金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

ビリビリ

2017年07月31日 19時40分55秒 | 日々あれこれ
よう開けてもろうて・・・


徳正寺寺報「月のひびき」夏号をお配りしています。
今日もお参りついでにその近所数か村を回ってきました。

玄関を網戸にされている家が多く、
家によっては奥の方まで見えてしまう、そんなお家も。
田舎っていいですよね。

ご主人を近くに亡くされた奥さん。
キッチンのテーブルの椅子に座って
テレビでも見ながら食事されているのが分かりました。

「こんにちは、お寺で~す。」
「・・・」

お気付きになられません。
いつもであれば隣に座るご主人が
こちらに気付き挨拶して下さっていました。

もう一度、もう一度・・・
数回繰り返し気付いて下さった。

「ま~、暑いですね~」って優しい笑顔。
「こんなに暑い時にご迷惑をおかけするのですが・・・」
って、時報配っていただくお願いをしました。

あまり長く話していると
手持無沙汰に他の方の寺報も丸められ始めましたので
ここはすぐに退散です。

「よろしくお願いしま~す!」って。


帰ってみるとテーブルの上に浄土三部経の経本が積まれています。
「どうしたの、これ」
「今日、お参りさせていただいたところで
 『浄土真宗の救いのよろこび』の紙が破けてるよって言われたもんだから
 修理しようと思って・・・」

早速、コピーをして新しいものと張り替えました。

まじまじとお経本とお経敷一組を手に取り眺めました。
表紙も汚れ、紙のお経敷きもビリビリ。
擦るように眺め
一枚捲ると「浄土真宗のみ教え」より
坊守が打ち直してくれた「浄土真宗の救いのよろこび」を貼り付けています。
紙が大きいので折りたたんで貼り付けています。
その折り目から自然に破けていったのでしょう。

あ~、よう見ていただいたんだ~ってビリビリの紙を愛おしく擦りました。

お勤め前に一緒に唱和する「浄土真宗の救いのよろこび」、
今では定番のようになっていることです。
参っている他の寺のご門徒も一緒に唱和するほどに。

いいもんです・・・

別に強制する訳ではありません。
手に持つ人は持つし、持たない人は持たないし。
読まれる人は読むし、読まない人は読まないし。

でも、こんなに汚れるほど
ビリビリになるほど
その時々のご門徒をそっと支えるように一緒にいてくれたかと思うと
勿体なく思うし
愛しいお仏具です。

本堂に備え付けてあるお経本も貼り直したり、貼ったり・・・


7月も終了ですね。

明日から8月、
暑さ本格的ですけど汗流しながら願生ります。
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なにもかも

2017年07月30日 20時09分05秒 | 日々あれこれ
事情は知っとるけんな~・・・


お参りするなりご門徒が動かれた。
コイツのことを我が子のように接して下さるお方。

エアコンが点いているのですが
その冷気を隅々まで行き届くように回っている扇風機。
その扇風機をコイツの方に向けて下さるのです。

「私は大丈夫ですから参られているお方に向けてあげて下さい」
するとそのご門徒、
「事情は知っとるけんな~」って満面の笑みで右手を挙げて下さる。

そのことの有り難いこと・・・

暑いのは暑いのです。
その暑さの中で
汗流して座ることの爽やかさも嫌いじゃありません。

でも、そうやって居れるのも終いが分かっているからなのでしょう。
精々、2時間です。
2時間ドロドロになって汗流しても大したことありません。

だから、先程のことも言えることなんでしょう。

これが先の分からないことだったら・・・
真っ先に扇風機の前に陣取るコイツです。

こんなに暑いのに耐えられるか!てなところでしょう。

そんな本当のコイツを知り抜いて下さるご門徒は
「何もかも分かっているよ!」って
最初からコイツに向けて下さるのでしょう。

そのはたらきの中で安心してお勤めさせていただきました。
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辛さ抱える

