鎌倉 佐助の風街便り

陶芸、街歩き、クルマ、オーディオ・・。思いのまま徒然に

若き時の思い出が凝縮する街・銀座で過ごした蒼い刻の流れに身をまかせ…

2017-01-30 07:18:21 | 日記


それは2年ほど前のちょうど今ごろ、縁あって友人が入会していた 北鎌倉史跡研究会に加入することになりました。同会は北鎌倉周辺はもとより鎌倉地域に残る史跡や旧跡、名勝地等を辿りつつ、その素晴らしさを多くの方々に伝えていこう…、という感じのとても伸び伸びユルユルの自由闊達な気風の下、さまざまな探訪ツアーを開催してきています。。その後、北鎌倉駅横に残る「緑の洞門」が市によって開削される計画が発表されるにおよび 、北鎌倉緑の洞門を守る会 も立ち上げて、この洞門の補強・保存へ向けての運動も行ないつつ、現在に至っています。

北鎌倉史跡研究会、ならびに緑の洞門を守る会事務局の構成員の一人として、ワタシも少しばかり活動させてもらっていますが、この事務局員は、共同代表の元大学教授とカリスマ塾講師をはじめ、医師、IT探求者、伝統的農法実践者、酔っ払いさん、その他、多くの個性豊かな方々によって構成されています。

そしてこのたび、事務局員の一人でもあるカメラマン・関戸勇さんが東京・築地にて、東京・青山に営業していた喫茶の名店をテーマにした「よみがえる大坊珈琲店」という写真展を開催しています。ワタシ自身も子どもの頃からカメラ好き、写真好きということもあり、築地や銀座界隈の探訪も併せつつ 今は亡き名店・大坊珈琲店の香りに浸ってきました。

1946(昭和21)年・福岡県北九州市生まれの関戸さんは日大芸術学部写真学科を経て、岩波映画社制作所写真部にて永らく勤務した後、現在はフリーのカメラマンとして活動しています。今回の写真展は、氏が岩波時代から営々と撮り続けていた大坊珈琲店のさりげないひと時を捉えた作品の数々が展示されています。

その中には、1960年代にかのファッションブランド「VAN」を立ち上げた石津謙介氏が店内でくつろぐシーンも残されています。

今回の写真展は好評につき、当初1月28日までだった会期は2月11日(土)まで延長となりました。銀座方面にお出かけの際にはぜひともコミュニケーションギャラリーふげん社(東京都中央区築地1-8-4)にて開催されている関戸さんの写真展に足をお運びくださいませ。いにしえの昭和から始まり、変わり続ける平成の世を東京・青山表参道の地から見守り続けてきた珈琲店の残照が偲ばれます…。

東京・青山通りの名店の余韻に浸りながら、ふげん社を後に街に舞い降りると、そこは紛れもなく真冬の夕暮れ迫る銀座界隈。ライトアップされた歌舞伎座の奥にそびえるタワーに「ちぇっ、ちょっと無粋かも…」とつぶやきながらも、「記念に一枚」と夜景を「パチリ!」



このかつて木挽町と呼ばれた界隈には、まだまだ「昭和モード」のお店や飲み屋さん街がかろうじて残っています。

今にも、こよなく愛するテレビ番組「酒場放浪記」の吉田類さんが、ひょこっと現れてきそうな予感満載です。

そして、吉田類さん的に申せば「今宵のワタシ、それではもう一軒立ち寄る先が…」ということで、しばし時間調整の時を…。

かつて中古カメラを探し回ったカメラ屋さん、そして鉄道模型を眺め続けた 銀座天賞堂さんに足を伸ばし

昔同様、お店の人と、あれやこれやとたわいもない同好談義に明け暮れてしまいます。

銀座といえば、こちらにも。新装なった店内には、パールホワイトのGT-R NISMOがまばゆい輝きを放っています。

かつてはスカイラインGT-Rと冠された名車も、幾多の変遷を経て今ではニッサンGT-Rと呼称が変わってしまいました。こんなところにも、変わりゆく時代の波がうかがい知れます。

そしてこの日の「もう一軒」。昨年秋に入部した駒澤不動産紫門会野球部決起式に馳せ参じた次第です。駒澤不動産紫門会の詳細に関してはこちらのブログから。

野球部決起式にあたってはこのお二人、深澤総監督と面高監督が進行を取り持ってくれました。


この春から、早慶はじめ各大学不動産会野球部⒑数チームとのし烈な総当たり戦がスタートします。

大盛り上がりの決起式の締めは「駒大健児」の契りをあらためて固めるべく、渾身の「三本締め!」。ワタシも高校野球部時代の思い出多き背番号7をいただいたこともあり、プレイ以外で「おおいに貢献しなければ!」と、決意を新たにした次第です。

