金榮山徳正寺住職のトラ・バスの香り

阿弥陀さまとクルマとSTARDUST REVUEをこよなく愛する住職がつぶやく日常

息子へ

2015年01月31日 22時22分19秒 | 日々あれこれ
これからは私が・・・


入仏の御法縁をいただきました。
ず~っとお歳を召された両親が大切にお飾りされてきたお仏壇。
この度、その御仏壇を近所におられる息子さんの家に御遷座なされたことです。

「どうかされたんですか?」
「いや~、このことはず~っと思っていたんです。
 このお仏壇を受け継いでお荘厳させて頂こうって。
 すると最近親父がケガをしもんですからここだって思い立ちまして。」
「受け継いでいただいて本当にうれしいです。
 でも、オジサンがさみしくなりますね・・・」
「そうなんです・・・」

このご時世にこうやってお仏壇を受け継いでいくって有難いことです。
願わくば、オジサンのところはそのままにして新たにってのが理想なんですが・・・
でも、本当にうれしかったです。

なぜにそんなにうれしかったかって。
息子さんご夫婦がこのことをず~っと念願されていたって空気が伝わってくるからです。
優しいお顔をされています。
だから、コイツもうれしかったのでしょう。

嫌々押し付けられたのであればあのようなお顔にはなりませんもんね。

オジサンもポッカリと大切な空間が空いてしまったので寂しいくなることですが
すぐ近所です、
散歩代わりにお参りされたらいいですよね。

これからは阿弥陀さま中心。
朝な夕なに手を合わせお念仏申し
慚愧と歓喜・・・
大切に重ねていてくださればと思います。

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お世話に・・・

2015年01月30日 21時48分54秒 | 日々あれこれ
心配いらんけんな・・・


お元気だった頃から随分と身体が衰えます。
アレアレっていう間に。
それでもやっぱり支えてくださる。

「いつでもかまんけん寄りさいよ」

考えてみればありがたい言葉ですよね。
その言葉に素直に甘えるコイツ。

寄ってはお茶をいただき
探してでもお土産を持たせて下さる。
野菜、果物、お菓子・・・

「心配いらんけんな~また来さいよ!」
「すみませ~ん」

どれだけ支えられていたことか・・・

本山での住職補任式、住職継職法要・・・
いつも共にしとって下さいました。
仏間にはそれぞれの集合写真。
見上げて見ていると
その時々が昨日のことのように思い出されます。

懐かしいね~・・・

あなたのお陰で今日も合わさん手を胸元の前で合わさせていただきました。

「心配いらんよ~」って阿弥陀さまも御立ち向かい。
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恥ずかしいまんま・・・

2015年01月29日 19時02分01秒 | 日々あれこれ
しばらくは・・・


「ご一緒に合掌、礼拝をお願いいたします。
 ナマンダ~ブ、ナマンダ~ブ・・・」
「ナンマンダ~ブ、ナンマンダ~ブ・・・」
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・・」

人生の先輩方のお念仏を背中に聞かせていただきます。

先立ったお方を偲ばせていただきながら
ゆっくりと
優しくひと時をいただきます。

・・・聞仏所説 靡不歓喜      仏説無量寿経
・・・聞仏所説 皆大歓喜 礼仏而退 仏説観無量寿経
・・・聞仏所説 歓喜信受 作礼而去 仏説阿弥陀経

必ず救うの呼び声を
ご門徒の声に聞かせていただきました。

これしかないんだよ!
ありがたいね~!って
お経さん、一文字のひびきの中にそう聞かせていただきました、コイツ。

有難くひと時をいただきました。

触れる縁によって
どのような自分が持ち上がってくるか分かりません。
そのような自分を話して下さいます。

一昨年の話、
コイツも知っている下り坂で大事故に遭ったとか・・・
「もうペシャンコになっとったんで~」
運送業を営んでおられるお方で
その日も愛車のトラックで下り坂。
上り車線を変な運転している車が来ると分かったので
左いっぱいに寄せて止まったのですが
キツイ左カーブで膨らみ突っ込んできたとか・・・
両足骨折、胸部圧迫・・・
呼吸が出来なくなり気を失ったとか・・・