2017年07月29日 14時18分27秒 | 日々あれこれ

抱える・・・


これでもか、これでもかと
次から次へと。

しんどくなるよな〜

でもやっぱり生きなきゃ・・・


腹立つけど生きなきゃ!
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できたね

2017年07月28日 19時16分34秒 | 日々あれこれ
よかったね・・・


尊敬する布教使さん、
「縦皺を作るより横皺を作りましょう。
 ニコッと笑うと目じりに横皺ができますよ。
 さあ、一緒に笑ってみましょう、ニコッ!」

各ありたいと思うんです。
思うんですけど、縦皺を刻みっぱなしのコイツ。

申し訳ないよな~・・・


ご門徒のおじさん、
体調崩し入院してましたが回復され退院されていました。
「オジサン、ようなったの?」
「すっかりようなりました!」と優しく満面の笑み。

お酒の好きなオジサン、
「お酒飲むとね~」って遠方から帰って来ていた娘さんは心配そう。

和やかになり、楽しくなるようなお酒ならいいのでしょうけど
絡まれるような酒だとチトしんどいですね。

縦皺作り家族の者を困らせる。

あ~、今日の酒も美味いな~ってよろこべれたらいいですのにね。


徳正寺寺報「月のひびき」夏号が完成しました。

しみじみと出来上がった「月のひびき」夏号を見つつ
「今季もできてよかったですね~」って坊守。
「ホントだね!あなたのお陰だよ!」

簡単な新聞です。

でも、コイツと坊守ができる精一杯です。

要はご法座のご案内なのです。
各ご門徒にご案内させていただき
今生に命ある間に一度でも参ってほしいっていうところから
始まったこの「月のひびき」の取り掛かりでした。

ならば、一言でも仏さまのことを・・・
それでは、法要の風景も・・・
そうそう、ご門徒のコーナーも・・・

2人で、あ~だこ~だと続けてきました。

読むこともなく目の前で手持無沙汰で丸められる人もある。
しっかり読んで下さり長編の手紙で感想を仰って下さる方もいる。
ちゃんと1号からファイルして下さっている方もいる。

坊守の父は文章伝道を大切になさっていました、
「こちらから一方的に届けるものだから
 出したらその後のことは思わんことだ!」って仰っていました。

だからこそ、あれだけのことをされていたんでしょう。

コイツはなかなかそうはなれず
やっぱり、未だに後が気になってしまって仕方がありません。

一人でも多く目を通していただき
法要の光景の中に仏さまの薫りに出会って頂けたらな~・・・


さあ、配れるところは持参してお配りし
そうできないところは郵送で総代さんや世話役さんにお願いします。

読んでいただいて
ちょっとでも横皺ができるといいな~・・・
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してやった

2017年07月27日 20時02分49秒 | 日々あれこれ
それを言っちゃ~おしめ~よ・・・


コイツにとって
坊守と2人の子どもたちがすべてってところ。

愛しくて・・・

かと言って、
夫として親として成っているかって言うと全くでして。

ただ単に
坊守と子どもたちだけが本当のコイツを知っていてくれて
知ってくれている上で
性がなしにでも支えて下さる心地よさからなるコイツの思いなのでしょう。

どこまでもコイツ、でして・・・


時として、
坊守に日頃の思いを打ち明けることがあります。
酔っぱらった勢いで聞いてもらうんです。

何かをしてあげること
何かを買ってあげること、

そんな、してあげるなんて全然ないんです。
してあげるどころか
重たい荷物を背負わせていることばかり。

それでも、ニコニコ・ニコニコ接してくれる。


聞いていてあげてたよ、
支えてあげていたよ、

なんて言葉を

坊守や子どもたちから聞くことはありません。

抱えるしんどさをグッと飲み込み涙に変えるはたらき。
だから、立ち上がれるんでしょう、

きっと。



阿弥陀さまがコイツにこれだけしてやったよって
言われる仏さまだったら
コイツはこの今を、この道を立ち進むことができないでしょう。

言われていない今でも背中を向けて生きるようなコイツ、
言われようものなら
寅さんもびっくりするように
頼んだわけでもあるまいしってことになる。

そんな生き様のコイツが知らされるにつけ
頭を下げずにおれなくなるのです。


真実の親様、
阿弥陀さま・・・
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