タンスに眠っている着物をリフォームしてベストにという布工房講座を受けました。
私の時代の着物は、成人式、お正月、日舞のお稽古、お茶会と特別の時に着る物でしたので、汚れるほど着るということはありませんでした。今、出してもまるで新品同様で、ほどくにはためらいがあります。
リフォームした和服は、パッチワーク用に良いところだけ使うようにといただいた、常日頃、和服を着用していた時代の小紋。表地と縫い代がすっかり色変わりしています。
布を裁つ前に汚れ、穴あきなどのチェックをした後しつけ糸でその周りをわかり易く囲んで型紙を置き裁断。
何年ぶりかでミシンを出して、さあ、かけようと思ったら動かない。マニュアルとにらめっこで、どうやら油が原因とミシン油を差してみるが動かない。
その日は工房に行く日。新しいミシンを買えるかなと帰りにミシンのパンフレットを貰ってルンルンで帰宅したら修理済み。残念?
でもやはり久しぶりのミシンかけ。今度は上糸、下糸の糸調子がうまくいかない。ミシンというのは調子がよければあっという間に縫い上げてくれますが、調子が悪いと調節にえらい時間がかかります。そんなわけで、周囲はミシンステッチでの仕上げ予定が星止めと千鳥くけでの手縫いに変更。
前合わせはループ留めのくるみボタン。くるみボタンは枠に布をあてたボタンをはめ込み金槌でたたけば出来ます。便利な物ができました。
長年、布で置きっぱなしだった絹布がベストによみがえりました。
最終日は、それぞれ、その着物の思い出などを話しながらファッションショー?
お嫁入りの時に、どうしても欲しかったけど家族に反対され、おばあちゃんだけが賛成してくれてようやく買えた高価な大島紬。今まで毎回参加していたが、今回いよいよ思い切ってほどけたという方。
黒い紗の絹布で縫い、しっかりチェックしたつもりが出来上がったら前身ごろに穴あき部分がきてしまった人。黒は見難いし元々、穴が開いた織り方の紗ですので起こりうる事です。
毎回受けているが、その都度、ほとんどを講師の方に仕立てていただいてるんですとにこやかに話すご高齢の方。
ご自分のお若い時の赤い着物で縫い、孫が勉強する時用に、がんばるんだよという願いを込めてプレゼントしますという方。
農家の方からは、夏場は農作業で忙しいので、冬に再度、こういう講座を設けてもらえたらという要望も出ていました。
楽しく和やかな計5回の講座も昨日でお仕舞い。