河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/28(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑪」Op.63、バラード第1番他 

アマデウスへの手紙・5

2006-10-07 00:32:22 | アマデウスへの手紙
モーツァルトさん、こんにちは。

今日は、いくつか質問があります。

モーツァルトさんって、「ソナタ形式」とか、「提示部」「展開部」ってコトバ、知ってました?

もちろん、モーツァルトさんのソナタは、われわれが「ソナタ形式」と呼ぶ形で書かれ、「提示部」も「展開部」もあるんですが、その形は、ハイドン先生から習ったの?

でも、ハイドン先生の初期のソナタは、後期の立派なソナタ形式のものと全然違ってますよね?

ここで整理しておきますが、ハイドン先生は、モーツァルトさんより24歳年上。

だけど長生きされて、モーツァルトさんが1791年に亡くなったあと、なんと18年間(1809年まで)永らえていらっしゃる。

たとえば、ハイドン先生のクラヴィアのための「エステルハージ・ソナタ」6曲(1773年~1774年)と、同じ時期に書かれたモーツァルトさんのクラヴィアソナタ6曲 K.279~K.284(1775年初め)を比べると、明らかに、モーツァルトさんの曲の方が、21世紀の私達が呼ぶ「ソナタ」また「ソナタ形式」(第1楽章)に近い。

私は、ハイドン先生の個性的な「エステルハージ・ソナタ」、大好きで(ひょっとしたらモーツァルトさんの整ったソナタより好みかも?)、これらは、でも、「ソナタ形式」には収まりきらないファンタジーの噴出みたいな所が魅力。

というより、形式に何かをあてはめる、という概念があんまりない。

この1774年の時点で、少なくともハイドン先生のアタマの中には、21世紀の私達が親しんでいる「ソナタ形式」は、まだ存在しなかった、と言っていいのではないでしょうか?

その同じ時期に、作品によって多少の違いはあるとはいえ、モーツァルトさんは、もう「ソナタ形式」をきれいに書いたはる(しかも18歳で)!

モーツァルトさんのソナタって、ハイドンの「エステルハージ・ソナタ」に比べると、ずっとインターナショナルですよね。

やっぱり、小さな頃から旅行ばかりしてたから?

わたし、練習と演奏会準備の雑用(泣)に追われて、ちょっとお勉強(ハイドン先生やモーツァルトさんに関する読書)が足りてないの。

もちょっと調べてから、また続きを質問したいと思います。

今日は、週末なのにちょっとカタイ話になりました。

今から、お風呂→ビール、で、リラックスします。

またあした。♪

コメント
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