深澤総監督の奥様が館長をつとめる銀座FANCLスクエア内にある、有機野菜、無添加食材を中心にしたオーガニックレストラン「ぎんざ泥武士」での野球部決起式の後、参集した部員一同の記念写真の図、なり…。

記念写真を撮っている男性・村井さんが、昨秋、ワタシを紫門会野球部に導いてくれたのでした。

銀座から鎌倉へ戻る横須賀線の車中、大学同窓の方々や北鎌倉の写真家・関戸さんとのかかわりを反芻しつつ、ワタシの大学時代にオンエアされたTBSのテレビドラマ「青が散る」の主題歌、松田聖子さんが歌う「蒼いフォトグラフ」の中に納められた「♪写真はセピア色に褪せる日が来ても 輝いた季節 忘れないでね 蒼いフォトグラフ」というフレーズがいつまでも耳の中を駆け巡っていました。

ピュアに輝いていた? 昭和の時代に想いを馳せて あらためて今思う我あり… 
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1月下旬のシーサイド、沈みゆく陽とともに明日を彩る明るい夢見し…

2017-01-22 22:32:34 | 日記

去る1月20日の大寒を経て、当地も一年のうちで最も寒い時季を迎えています。雪に覆われた北国に比べれば東京、神奈川あたりの寒さなどはまさに「赤ん坊」の如く、といったところなのでしょう。されど、この痩せっぽちの我が身には、大寒の寒さが身に沁みます。

そして、毎朝寒さに震えながらも太平洋の彼方、かの大国に目を凝らすと とかくに話題満載の新大統領が正式に就任しました。テレビ、ラジオ、新聞その他、各メディアでワシントンから新大統領の動向を伝える特派員の方々の表情からは一様に戸惑いがうかがえます。

新大統領が進めるであろう方向を伝える報道各局のキーワードは「分裂」「分断」「混乱」、そして「アメリカは何処へ…」といったところでしょうか。こちらは、日本の大寒以上に「お寒い」状況のようにも感じられます。

ウチの工房でも会員さん達との話題は、陶芸や鎌倉散策の話とともに「トランプゲーム」が多く語られるような次第です。各国間の状況がとかく窮屈になってなっていく中、会員さん達には「日本がジョーカーを引くことが無いように祈るしかありません…」と言うのが精一杯。

ただ一つ救いなのは、ワタシがたまわっている受注作品の制作状況がそこそこ順調に進んでいること。とりあえず「「裂けず」「乱れず」そして、納品先も決まっています。有難い限りです…。

陶芸教室会員さんからの「きれいな作品になりそうですね」という言葉は、さながらハートのクイーンからの「甘いささやき」のようにも響きます。

「甘いささやき」が「甘い果実」を呼んでくれたのでしょうか。陶芸教室の最中、県内に住む大学同窓の村井さんが「七里ガ浜フリーマーケットの帰りです」と言いながら、とりどりの柑橘類を届けてくれました。

教室会員さんにもおすそ分け後、新鮮な甘味をたっぷり湛応し、あらためて同窓のありがたみをつとに感じる冬の午後…。

以下、本日午後の「雑観」。

気温⒑℃、風速10m、よって体感温度0℃の稲村ケ崎の午後4時半。

海沿いの国道134号線、バイクライダーさん達の聖地でもあるこのお店が本日をもって閉店となりました。


このお店に足繁くかよっていた北鎌倉史跡研究会(北鎌倉緑の洞門を守る会)の共同代表・出口茂さんからの「さらばTARO S、本日にて閉店。最後の最後…」とのメールを見て、即、お店に馳せ参じてみました。

