フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
一緒に楽しんでくださると嬉しいです

ヴィドール 組曲op.34〜神々しくも普遍的

2017年02月27日 | 作品あれこれ

 

輸入した楽譜はその時々で値段が変わる

一冊(1曲)7,000円以上するとさすがに  。

 

これは6,200円

 

 

 

恩師・増永弘昭先生は楽譜のコピーを許さなかった。

「簡単に手に入るものに価値がありますか?」

「その作品を作る作曲家の労力がどれだけかわかりますか?」

そういうことの一つ一つが演奏ににじみ出る。

恩師は音楽家以上に芸術家で、一言一言の重みが違った。

 

さて、ヴィドールに取り組む。15年ぶり。

フルート吹きに組曲op.34は好んで演奏されるし美しい。

演奏家も好きだが初めて聴く聴衆にもステキは伝わる。

 

 

表紙の絵はこの方ね

 

現在、ヴィドールは

有名じゃないし作品もすごく多いわけじゃない。

超有名でなくても素晴らしい作品を残している作曲家はいるのだ。

ステキなメロディ,技巧的なものが技巧に走らせず美しい。

ピアノが効果的で笛を生かす。

神々しくも普遍的な喜びや悲しみがあって

演奏家は音楽の道具なのかもしれない。

 

テレビを見ていたら面白いことを言っていた。

「美味しいかどうかは食べる人が決める。プロは見方が決まっている」

ほぉ・・・・。ご飯はそれで良いけど

芸術的音楽は,演奏家を惹き付ける力がないと後々淘汰される。

現代音楽の作曲家の皆様、フルートにステキな作品作ってくださーい

 

(ヴィドールの話はまだ続くかな)

 

ヴィドール 組曲


おやつパン

2017年02月16日 | ミニシュナ*トム君 9

 

トムちゃんにおやつパンを焼いた。

9歳にして初めてのパン

強力粉とドライイーストと卵と牛乳

 

 

なかなか味気ないパンだが,大好評!!

実はパン生地をこねるのは苦手

まとまったことがない

 

『ください」の顔

 

お花がキレイなんだけど

やっぱりコイツが一番かわゆいのだ。

 


削ったモノは戻らないわね

2017年02月13日 | 神様の采配は?

 

楽器の良し悪しが分からなかった頃に出会う笛。

というのはこれは運命なんだな。

10代で手にしたセミハンドメイドの銀の笛は

当時は全く解らなかったがとても良い頭部管だった。

 

今,人のために笛を探したり試したり。面倒だけれど、ちょっと楽しい。

時々「これは自分の楽器にしたいかも」と思える時があって

ちょっとワクワクしたりするのだ。

 

ところで、10年くらい前の某社の笛。

なかなか端正なお顔の頭部管で「正統派」と思える品格だった。 

左が某社10年くらい前の銀、右はヨハネスハンミッヒ

 

しかーし〜 最近の頭部管,すっかり顔が変わっていた。

これってうーん・・・進化とか,改良だとは思えないわ。

人間の身体能力はそうそう変化なんてしないんだからー。


ヴィドール 組曲

2017年02月02日 | 作品あれこれ

 

作曲家が作品を作るときって

「誰かに依頼された」のか「自分の作品をアピールしたい」のか

「芸術的衝動に駆られた」のか「何だかの信念に基づいた」のか。

「音楽院の試験曲として作った」のか「自分が演奏する為に作った」のか。

「天命」とか。かな? いろいろ考えるのであります。

 

ポール  タファネルという大御所は

フルートを吹いている私達にとっては音階の本などで

大変お世話になっている大先生で、

「**ファンタジー」なる困難な作品をいくつか残してくださっていて、

とっても有難いんでございます。延々と飽きずに練習が続きます。

 

さてと。今年の初夏のコンサートは,久しぶりにヴィドールの組曲を

演奏しようと楽譜をゆっくり眺めたらポール タファネルに贈ると書いてある。

調べてみたらヴィドールとタファネルは同じ年齢であった。

わたし的に言うとヴィドールの組曲よりタファネルのファンタジーの方が技術は難しい。

タファネル,この曲はきっと余裕で素晴らしい演奏をしたんだろうなぁ。

 

いつの話かというと

二人が生まれたのが1844年で

ヴィドールの組曲は1898年54歳のときの作品でタファネルが演奏して,

それから10年タファネルは64歳で亡くなり

ヴィドールは長生きだったので93年の生涯。

タファネルが亡くなった時は本当にガッカリだったろうな。

 

話はまた。

ヴィドール 組曲op.34〜神々しくも普遍的