2012/10/8(月)
つっぷしてまどろむまみの手の甲に蛍光ペンの「早番」ひかる
(『手紙魔まみ、夏の引っ越し(ウサギ連れ)』穂村弘)
あおむけに事務椅子鳴らす土曜日は分度器の弧を虹にあてがう
10/9(火)
ほとんど眠れなかった。原因不明。
叶うなら幹となりたい壮大な無駄を積みあげてゆく明るさ
10/10(水)
朝晩は上着が欲しくなる。
かこまれる笑顔がまわる暗くなる神無月からいついつ出やる
10/11(木)
「簡単にいうと、別れてやる!というのが俳句で、
でも別れられないって、下の句でいうのが短歌だ」
と言います。
俳句は決断の形式。一方短歌は未練の形式。
(高橋睦郎の発言 「『一握の砂』から100年 啄木の現在」から)
舐めるにはもう遠いんだ右肘の3年生のときのすり傷
10/12(金)
腰痛再発。椅子から立つときが辛い。
あしびきの往路復路に坂は無く通しゃせぬとの囁きもなく
10/13(土)
食えなくなったなあ、と思う。若いときと比べるのが変なのだが。
三口分捨てるくやしさジェノベーゼソースの他意を感じる午後は
10/14(日)
朝の散歩。久々に、指が冷たい。
バンザイをするだけすれば曇天の世界は白でまず出来ていた
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