2012/6/25(月)
人間ドック終了。10日ぶりのビール。
巻き袖の裾を伸ばして駅までの道に瑞々しく珠の花
6/26(火)
短歌研究「蓮喰ひ人の日記」(黒瀬珂瀾)終了。好きな連載だった。
さねさし相模の弧辺に満ち寄せるオデュッセウスの船 俺もまた
6/27(水)
角川『短歌』7月号が、どこに行っても売り切れ。五軒目でやっと見つけた。
マンボウの胸びれにつと掴まって三億世界の子に会いにゆく
6/28(木)
せっかく闘いに乱入したのに、ヘラクレスに全く気づかれず踏みつぶされた。
それが蟹座。
やわらかな皺に寄せられ和鋏の楕円をくぐるあじさいの弁
(弁=ひら)
6/29(金)
笑ってよ君のために 笑ってよ僕のために
(「道化師のソネット」さだまさし)
夏服のふくらみのなか抱く鉢の ブーゲンビリア 群のむらさき
6/30(土)
東京湾フェリー 久里浜から金谷まで四十分。
のりしろを知らない人へ指をさす太平洋というシステムの
7/1(日)
夏草に汽罐車の車輪来て止る
(山口誓子)
透きとおる殻もろともに篠竹の葉先へ向かう児のかたつむり