お店の前には地元や遠方からのライダーさん達がバイクで乗り付けて、大盛況。不良中年のようなオジサンライダーや美女ライダーで大賑わいしています。

勇気を奮って人込みを掻き分けて店内に入ってみても、満員の店内はすでに座る席さえありません。お店のオーナー・しげさんの姿さえ確認できないほどの大盛況です。

洩れ伝え聞くところによると閉店の主な理由は、ご近所に住むごく一部の方から指摘されたなんとも世知辛い事情からとも。とにもかくにも「終わりはいつもハーモニー…」

稲村ケ崎から東へ向かい、由比ガ浜、材木座を経て、逗子の浜へ。湾の向こう、夕暮れの江ノ島と富士山が望めます。

なんとも、恵まれた地であることか。ワタシもこの地で生まれ育っていたら、もっと違った人生を送れていたのかも…とふと思ったりもする一瞬です。

陽にかかる雲さえ、絵になります…。




葉山・森戸神社は夕日のスポットとして、注目の場所のようです。かねがね「神社仏閣まわりは午前中に」と心掛けていた故、夕刻の神社事情にかんしては知る由もありませんでした。


こちらは時おり買い物に足を伸ばす MOTOMOCHI Union 葉山店。

オシャレなんだか、ローカルなんだか、その境界線はなんとも微妙です。買い物に来ているご婦人方は結構な割合でこんがりと日焼けしています。皆さん、サーファー?  

そして、帰路。


街の灯が示す道すじトンネル抜けて、春よ間もなく来る日ぞ近し…

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華のお江戸の道の奥、冬空仰ぎて過去から春へと想いは巡る…

2017-01-16 00:06:50 | 日記

前回1月8日のブログ冒頭にて、

お正月三が日のお雑煮をはじめ、この七草粥、そして立春や雛祭りをはじめ、季節折々の節目の行事をきっちりとさばいてくれる御年90歳近い母には、あらためて感謝するばかり…

と記して以来、多くの方々から「お母さんはお元気で、しっかりしていて…」と声をかけられます。そんなことは露知らずながら、この母は11日には「今日は鏡開きよ」と、またもしっかり教えてくれます。

北鎌倉の知り合い宅の田んぼで収穫された貴重なお米をついて作った鏡餅は、昨年末から年明け11日までずっと我が家を見守り続けてくれました。


母は「おめでたい鏡餅を開く時に、包丁を使ってはなりませんよ。木槌が良いのだけれど。木槌は無いわよねぇ…?」と、季節の節目の行事には、甚だ意気軒高です。

果たして、母が無いと思っていた木槌はあります…。作陶の際、結構多くの場面で、この木槌が活躍するのでした。そして「開いたお餅はお汁粉に。餡子はもう、作ってあるから」と、またも母の声。何はともあれ、元気が何よりです。

追って本日1月15日は小豆粥を食する習わしのある日。またも母が甘く煮た小豆を使って作った小豆粥をいただき、慌ただしく、華のお江戸に愛車メガーヌでタ~っと向かいます。首都高横浜湾岸線から都心へ入り、お昼前に向かった先は東京都の墨東地区・新小岩にほど近い日蓮宗秋田県妙倉寺東京布教所。

毎年1月初旬の日曜日の朝、東京都江戸川区松島にある日蓮宗の名刹・秋田県妙倉寺の東京布教所で行なわれる正月祭礼に出かけることを常としています。同布教所を守る山田恵大上人とわが家との繋がりの始まりは、今から約5年前のこちらのブログから。ワタシ自身、特に傾倒する宗教は無く、「信仰」ということへの意味すらも良く理解していませんが、この山田恵大上人‥というか、山田さんはまさに心から尊敬に値する人だと思っています。ちなみに山田さんは年齢的にはワタシよりたった1歳だけお兄さん。ふり返るに、我が歩んできた道と心のなんとも幼きことか…。

この日曜日、この新小岩のお寺にて山田さん門下の檀信徒さんやワタシのような迷い多き人々総勢100人ほどの正月祭礼の後、これも例年どおり山田さんの段取りに従って、各々 昼食をはさんで千葉県市川市にある日蓮宗中山法華経寺に向います。

この堂々たる山門のはるか向こうにあるお寺の大荒行堂にて修行中の数十人の若い僧侶さんたちが唱える轟轟たるお経を全身に浴びながらわが身を引き締めるとても貴重な機会を得ることが出来ます。

手元にある資料によれば日蓮宗の荒行とは、
◇11月1日から翌年2月10日までの100日間にわたりこの大本山中山法華経寺大荒行堂にて
◇全国から日蓮宗の僧侶が多数集まって修行
◇毎朝午前2時起床、寒水に身を清める水行を1日7回(3時、6時、9時、12時、15時、18時、23時)行う
◇他の時間は、お堂の中でひたすらお経を読み、写経を続ける
◇食事は修行の合間に朝夕2回、わずかな白粥と梅干し一個だけ
なのだとか。この100日間の修行を経て、「修法師」の辞令が与えられ、全行程が終了となるようです。こうして記述するだけでも、荒行の厳しさがヒシヒシと伝わって来るようでもあります。

