◎松川事件「真犯人からの手紙」は本物か(その2)
松川事件の裁判中、弁護団の松本善明弁護士宛に送られてきた「真犯人からの手紙」は、本物か。この問題を、とりあえず、手紙の「文面」から検討してみたい。
その際に、カギとなるのは、次の三つの文章である。
1「私達七人の内二人は名古屋、二人は前橋、二人は岡山に現在います」
2「事件にはたしかに道具はつかっております」
3「私達は、今最高裁の出方を見守って自首する日をきめております」
これらは、この手紙が、本物であるとする根拠にもなるし、ニセ物であるという根拠にもなると思う。
1は、この犯行に関与したグループが、今でも連絡を取りあっており、しかも、全国に支部のようなものを持つ大きな組織に、今なお所属している可能性を匂わせている。
2を読むと、事件についての「秘密」の暴露が、いかにも足りないという印象を受ける。
3は、最高裁の判断によっては、自首するのを中止するという含みであり、手紙を出した人物あるいはグループの「したたかさ」を示しているように思える。
では、総合的に見て、この手紙は本物なのか、ニセ物なのか。わたしは今、「そのどちらでもない」と考えているが、その理由は、次回述べる(本日は、このあと多忙なので)。
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