リポート◎高リスク非肥満者への対策を巡り2つの意見10年ぶりに見直されるか? メタボ健診2016/ 7/ 5 生活習慣病の発症予防を目的とする「メタボ健診」。既存の基準ではリスクが高い非肥満者を拾い上げられないため基準の見直しが議論され、厚生労働省の2つの検討会で相反する結論が出た。中間取りまとめは今夏を予定するが――。
リポート◎高リスク非肥満者への対策を巡り2つの意見10年ぶりに見直されるか? メタボ健診
2016/7/5
だがあくまで、この結論は健康局が開催した検討会での話。実施主体である保険者が制度としての実現性などを議論する目的で、今年1月から厚労省保険局が開催している「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」では、既存の基準で継続すべきという意見が多数を占め、健康局の検討会とは異なり、基準の見直しは不要との結論に至っている。
保険局の検討会での結論について、日本公衆衛生協会会長で同検討会の座長を務める多田羅浩三氏は、「メタボ健診の目的は症状の早期発見・早期対応ではない。症状を来す前に指導を行い、疾患の発症を予防するための取り組みだ。国民が自ら生活習慣を改善するのを手助けするものと捉えれば、既存の評価指標で十分と判断した」と語る。
加えて多田羅氏は、メタボ健診と保健指導が高血圧、脂質異常症、糖尿病の上流にある内臓脂肪の蓄積解消に着目して始められた取り組みであることを強調。その他のリスク因子を抱えているとしても、非肥満者はそもそもメタボリックシンドロームの定義に該当しないので、「健康増進法に基づき、市町村が健康教育などを実施すればよい」と主張する。
メタボ健診の実施者は、市町村ではなく国民健康保険、被用者保険(組合健保、協会けんぽ)などの保険者。市町村が行っている健康教育とは財源も位置付けも異なるため、実施の目的をきちんとすみ分けたいというのが保険者側の考え方だ。
現在、メタボ健診の対象者約5300万人のうち、受診者数は約2500万人。保健指導対象者とされるのは約420万人だが、指導を終了しているのは約76万人のみ。「2兆円の医療費抑制効果をうたい導入した経緯を振り返れば、評価基準を変更して保健指導の対象者をいたずらに増やすのではなく、保健指導の利用率を高め、指導を完遂する仕組みづくりが求められている」と多田羅氏は話す。
それぞれの検討会で、異なる論点から異なる結論が出されているメタボ健診の見直し。評価基準をどうするかについての最終結論はまだ出ていない。
メタボ健診に関するその他の項目や保健指導の在り方などを含め、各検討会における今後の議論を踏まえ、健康局の「健康診査等専門委員会」が今年7月末に中間取りまとめを報告し、来年半ばに最終的な方針を決める予定だ。
メタボ健診は、制度導入当初から、心血管疾患の発症や死亡を減らせるのかと疑問視され続けてきたが、普段、生活習慣病の患者を管理している第一線の先生方は、どちらの意見に賛成だろうか。
要指導者には具体的な目標値の提示を
2008年に鳴り物入りで導入されたものの、その指導効果が疑問視されていた同制度だが、今回の見直しに際して「指導効果が徐々にデータとして示されはじめている」と日本公衆衛生協会の多田羅浩三氏は言う。
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDP)のデータを解析した「特定健診・保健指導の医療費適正化効果等の検証のためのワーキンググループ」の研究結果では、適切に特定健診を実施した場合は腹囲、血糖、血圧、脂質と全ての検査値が概ね改善し、その効果が5年間続いていたことが示されている。また、適切に指導を受けた群では入院外医療費も有意に下がっていた。
指導効果を得るコツとして東京大の門脇孝氏は、「血糖、脂質、血圧の高値など検査値の異常が見つかった場合には、その原因を医師と患者が一緒になって確認していくことが重要」と説明。内臓脂肪が高い場合は、「体重を3%減らせば相当な効果が得られ、5%減らすと非常に大きなメリットがあることがこれまでの研究により示唆されている。当面の目標を具体的に示すのが指導のポイントになる」と話す。
また、以前は設定した目標に向けて「脂質量に対する指導を中心に行っていたが、脂質にこだわらず緩やかな糖質制限を用いるなど、患者の嗜好や希望に応じて健康的な食事を摂取できるよう指導する姿勢が医師にも求められる」と語る。
加えて、門脇氏は食事指導に偏らず、運動指導を行う重要性も説く。筋力に抵抗をかける動作を繰り返すレジスタンス運動やストレッチを行うように促し、筋力を付けることで将来のサルコペニアの予防にも気を配るなど、「長期的な視点で健康寿命を延ばせるよう、バランスよく指導することも重要」と話している。
日本の保健指導代わりますね。東大門脇教授。影響力とてつもなく大きいはず。決して人間のくずではありません。
糖質制限、商売にする京都の医師のほうが醜い。
2016/07/02
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- 「週刊東洋経済 7月2日号で江部先生と門脇理事長が討論」についてのメールです。
先生もこの記事は,既にご存じかを思いますが,自分では(門脇先生@糖尿病学会理事長),糖質制限をしているのに,患者には糖尿病学会の指針を押しつけるとはひどいですね。糖質制限の記事です。無料で読めます。本当だとすると,医者のクズ,人間のクズだな。
門脇先生が実は糖質制限を実践していたという話があり,話題になっています。この記事のアドレス・・・http://www.wound-treatment.jp/new.htm#0702-1
おはようございます。
ここのところ、例年を超える最高気温の日が続いています。
昨夜も湿度が高く感じられ、寝苦しい夜でした(^_^;)
身体がこの気温に慣れていないので熱中症になりやすいです。
ブログ読者の皆さん、体調管理にはくれぐれも気をつけてくださいね。
さて。
こんな暑い日は、冷たいビールをぐっと行きたいところですが、我々糖尿人にとって残念ながら普通のビールはNG飲料です。
糖質0発泡酒もありますが、ビールのようなコクがないので、こればかり飲んでいるとどうしても飽きが来てしまいます(^_^;)
そのような時にお薦めなのが、私が監修して作ってもらった、糖質制限ワインシリーズです。