体育の日に連なるこの3連休は過日の巨大な台風19号の襲来により、ただただ大きな被害が出ないように息をひそめて過ごすことから始まるという、とても窮屈な日々となってしまいました…。今回の台風で被害を受けた方々にあらためましてお見舞い申し上げます。そして発災2日後の本日付け朝刊にて、このほどの台風がもたらした惨禍の一端がしだいに露わになってきました。
約1カ月前の台風15号襲来の際、ここ鎌倉も市内各所で崖の崩落や停電等が発生しましたが、その時に比べると今回は幸いにも軽微な被害で済んでいるようです。それにつけても今回の台風はその規模、コース、通過時刻と沿岸潮位…その他いずれも台風15号よりもさらに危険な要素をはらんでいたように思います。ワタシは地理学を学んできていますので、そのあたりの判断と感は良く当たります…。いつもなら台風接近時でも特段以上の準備をせずにいたわが家も今回ばかりは小規模ながら飲料水等の「買い出し」も…。
というワケで、さながら台風惨連休備忘録…。
12日の土曜日。午前中から風雨が強まり、工房の窓から見える佐助の街は東風に乗って横なぐりの雨に見舞われています。
しかしながら、わが家の周りは東側にそびえる崖というか丘に守られて、雨はそぼ降る程度の振り方…。ただ遠くに風の音が響くばかり。
先の台風15号襲来の折に雨がポタポタ漏ってきた作品乾燥スペースの屋根が、今回も気になります。
ガラスの扉に飛散防止用に養生テープを張りたかったのですが、テープがありません…。
「LEDの懐中電灯は光が青白くて、非常時には違和感あるなぁ」とつぶやいていたら、目の前に…。
いざ点灯した暁には相当明るいと思いますが、その時には転倒時の火災が心配です…。
普段、カップ麺の類はほとんど口にしませんが、いざ必要なときには最もオーソドックスなカップヌードルが好みです。
外の風雨が次第に強くなってくる中、ふと気がつくとミニタイプのカップヌードルが一つ無くなっています。この日、わが家にはワタシと同居人、そして黒猫ノワールしか居ません。ワタシが食べた記憶は無いし、同居人は風邪の初期症状で少々苦しがっていたようだし、はたして誰が早くも食してしまったのか…。
ともあれ、夜間の暴風に見舞われながらも、わが家的には家の周りの損傷や停電も無く、ひとまず無難に夜が明けて、昨日の日曜日は朝から文字どおりの「台風一過」。カフェの窓超しに朝陽を浴びて佐助の杜がまばゆく光り輝いていました。
雨露に濡れた外側の窓ガラスを拭き清めてみたのですが、強風で飛ばされてきた葉が窓ガラスにピチッと張り付いてなかなかきれいになりません。こんなところにも台風の影響を感じます。
東日本が暴風雨に見舞われた直後でも、朝刊はきっちりと配達されています。
「紙媒体としての新聞は近いうちに消滅する」とも言われていますが、新聞製作から宅配サービスに至るシステムこそ「けっして消滅させてはいけないアナログ遺産」との想いを新たにしています。
朝刊を郵便バケツ?から取り出して、ふと辺りを振り返った時、なんとご近所のお店仲間の屋根に折れた大木が落下しています!
このお店仲間さんによると「土曜日の夜、大風が吹く最中に大きな音とともに大木が屋根と天井を突き破って振り落ちてきた…」という感じのようでした。
ちなみに約1カ月前の台風15号襲来翌朝の光景…。
あらためて、今回の大木直撃の衝撃の大きさがうかがい知れます。お店仲間さんによると、原状回復までの方針、道のり、期間ともに不明のようです。こんな時こそ、「ご近所力」で乗り切らねば…。
ご近所のお店仲間宅に覆い被さる大木を横目で見ながら、付近の道路一面に広がる落ち葉の撤去作業。
ここでも過ぎ去った台風談義を交わしながら、予定時間を大幅に退縮して速攻で清掃完了の運びに。早くもご近所力の賜物です。
そして日曜日の夕刻…。台風の惨禍に思いを馳せて幾ばくかの申し訳ない気持ちをいだきながらのラグビーワールドカップ・対スコットランド戦。大一番での勝利後、ワタシのもとにもいろいろな人から「ともに喜びましょう!」とのメール等が届いてきました。そしてNHKのテレビ解説では日本ラグビー協会・清宮副会長とともに日本の勝利を伝える同局の大越健介キャスターの姿が。
大越氏はかつてさまざまな経緯からニュースキャスターの座を降板させられたとの噂があります。同氏がこの日本ラグビー史上初となるラグビーワールドカップ準々決勝進出の報を伝える晴れがましい場に登場してきたことは、なんとなく「復活」「再生」の感じが漂います。そして同時に、「大越さんの姿が、このたびの台風の惨禍から復活を目指す地域にダブる…」と感じたのはワタシだけでしょうか…。
そして、連休最終日の今…。
早や、ご近所のお店仲間宅では落下した大木の撤去に向けて屋根周りの養生作業が進められています。
台風の惨禍に見舞われた各地域、ならびに佐助の街にも、徐々に復旧の気配が芽生えつつあります。
災害は忘れぬように記憶して 起こらぬようにチカラ合わせて…。