正さん日記

世の中思いにつれて

エジプト、憲法草案を10日以内に作成へ

2011-02-16 10:11:59 | 世界
 エジプトのムバラク大統領が辞任し、後を担った軍最高評議会は、先ず、現憲法の停止と、人民議会と大統領諮問機関「シューラ(諮問)議会」を解散、今後6カ月以内に憲法改正に向けた国民投票を実施するための専門委員会を設置することにした。
 その専門委員会が2月15日に開かれ、向こう10日以内で新憲法の草案を作成し、その後、国民投票を実施することを決めた。
 
 このように新憲法の発足を急いでいるのは、反政府デモは鎮静化したが、その後、銀行や衣料品や食品の工場、石油関連施設、官公庁などのストライキが続き、国内の銀行が営業を行わないなど社会生活が不安定な状態になっており、一日も早い治安回復や、そのための民主化が必要になっているためのようだ。
 また、目下停止中の、現憲法下で非合法とされているエジプト最大野党のムスリム同胞団が、軍部に対して直ちに新憲法草案などの計画を実行に移すよう要求、同団の指導者は、軍と国民が互いに信頼できるよう橋渡しをすると語り、非常事態法の解除と政治犯の釈放を求めた。
 
 アラブ、中東諸国では、チュニジアとエジプトの民主化要求に誘発され、アルジェリア、リビア、バーレンなどでも民主化を要求するデモが続発、遂にイランでも改革派のデモが起こるなど騒乱状態前夜の感じだ。
 その意味でも、この地域の安定化をどこよりも望んでいるアメリカが、今までのまとめ役エジプトの軍最高評議会に、憲法草案の作成を急がせたことも想定される。「関連:2月14日

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