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バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

私はバイク乗り 17

2006-08-20 11:20:32 | 私はバイク乗り
突然ヘッドライトの光が不安定になってきた。
エンジンをかけずに電力を消費したので
バッテリーも上がってしまったのだ。
しかもここから平坦な道が続く。
坂道を下る惰性だけでは走れない。
仕方なくバイクを傾け燃料をキャブに送り
セルも回らなくなったので押しがけでエンジンを始動し
下り坂ではエンジンを切ってを繰り返し繰り返し先に進んだ。

小さな集落はあったがどこも人がいるのかいないのかわからない。
いくつか通り過ぎたあと、やっとGSがある集落にたどり着いた。
山中の集落のGSはポンプが1台あるだけの小さなGS。
時間も10時を過ぎていれば誰もいるはずはない。
ふと見るとそのGSの前には赤い丸燈。
助かった、そう思った。

「すみませーん、すみませーん。」
やっと聞こえたのか私服姿のおまわりさんがでてきた。
カクカク、シカシカ…話を終えると
「もうGSの人はいないからねぇ。」っとつれない返事。
「この辺に宿はありませんか?」
「ないねぇ。」
この神様は私にとって何も役に立たないと解り
またエンジンを押しがけでかけてそそくさと後にする。
“泊めてください”とだけは言えなかった。

つづく。

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