金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

EIKICHI2号

2015年04月25日 20時00分53秒 | 日々あれこれ
電話が掛かってくるんですよ~・・・


兄貴のように思えるお方でした。
コイツを大切にして下さいました。

もう1年・・・
まだ1年・・・

ご家族はどんな思いでおられるのでしょう。

奥様は激ヤセ。
食べれないんでしょうね、寂しくて・・・
同じような思いで激ヤセになられたお方がいました。
そのお方が3年忌の法要の時につぶやかれるのです、
「仏さまを受け入れるのに3年かかりました・・・」

丸々2年間、
愛する人を想い涙する。
勿論、食べることが出来ないまま・・・

かといって、お仏壇に向かわなかったのではないのです。
ず~っと向かって時を重ねたのです。
「なんで・・・」ってつぶやきながら、来る日も来る日も・・・

ず~っと御命日のご縁にお会いしつつ
坊守が法話で言った一言が心に響いたという、
「ご主人さまは、阿弥陀さまのきれいな世界にお生まれになられたんですよ」

この一言がもの凄く楽にしてくれたと仰っていました。

今日のご縁の奥様も、
きっと心に響く時が来るのでしょう。
「あ~、そうなんや・・・」って。

ゆっくりでいいんです、ゆっくり・・・

と言いながらバタバタして帰るコイツ。
どうしても次のところへ伺うのに時間が気になるので
後ろ髪を引かれる思いで席を立ちました。

この兄貴みたいなご門徒は
コイツの鞄をひったくるように持って下さっていました。
コイツは鞄を持ってもらうということはしませんので
お断りをすると叱る勢いでした。

優しい・・・

そっくりの二男さんが同じことをして下さるのです。
振り向けばコイツが持たなければいけない鞄、御経本、お斎、お下がり・・・
全部抱えて下さっていました。
大きな体の二男さんですので軽いことなんでしょうけど
そんなことサマニならないコイツは
持とうとしますが・・・

有難いことです。

「毎日、富士山見て力頂いてます」って
静岡から帰った長男さん。
1歳の子どもを連れて奥さんと3人で帰られました。

皆さん、お斎の準備でテンテコマイされているなか
この兄弟が見送ってくれるのです。

「EIKICHI2号を見んといけん!」って長男さん。
えっ、て一瞬何のことか分からないのです。
「EIKICHI1号がつぶれたって弟が電話かけてくるんですから・・・」
そのあたりから分かるのです、
あ~、ニコニコのこと・・・
「いやいや、つぶれたわけではないんです。
 泣き泣き手放したんです。」

知らないところで結構話題に上がっていたんですね、ニコニコ。
いろんなところで
いろいろ呼ばれていたようです。

ニコニコさん、レトロ車、YAZAWA車、YAZAWA号・・・

EIKICHI1号は初めて聞きました。

3人でバリのところまで歩きながらちょっとホロってしてしまうコイツ。

「お~、これがEIKICHI2号か~! きれいにしてますね~」って見て下さいます。
またヨロシクって感じで失礼しました。

「EIKICHI2号帰りま~す!」って。

仲のいい兄弟が若輩者のコイツをその中に入れて下さるように
EIKICHI2号が見えなくなるまで手を振って下さいました。

うれしくて、コイツも・・・

さあ!願生ろう!
お浄土のお飾りにならせて頂こう!
コメント
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