入れるわけ!
《ハウリンメガネ》
そうそう!ツインボーカルのバランスもすごく良い。
片方が主体になるんじゃなくて、2人で1つのボーカルになってる。
ここまでバランス取れてるツインボーカルって
ちょっと珍しいんじゃないですか?
{ 編集長 }
ココは大切な部分だが
やっぱり「ジョンとポール」なんだよ!
「初期ビートルズ」の影響が大だよね!
ベーヤンは「ビートルズと三橋道也が全て!」
と本人が言う程の「ビートルズ・フォロワー」だから
それこそ当時PPM一辺倒の「チンペイさん」と絡んだら自然と・・・
まあ、当然ああなるんだけれどさ(笑)。
《ハウリンメガネ》
三橋道也・・・ソコが後の演歌にも?
{ 編集長 }
そうそう。歌えちゃうんだよね(笑)。
だからチンペイさんはベーヤンに引っ張られて
「あのスタイル」に落ち着いたんだろうあぁ。
何でも
「実のお爺さんに三橋道也を歌って聞かせ、
 そのお小遣いでビートルズのレコードを買っていた」
らしいよ。
《ハウリンメガネ》
(笑)その堀内さん一人舞台の「帰り道」を挟んで、
後半戦はベース、鍵盤、エレキのサポートメンバーを入れた
完全バンドセットで「冬の稲妻」から始まるんですが、
これはこれでまたロックバンド然とした感じになって・・・
まるで、CSNがCSN&Yになったような(笑)。
{ 編集長 }
そうなんだ!
上手いコト言うね!実にイイ例えだよ。
そしてサウンドはシッカリとした「洋楽サウンド」だよね!
《ハウリンメガネ》
ふむ、つまりアメリカでサイケデリックロックが勃興する中、
日本から行った若者が「ジャニス」や「リッチー・ヘイブンス」を観て
「こりゃぁスゲエ」ってアメリカンルーツを持ち込んで
帰国後「ビートルズに影響を受けた歌手」を入れたら
こういうバンドが生まれていたと・・・恐ろしい。
{ 編集長 }
偶然なんだろうけれど、それって振り返ると
「ほとんどが必然」なんだよねぇ。
俺も歳を取ったもんだよ。
最近コーいうことばかり考えてね・・・(笑)。
そうそう、キンちゃんはR&Bをヤッテたようだぜ!
《ハウリンメガネ》
なるほど!あのビート感は黒さからも来ていると思いました。
しかし「はっぴいえんど」とか「グループサウンズ」は
再評価されてますけど、いかんせんこのアリス!
再評価の声は聞かれませんが・・・。
{ 編集長 }
だから、こうやって対談するんじゃぁないか!
《ハウリンメガネ》
あっ、失礼致しました。
{ 編集長 }
もうひとつ評価したいのは
チンペイさんが言うには
「20代に1億5千万円の借金を背負うハメになった・・・」
らしいんだけれど(笑)
事務所が「大物の来日公演」を実現させているんだ!
誰だと思う?
《ハウリンメガネ》
えっ、呼んだってプロモートしたってコト?
見当もつきませんね・・・
{ 編集長 }
フフフッ
我らがJBの初来日だよ!
《ハウリンメガネ》
ウッ!黒い!じゃなくて、凄い!
{ 編集長 }
黒凄いだろ(笑)!
とにかく、宣伝もせずに
「大阪フェスティバルホール公演」
をやったもんだから、200人しか入らず・・・
大赤字を喰らったようだぜ(笑)!
当時の1億5千万って15億くらいの感じらしいよ。
《ハウリンメガネ》
うひゃぁ!そりゃ「スーパーバッド」な状況!
{ 編集長 }
おっ、曲目入れてきたね!黒い!
とにかく音楽にしろ、JB騒動にしろ
どちらも本紙で再評価すりゃ本物さ!
何たって本紙にゃ金が動かネエからさ!
ワッハッハッ!本音のハードパンチでいいのさ!
《ハウリンメガネ》
おっと、それ以上は言わずに願います(笑)。
まあ、売り出し方として
フォーク、歌謡曲で括られているのも原因でしょうか?
{ 編集長 }
売れたからだよ!
アリス後半は爆発的に売れるでしょ?
売れたら歌謡曲になる時代さ。
でも、サウンドは歌謡曲じゃないんだけれどね。
《ハウリンメガネ》
アリスはちゃんと「バンド」なんだ!
って、私も声を大にして言いたい!
{ 編集長 }
そうそう!
結局のところ
「売れないと音が評価され」
「売れると音が聴かれない」
コレ色々なところで見られる現象よ。
《ハウリンメガネ》
しかしやっぱり
本編ラストの「チャンピオン」は名曲ですね。
「you're king of kings」
って台詞が聴こえるとなんか燃える(笑)。
{ 編集長 }
チンペイさんのMCでのアオリもイイよね!
来るぞ!来るぞ!って感じ。
《ハウリンメガネ》
そうそう、MCがやっぱり上手い(笑)。
知らなかったんですが、
「谷村さんと堀内さん」大阪の人だったんですね。
{ 編集長 }
そうなんだよ。
このジャべりも当時から人気だったから
歌謡曲に見られたんだろうね。
《ハウリンメガネ》
やっぱり
「関西はシャベリができないとウケない」
ってのはありますから。
ミュージシャンでも喋りのスキルを要求されるという……
私もだいぶ鍛えられました(苦笑)。
{ 編集長 }
いやあ、やっぱり「笑いは大事」なんだよ!
ちゃんと「でんがなまんがな」やっていかないと!
《ハウリンメガネ》
いや「でんがなまんがな」は
関西でもよう言いませんよ?
{ 編集長 }
うっ・・・ いや言うって。
《ハウリンメガネ》
言わんって。
{ 編集長 }
だから、大年の師匠たちは言うって!
《ハウリンメガネ》
もうみんな死んじゃって、この世にいないでしょ!
{ 編集長 }
え~い、言うの!
《ハウリンメガネ》
言わんって!
{ 編集長 }
言うんだって!
《ハウリンメガネ》
言わん!
{ 編集長 }
言う!
《ハウリンメガネ》
言わん!
{ 編集長 }
言う!
《ハウリンメガネ》
言わん!
もっと言えば
「言わんのバカ~ン」
{ 編集長 }
なんでトルストイやねん!やめさせて貰うわ!

『ありがとうございましたぁ~』

<番外編 終わり>