「しばらくはしんどくてな~、正直、相手を恨んだで~・・・」

「今となったら身体はしんどいままですが笑い話にできるようになりました」

20分前までは家でお茶を飲んでいた。
その後、こんなになるとは・・・

コイツもよく分かります。
数年前に事故に遭い酷い目にあいましたから・・・
事故に遭うことの恐ろしさ、
衝撃、
相手に対する憎しみ、
数分前まではお念仏を歓ばせていただいた帰り道。
もう手に拳、心の蛇蠍うごめくのですから・・・

そんな有様を引っさげて阿弥陀さまの前に座る。
優しき薫りに包まれて今を生かさせていただく。

恥ずかしいまんま・・・

よろこばせていただきました。
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まいったな~

2015年01月28日 20時11分12秒 | 日々あれこれ
ついでに・・・


内子町の組内寺院さんで住職の寄合。
コイツも聞きたいことがあったので出席させていただきました。

本願寺御正忌で発布された『伝灯奉告法要』
平成28,29年にお勤めなされるという。

そのことをお聞きしたかったので伺ったのですが
まだ16日のことでしたので何もないとのこと。
法要の内容、ご門徒への懇志以来等
これからの話しなのでしょう・・・とのこと。

また、御消息の最後には
「親鸞聖人ご誕生850年・立教開宗800年に向かって新たな長期計画」と触れられています。

こりゃ、大変や・・・

このご時世にどうやってこんな話を前に進めていくのか、
考えるだけでも胃がいたくなりそうです。

力がありませんので
こういった会合などで役職につかれている方々に
今の過疎寺院の現状を訴えて聞いていただくしかないと思っています。
これが上まで届けばいいのですけど
届いたところで右から左で「検討しましょう」で終わってしまいます。

何とか負担も軽く、尚且つ法要も歓ばせていただくような方法があればいいのですが・・・

この苦しき時代だからこそ「親鸞聖人の御教えを・・・」
決まり文句のように言われる言葉。

確かにコイツもそう思うのです。
お念仏しかないのです。
そのこと伝えんがためにコイツなりに歩ませていただいていることです。
が、しかし現状は・・・
そのみのりを伝え聞く場すら無くなっている状況。
親の法事さえお勤めされない・・・
否、したくてもできない現状なのでしょうか・・・
だったら、法座を案内してその伝え聞く場を仕立てるが体の不調を訴える。
来ていただけないのなら徳正寺寺報をお配りする。
目の前で丸められる・・・

こんな時代だからこそお念仏をよりどころに・・・

でも、皆さん今日を生きるのが精一杯。
一日で使えるお金も僅かなものです。
その僅かなものの中から出して下さった懇志はどれだけ重たいか・・・

金に色目がある訳でなく、金は金。
金持ちがポンと出した金も
今日、生きることが精一杯の人が出した金も
同じに使われていくのか・・・

本願寺においてもこれまでのような考えで胡坐掻いていてはダメでしょう。
きれいな言葉並べるだけでなく
本当の現状を見て寄り添ってこそ
お念仏のよろこびが広まるのではないでしょうか・・・

精神的にやられそうなので松山まで走ってきました。
内子からだと直ぐです。
何も考えず走ろう・・・
何も聞かず走ろう・・・
そう思いつつもやっぱりウダウダグダグダ・・・

折角ですから献血。
丁度クイックマッサージの日。
肩ガチガチですのでうれしかったのですが超満員。
指定時間を超える方が待っていますのでってことで断られました。
おまけに成分献血は午後からになりますってことで1時間待たされることに。

