Latin for Beginners_715

【本文】
* テキストの本文に戻ります。

I.
1. Nōnne habēbat Cornēlia ōrnāmenta aurī? Habēbat.
2. Num Sextus lēgātus scūtum in dextrō bracchiō gerēbat? Nōn in dextrō, sed sinistrō in bracchiō Sextus scūtum gerēbat.
3. Frūstrā bella multa ab Gallīs gesta erant.

【コメント】
 本文を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

1. Nōnne habēbat Cornēlia ōrnāmenta aurī? Habēbat.
(訳)
 コルネリアは金の装飾品を持っていたのではないか。(持っていたのだろう?) 彼女は持っていた。
(解説)
 nōnne を用いた疑問文は、肯定の答えを期待する疑問文になります。Latin for Beginners_708 参照。
 疑問文に肯定で答える場合には、通常、疑問文中の述語動詞を繰り返して答えます。Latin for Beginners_710 参照。

2-① Num Sextus lēgātus scūtum in dextrō bracchiō gerēbat?
(訳)
 副官セクストゥスは盾を右腕で運んでいたのか。(そうではないのだろう?)
(解説)
 num を用いた疑問文は、否定の答えを期待する疑問文になります。in dextrō bracchiō は「右腕で、右腕に」と訳せるかと思いますが、前置詞 in(奪格支配)を用いている点に御留意ください。

2-② Nōn in dextrō, sed sinistrō in bracchiō Sextus scūtum gerēbat.
(訳)
 右腕ではなく、左腕で、セクストゥスは盾を運んでいた。
(解説)
 nōn ~ sed ... は「~ではなくて、...」の意味です。英語の not ~ but ... の構文と同様の構文です。sinistrō in bracchiō では、形容詞 sinistrō が in によって bracchiō から分離されており、sinistrō が強調されているようですLatin for Beginners_256 参照)。

3. Frūstrā bella multa ab Gallīs gesta erant.
(訳)
 多くの戦争がガリア人たちによってむなしく行われてしまっていた。
(解説)
 受身の文です。ab Gallīs は行為者の奪格です。gesta erant は gerō の受動相過去完了形(3人称複数・中性形)です。bellum gerō は「戦争を行う」の意味の慣用表現です。frūstrā は「無駄に、むなしく」の意味ですが、この文は「多くの戦争がガリア人たちによって行われてしまっていたが無駄だった。」のように訳すこともできるでしょうか。

-初学者のためのラテン語-

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« Latin for Beg... Latin for Beg... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。