健保のつぶやき

食事、トイレと他人様に頼る必要はないが、薬に頼る生活がソロソロ始まりました。当面は「親鸞さん」に照準。

すべては厚生省の役人。医療界は最大の内需産業。健康に名を借りてるだけ。

2016-11-13 09:21:19 | 長尾医師

専門何とか。この医師。世の中のしみもお分かりでない。

健康ゴールド免許

先日、自民党の小泉進次郎衆議院議員らを中心とする自民党若手議員20人を中心とするグループが、「健康ゴールド免許」などの社会保障や雇用に関する提言を行ったと言います。健康ゴールド免許とは、なんだか素敵な響きですね。でも実態は、素敵どころか悪魔の所業ですよ、これ。

健康ゴールド免許とは、積極的に検診を受けた人を対象に、「健康ゴールド免許」なるものを発行し、ゴールド免許を持っている人は、病院での自己負担比率を減額するというものだそうです。一見すると運転免許のゴールド制度のような感じに見えますが、実は全く似て非なるものです。

運転免許におけるゴールド制度は、運転免許所持者が一定期間無事故・無違反だった場合、ゴールド免許を付与し、免許更新期間の延長や、講習の簡素化などの特典が受けられる制度を指します。最近では自動車保険の掛け金にも反映されるので、ゴールド免許を持つことには大きな価値があります。ちなみに僕も、免許はゴールドです。

これに対し健康ゴールド免許では、検診の受診率が問題となるのであって、医療機関の受診率は関係ありません。病気にならず、医療を利用しなかった人がゴールドになるならいざ知らず、病気でもないのに積極的に(検診で)医療機関を利用した人がゴールドになるなんて、本当におかしいと思いませんか。

しかも、健康ゴールド免許を取得すると、健康保険料が割安になるのではなく、医療機関での窓口負担が安くなるだけ。窓口負担が安くなって得をするのは、病気になった人だけです。つまりこの制度は、病気でない人の検診率を向上させて医療機関を肥やし、さらに窓口負担を減らして病気の人が医療機関に罹りやすくすることで、さらに医療機関を肥やすという、二重に医療機関優遇の政策なのです。

このことが目的では。

どこかが優遇されたり、得をする制度なら、逆に誰かは損をすることになります。誰が損をするか、それは健康保険料を払っている人にそのしわ寄せがくるということです。僕のように普段から健康に気を使い、食や生活習慣を正し、健康を維持している人にとっては、この制度は何の得にもなりません。いや、この制度によって結果的に医療機関の収入が増加するでしょうから、医療費が増加し、その負担は健康保険料の値上げに跳ね返ってきます。医療機関を儲けさせるために、月々の保険料がさらに値上げされるだなんて、たまったものではありません。

こんなことを思いつくなんて、小泉進次郎という人間は、なんて狡賢いんでしょう。さらにこういった社会の流れを先取りするように、ホリエモンも予防医療に参入するとか。医療はまだまだ儲け話が転がっている業界のようですね。ホント、人間の健康を利用し金を巻き上げようとする輩のなんと浅ましいことか。まさに下衆の極みですね。