何か、散々です・・・

1時間暇を潰し採血していただきました。
何か精神的に疲れたので背もたれを思いっきり倒してもらいウトウト・・・
1時間程の採血の時間が終わり後の処置を看護師さんにしていただいている時、
「確か、宇和島から来て下さるお方ですよね・・・」って尋ねられる。
「はい、そうですけど宇和島が何か・・・」
「否、そうじゃないんですけど。
 問診のところに座っていますと隣りから御香の薫りがしたものですから・・・
 あっ、この薫りは・・・っておもったものですから」
そんなことを話してかけて下さったことです。

何か思って下さったのでしょうか・・・

薫りか~・・・

コイツにはこの薫りしかありません。
御念仏の薫りに包まれて
生き難い今日を生かさせていただきます。
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「いこう」と響く

2015年01月27日 19時12分36秒 | 日々あれこれ
ハァ~・・・


食事の時に娘によく言われていました、
「ため息ばっかりついているとしあわせが逃げていくよ!」って。
「ため息ぐらいいいやん・・・」っていうものの
それを聞く周りはどれだけしんどくなるかってことですよね。

儘ならん今を思う時、出てしまいます、
「ハァ~・・・」

なんでかな~って。

ご縁いただいたところで初っ端から言われます、
「今日のお勤めはどのくらいですか」
「2時間くらいいただいてます」
「もう普通でいいですから・・・」
「これが普通なんですが。分かりました、1時間下さい。
 駆け足で勤めますから・・・」
親しくして下さるご門徒ですから言い易いのでしょう。

とは言いながら勤め始めたものの
一文字を味わう余裕もなくバラバラバラバラ・・・
コイツが有難く思わないのですから
一緒に御経本開けてくださる方々も
目で追うのがやっとでしんどいだけだったろうと思うのです。
折角、若い方が沢山御経本を手に持ってくれていたのに・・・
申し訳なさいっぱいでした。

言ったご本人は隣りでため息の連発。
その時間が苦痛でしょうがないんだろうと思うのですが
偶にのご縁ですから、
せめて1時間くらいは真剣になって下さってもいいのかなって思います。

勿論、コイツの法話なんて聞いて下さいません。


昨日、先日書いた長淵剛さんのトーク番組を観ました。
テーマ「愛」の続きです。

長淵さんがまとめます、
「赤ちゃんは筋肉もないから骨で立ちます。
 ゆらゆらしながら骨で立って一歩二歩・・・
 前に向かって生きていく。
 親は前に屈んで
 「おいで、おいで」っていう愛を響きとして出します。
 赤ちゃんは愛されているところまで
 「いこう、いこう」と倒れても尚骨で立ち
 親に抱っこされたくて生きていく・・・
 
 「おいで、おいで」って言ってくれる愛のもとに歩んでいくことを
 胸に生きていればいいんだ・・・

「おいで」の愛が「いこう」と響く。
と、コイツはそう聞かせていただいたのですが
熱い言葉に結構心打たれます、コイツ。


真実の愛は「お念仏」です。

自らの煩悩に振り回され立ち上がっては転ぶ毎日。
その度に、世間がどうの、誰がどうのとウダウダグダグダのコイツ。
同じところをグルグルと回っているような日常を重ねる。

そんなコイツを喚んでくださる、
「ここだよ!ここにおるよ!」と親の方から当たって揺さぶる。
なのに・・・
テメエのことで精一杯。
その愛に気付かずため息一つ。

気付かずとも
逆らおうとも
もう既にその愛にいだかれていたコイツ・・・

阿弥陀さまの大悲に・・・

その愛に褒められたくても真逆の生き方。
ちゃんとして生きていこうって思えば思うほど真逆の心がドロドロうごめく。
逆らって反り返って情けないこと。

それでも尚・・・真実の愛の中。

ため息つく今も・・・

有難い。

恥ずかしながらコイツも
この身このまんまで
お浄土に参らせていただきます。
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