この15日の日曜日・午後2時過ぎ。境内の鬼子母大尊神堂という非常に立派なお堂の中にわれわれ一行の控室が用意されています。

この古い一角は、かつては荒行堂で修行する若いお坊さんの食事の場だったそうです。

午後3時過ぎ、大荒行堂の前へ向かうと中からは若い修行僧が合唱するお経が響いてきます。


われわれ一行は指示に従い、大荒行堂でのお参りに向けて参集、ならびに入堂の準備を始めます。

奥の木戸の向こう側、歴史感漂う祭壇の前にしつらえられた畳敷きの薄暗い広間にて、大勢の修行僧が唱える日蓮宗のお経を全身で浴びます。その約10分間は、俗世間と隔絶された、まさに時空を超えたひと時でもあります。

秋田県妙倉寺東京布教所檀信徒の方々やワタシ達が大荒行堂から退室して三々五々家路に向かい始める頃、山田恵大上人が浮かべる笑顔が毎年とても素敵です。


メガーヌでの帰路、ウチの同居人さんとの会話は、妙倉寺東京布教所と中山法華経寺での礼拝で久しぶりに会った古くからの友人知人の方々の話題に終始します。そして、どちらともなく「あのお店に…」ということで、東京・港区三田の輸入雑貨店イル・ヴィアッジョさんに。

同店に関してはこれまでにも当ブログにて何回かご紹介していますが、ウチの二人と同世代の女性オーナー・上村さんがセレクトするアイテムは、ワタシの目から見ても「これは素敵だ…」とただただ感心するばかりです。


店内には上村さんが世界各地から買い付けてきた商品とともに拙作も並んでいます。

ふり返ればワタシが40歳にして陶芸を再開した時、はじめて作品を取り扱ってくれたのはこの イル・ヴィアッジョさんでした。

現在、同店においては、昨秋の個展にて好評だった小ぶりの八角皿2種や定番の豆皿、ぐい呑み等が展示販売されています。

三田界隈にお出かけの折には、ぜひ イル・ヴィアッジョさんにお立ち寄りください。きっと、日々の暮らしに彩りを添える素敵な逸品に出会うことが出来ると思います。

さらに…。同店、そして日蓮宗秋田県妙倉寺東京布教所ならびに山田恵大上人と出会ったのは今からちょうど20年ほど前のこと。ともにその橋渡しをしてくれたのは、少々悔しいことにウチの同居人さんでした…。

そのようなこともあって、この1月15日はさながら「巡礼の1日」のような感もそこここに…。

家に戻り、外気温-2℃にもかかわらず、ココロはすっかり、ほのぼのポカポカ。


おりしも、この冬一番の寒さも底を抜ける気配にて、扉の向こうに「春よ 来い!」
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年末年始にたっぷり「充電」、そして松も明けた三連休・只今「放電開始⁉」です…

2017-01-08 09:35:42 | 日記

ふと気がつけば というか、まさにアッという間に というほうが適切なのかはともかく、お正月の三が日モードからようやく抜け始めたと思っていた昨1月7日、我が家二階に住む母から朝の御膳にお呼ばれして七草粥が供されてきました。


お正月三が日のお雑煮をはじめ、この七草粥、そして立春や雛祭りをはじめ、季節折々の節目の行事をきっちりとさばいてくれる御年90歳近い母には、あらためて感謝するばかりです。と同時に、還暦を過ぎても時としていろいろと母に面倒をかけている我が身を振り返り、「なんだかなぁ…」と反省しながら、熱々の七草粥をすするのでした。

時あたかも所用にて駅周辺に向かう道すがら、里山の木々の枝に留まるカラスが「カ~ カ~」ではなく「ケッ ケッ」と鳴いていました。

さながら、ワタシに向けて「いつまでも親に面倒かけるなよ。ちっとも成長してないね」と諭されているようでもありました。

振り返れば、昨年の大晦日から今年の元日にかけて、BS-TBSテレビ「酒場放浪記 新年おめでとう特番」にて番組の主役・吉田類さんの「乾杯」コールに合わせて祝杯をあげたことが、つい昨日のよう。そしてその時に一緒に「乾杯!」した市内の知り合い・イイジマくん ワダチャン夫妻と一粒種のアーちゃんからもらった年明けメールは「運良く 類さまに会えました(^▽^)」なのだとか。

