名前とは死へのはじめの準備なり手触り淡き苔に水湧く
「詠草」
人さらう手順を思うたとえばこの団子作りの砂場の御子を
そうさとっくにあの日本は死んでいてだからしあわせに生きれるぼくら (☆)
《タへ シノビ》その前後の肉声を何故聞かせぬか 八月正午
歌人論歌論歌史など読もうとも知ったことかと生まれる命
死せる者みな仏との言葉受け南無シッダールタ、南無松本智津夫
「うたう☆クラブ」
雪積もる川面はじめて見る朝に C'mon baby do the loco-motion
プラごみはプラの袋へ 錠剤を産んでひしゃげる銀色の殻 (☆)
ワイシャツを脱水機に移したこと 宇宙が曇っていたころのこと
今日もひとり一番乗りの職場にておはようおはよう 死ぬまでおはよう
これシロツ/メクサと思ってただってカンバンがカタカナだったから
(☆)のついているものが、取られた歌です。
「うたう☆クラブ」の「プラごみ」の歌は、栗木京子コーチに賞で取っていただきました。
とても嬉しくて、思わずにこにこしてしまいました。
反面、「詠草」で取られた「そうさとっくに」歌は、結句が
「生きれる僕ら」から「生きられる~」に添削されており、別の意味で笑ってしまった。
わざとだったんだけどなあ。弱くて伝わらなかったようです。