正さん日記

世の中思いにつれて

英経済誌が、菅首相の消費税方針を賛辞

2011-02-05 15:30:16 | 政治
 菅直人首相が、英誌のエコノミスト誌で消費税引き上げを決断したとして称賛を受けたとのことだ。また、TPPへの加入方針についても、先を見通した英断だと評価を受けた。エコノミスト誌は、小泉純一郎元首相を引き合いに出し、彼は、首相在任中は消費税引き上げを先送りしたと断じた。
 確かに、小泉氏は在任中、消費税引き上げの必要性を唱えたものの、自分の在任中は引き上げないと明言し、引き上げはしなかった。
 
 消費税については、低所得者も金持ちも同じ税率を科し、税の在り方から逆進性の高いものとして、国民は、引き上げへの抵抗感が強く、消費税制を成立させた竹下登元首相、税率を引き上げた橋本龍太郎元首相、引き上げに触れただけの菅直人首相とも、国政選挙で敗れている。
 従って、さすが歯切れのよい発言で評判を取った小泉氏も、消費税引き上げについては逃げの一手を貫いた。
 
 その鬼門とも言える消費税引き上げについて、もっとも遠い位置にある筈の菅首相が唱えたことは、余りにも正直すぎたのか、早まったのか理解が難しいが、菅首相も、民主党のマニフェストを実現するためには、財源の裏付けが必要だと考え、自民党が10%引き上げを公表していたので、「みんなで渡れば怖くない」式で、自民党に対しクリンチ作戦に出たが、見事、当てが外れて参議院選挙で大敗を喫した。
 
 しかし、社会保障制度を維持していくためにも、何れは、消費税引き上げは避けて通れないと国民も思い始め、今では、引き上げの世論は、賛成が50%以上になってきた。
 菅首相は、消費税の引き上げは、衆議院の任期満了までには行わないと明言している。消費税引き上げをやるとしたら、社会保障制度との見合いの中で、選挙の争点にして賛否を問わなければならないが、今の時点で英エコノミストが贈る菅首相への賛辞は、何を物語っているのだろうか。

コメント (1)
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