「ええぇ、ワダちゃん、類さんに会ったの⁉。いいなぁ!」と大いなる羨望の念とともにワダちゃんからのメールを開くと、なるほど、そこには確かに吉田類さんとのツーショットが…。

「うわっ、いいなぁ!」と思いつつ、良く良く見ると「なんだか微妙な違和感が…」。ということでさらに良く良く見ると、かの大酔っ払い・吉田類さんはすっかり 看板オトコ の役回りを演じていました。

はたまた 大酔っ払いといえば、この三が日に我が家に訪れた方々の中で最も記憶に残るこのお方…。北鎌倉を中心に市内の名所旧跡を巡り歩きながら鎌倉の歴史や風習を深く探求する「北鎌倉史跡研究会」代表の一人・出口茂さんです。ワタシが同会の仲間入りしたのは今からちょうど約2年前。以来、折りにつけ、出口さんにお付き合いさせてもらっています。


この出口さんは吉田類さんに優るとも劣らないくらいの大酔っ払いで、一緒に街中を歩いている折にもちょっと目を離している隙に自動販売機で缶チューハイを買ってきて軽く飲っちゃい始めちゃうとっても愛すべき御仁です。

蛇足ながら、この出口さんと市内を飲み歩いていると、その次の日あたりには知り合いの方々から「昨日 一緒に歩いていた人、クラタさんの陶芸のお師匠さんでしょ!?」なんて具合に声をかけられます。さにあらず、この出口さんはさる大手進学塾のカリスマ数学講師としてつとに有名な存在!、らしいのです。いつも会う時はお互い、酔っぱらっているので その真偽のほどは行方知らず 成り…。

ともあれ正月三が日を経て、なにはともあれ鶴岡八幡宮へ。途中、小町通りの混雑ぶりはただただあ然とするばかり。


市内に住むご長老から「太平洋戦争が終わった頃、賑やかだったのは御成通りくらい。しばらくの間、小町通りや若宮大路には人影はほとんど無かったね」なんて言葉を反芻しつつ、鶴岡八幡宮へ歩を進めます

昨年後半の6カ月間を守っていただいた「おはらいさん」夏バージョンをお返ししつつ、おりしもこの日は鶴岡八幡宮「初斧始式」が摂り行なわれていました。

「初斧始式」に際し、ワタシの前にふらりと現れた鎌倉武士さんの真っ赤な甲冑が、厳かな「初斧始式」に彩りを添えていました。

ワタシの生業たる作陶、ならびに陶芸教室も静々とスタート。昨年結婚したばかりの陶芸教室会員さんの女性が、知り合いのカップルを伴って陶芸にいそしんでくれます。

振り返れば昨年最後の陶芸教室に訪れてくれたのも、やはりこの新婚ホヤホヤの二人でした。年明け早々、新たなる幸せそうなカップルとともに来廊いただき、つとに嬉しい限りでもあります。

年明け以来、来廊いただいているお客様から「あの鏡餅は、なにか風情が違う…」「あのお皿は金継ぎ?…」と言問われ続けてきました。

問われるたびに「この鏡餅は北鎌倉で穫れたもち米をついたとっても貴重なお餅で作った鏡餅」「ワタシが作ったおさらが真っ二つに割れてしまい、どうにか金継ぎしてみました…」とご説明し続けています。

説明する中、皆さん方はとっても興味深く解説を聞いていただいています。そして「今あるモノを大切に」とのトレンドのもと、金継ぎした拙作に多くの関心を持たれたようです。

離れたる福を繕う金の糸 松陽浴びて右上がり…

とにもかくにも、今年も「鎌倉 佐助の風街便り」をよろしくお願いいたします。

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明けましておめでとうございます。今年も佐助の街からお便りお届けします…

2017-01-02 20:34:38 | 日記


明けましておめでとうございます。昨年の大晦日、来客と過ごしながら酔った眠気と闘いつつ、どうにかこうにか年明けまでこぎつけました。そして、一同「おめでとうございます」との挨拶を交わしながらも、やっぱり気になるこの酔っ払い。

