金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

ん~っま

2015年04月10日 19時35分43秒 | 日々あれこれ
これ、美味しいでしょ!・・・


偶々、お昼の番組を点けると「パン屋さんめぐり」
東京都内のパン屋さんを女性のタレントさんが自転車で巡っていました。

お惣菜パンを買い求め店先で食べられる。
今入れてもらったビニール袋から愛しそうにパンを取り出し両手で持つ。
手に触れた感触を言葉にされ二つに割り右左、
期待いっぱいに一方を口に頬張る。

「ん~っま!」

目を輝かしながらひと時の幸せを過ごされる。
うれしそうに・・・

なんででしょうね、
こちらも幸せな気持ちにならせていただいたように
一人で微笑んでいました。

すごいですよね、パン。
人をあんなに感動させ幸せなひと時を与えることが出来る。
たった一人でもいい、
あんなによろこんでくれるひと時を作れるってすごいことです。
どんなにか店主の方もうれしかろうと思うのです。

皆が皆、そうではありません。
パンを好む人ばかりではありませんでしょうし
コイツみたいに
時間がなく手っ取り早く運転しながら
味も分からない状態でいただく人もいるでしょう。
いろいろです。
でもどのような方がいただいてくれてもいいように
一つ一つを大切にこしらえていかれるのでしょう。
同じ味で・・・
よろこんでいただけるように・・・

パンだけでなく
ケーキでもお菓子でも
食事でも車でも家でもライブでも
人がよろこんでくれるひと時を作れるってすごいな~って思います。

プロってそういうことですもんね。
見られていようが見られてまいが、
よろこぼうがよろこばまいが
その一つに一生懸命になれる。

テレビの中で幸せそうにパンを頂いているレポーターを見ながら
コイツは何をしているのかと思ったことです。

ご縁に会わせていただいて
一人でもいい、
あんなに幸せそうに座って下さるひと時を作ることが出来ているのか・・・

阿弥陀さまの温もりを一緒によろこべるようなひと時になっているのか・・・

「簡単に・・・」
そんな一言を最初から突きつけられ
尚のこと頑なに勤めようとするコイツのひと時は苛立つものになっているのかもしれません。
阿弥陀さまの優しさを伝えるどころか
罪作りなひと時になってしまっているのか・・・

阿弥陀さまの温もりをお伝えする・・・
何て事は外面で
どこまでもコイツが生きんがために座っているようなもの。
そんな座り方でよろこんで下さる方がいる訳もなく・・・

恥ずかしいコイツの有様。

どこまでも阿弥陀さまのおはたらきは温かいものです。
どのようなものであっても変わることがない優しいおはたらき。
平等に・・・
すべてのものを優しく抱きしめてくださる。
でも、その心は病む心を抱えているものをまず抱きしめられます。
一日でも早く安心して今日を生き抜けるように・・・

自らの恥ずかしさを見つめる時、
そんな安心の今日にしていただいていた阿弥陀さまの温もりが聞こえてきます。
恥ずかしさいっぱい、
よろこびいっぱいで胸いっぱい。

ご縁に会うっていいよね~って微笑んでくださるようなひと時にしたいものです。

パン屋さんのドアを開ける人々も様々。
あの香りに包まれながらパン一つをトレイに乗せる。
同じパンでありながら
丁寧に接し、包み、微笑みながら手渡して下さるとうれしいものです。
どのような思いでトレイに乗せたか分からない一つのパン、
「美味しいですよ!」って思いいっぱいで手渡しされる。
そんな微笑を重ねながらいただくと
「ん~っま!」って・・・
コメント
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