BS-TBS特番「年マタギ酒場放浪記 樽酒鏡開き2時間SPカウントダウンたる酒鏡開きで新年迎えよう」という長~いタイトルどおり、大好きな酔っ払い・吉田類氏が「乾杯!」の音頭を取りつつも、すでにすっかり出来上がってしまっています。今年も毎週「月9」の「酒場放浪記」というか「酒場放蕩記」なる形容がしっくりくる酒宴俳優・吉田類さんに目が離せそうにありません。

テレビをとおして吉田さんに「今年もよろしくお願いします」とご挨拶した後、「では…」とゆっくり腰を上げて、近所の佐助稲荷神社に初詣に。ワタシ自身、普段からそこそこ神社仏閣好きではありますが、「初詣しなければ新年が迎えられない」というほどのことでもありません。とはいうものの、毎年毎年、年明けとともに佐助稲荷神社へお参りに行くことがすっかり習い性のようになっています。

「案外 寒くないね…」なんて思いながら佐助稲荷神社への道すがら、参詣へ向かう人影は年明け直後ということもあり とってもまばら。徒歩約5分ほどの道中、出会うのはご近所の顔見知りの方々ばかりです。

赤い鳥居の遙か彼方を見上げると、暗闇の中 佐助稲荷神社上社が光々と輝いています。


お参りを済ませて、今年も「オッとビックリ!」。毎年、年明け直後に佐助稲荷神社境内でご近所に住むこのご夫婦とばったり遭遇します。

「おめでとうございます。今年もお会いしましたね。」と挨拶を交わした後は、しばしお互いの健康状態の話が延々と。ここ数年、出会う人との話のマクラは健康の話題ばかり。いつしか、そんな年齢になりました…。

初日の出がほどほどに輝きを増し始め頃に合わせてワタシの年頭の決まり事でもある、お餅焼きにいそしみます。

今年のお餅は、やけに膨らみます。我が家の運も希望も、このお餅同様、大きく膨らんでくれたら良いのですが…。それにつけても、元旦から寝癖がついて前髪が天を向いています。こいつは春から縁起が良い⁉

元旦のもう一つ欠かせないお仕事は「おはらいさん」の夏バージョンから冬バージョンへの切り替え。

「おはらいさん」は、毎年2回、6月30日と大晦日に鶴岡八幡宮で「大祓式」のあとに授かってきます。夏の「おはらいさん」には水色の御幣が添えられています。御幣が冬バージョンの赤に変わるだけでも、玄関先がグッと暖かな印象に変わります。

元旦の夜、客人も家路につき しばしの静寂とともにテレビのスイッチをパシッとやると、昨年末に大学紫門会忘年会でお会いしたばかりの元プロ野球選手のオトコ中畑清先輩と石毛宏典同輩の姿が。

番組では、今から30年以上前の1983年の日本シリーズ・西武vs巨人戦をともに戦った東尾修さん、西本聖さんと激戦をプレイバックしていました。

思えばちょうどこの頃、ワタシも野球記者としてこの4人の方々を身近に見てきていました。みんな、30余年を経てカラダが少しばかり小さくなって見え、オツムも少しばかり寒くなってきています。4人で当時の激戦を振り返るトークを聴きながら、アタマの中に中島みゆきさんの「♪そんな時代があぁったよね…」というフレーズがリフレインのように響いていました。

リフレインといえば…。当地のお年賀グッズの定番はまぎれもなく豊島屋さんの鳩サブレーで、この三が日は街中で「鳩ですが…」という言葉がまさにリフレインの如く交わされます。

そしてこの年末年始、期間限定で発売された鳩サブレー8枚入りスチール缶が、なんともカワユイのです。


贈って嬉し貰って笑顔  末広がりの鳩が舞う…

毎度、変てこな句をのたまっちゃって落語の常套句たる「てなことを申しましてな…」というワケでもないのですが、今宵はBSテレビにて

という感じで、師匠の演目を一挙放映の長い夜となります。

ワタシ自身はといえば、失礼ながら「立川談志 命!」というほどではなく、立川流門下の立川志らく師匠の噺にご注進の身です。とはいうものの、やはり談志師匠の高座の映像は手元にキープしていつでも観たいという思いは当然のこと。今宵の特番は我が家の「談志コレクション」がまた増えるとあって、まさに夢心地にほかなりません。

「芝浜」や「文七元結」といった大ネタをはじめとする談志独演会は明日朝まで延々と続きます。本来ならば「お酒を飲みながら、じっくり」観たいところなのですが、今宵はグッと我慢します。

「止そう、夢になる…」のは、まっぴらですから…。
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