Bunkamura30周年記念 国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア ◇於:Bunkamura ザ・ミュージアム ◇会期:2018.11.23.(金・祝)~ 2019.1.27.(日) ◇鑑賞日:2019.1.26. |
"また お会いできますね。" のコピーとともに、
本展覧会のメインビジュアルとして、ポスター等にも登場している、
イワン・クラムスコイ「忘れえぬ女(ひと)」の実物を見たくて、足を運んで参りました。
展覧会の構成は、以下の通り。
(印象に残った作品は、作者とタイトルを記します)。
第1章 ロマンティックな風景
1-1. 春 Spring
■展示作品:7点
◇イサーク・レヴィタン 樫の木 (1880年)
1-2. 夏 Summer
■展示作品:15点
◇イワン・アイヴァゾフスキー 嵐の海 (1868年)
◇イワン・アイヴァゾフスキー 海岸、別れ (1868年)
◇ニコライ・ドゥボフスコイ 静寂 (1890年)
◇レフ・カーメネフ サヴィノ・ストロジェフスキー修道院 (1800年代)
◇コンスタンチン・クルイジツキー 月明かりの僧房 (1898年)
◇イワン・シーシキン 森の散歩 (1869年)
◇イワン・シーシキン 雨の樫林 (1891年)
◇イワン・シーシキン 樫の木、夕方 (1887年)
◇イワン・シーシキン 正午、モスクワ郊外 (1869年)
◇アポリナリー・ワスネツォフ 祖国 (1886年)
◇ワシーリー・ペローフ 植物学者 (1874年)
1-3. 秋 Autumn
■展示作品:6点
◇エフィーム・ヴォルコフ 10月 (1883年)
◇グリゴーリー・ミャソエードフ 秋の朝 (1893年)
1-4. 冬 Winter
■展示作品:5点
◇ミハイル・ゲルマーシェフ 雪が降った (1897年)
◇アレクセイ・サヴラーソフ 霜の降りた森 (1880年代末ー1890年代前半)
◇ワシーリー・バクシェーエフ 樹氷 (1900年)
◇ニコライ・サモーキシュ トロイカ (1917年頃)
◇ヴィクトル・ワスネツォフ 雪娘 (1899年)
第2章 ロシアの人々
2-1. ロシアの魂
■展示作品:4点
◇イリヤ・レーピン 画家イワン・クラムスコイの肖像 (1882年)
2-2. 女性たち
■展示作品:9点
◇イワン・クラムスコイ 忘れえぬ女 (1883年)
◇イワン・クラムスコイ 月明かりの夜 (1880年)
第3章 子供の世界
■展示作品:11点
◇オリガ・ラゴダ=シーシキナ 草叢の少女 (1880年)
◇アントニーナ・ルジェフスカヤ 楽しいひととき (1897年)
◇セルゲイ・ヴィノグラードフ 家で (1913年)
◇アレクサンドル・キセリョフ 本に夢中 (1897年)
第4章 都市と生活
4-1. 都市の風景
■展示作品:6点
◇セルゲイ・スヴェトスラーフスキー モスクワ美術学校の窓から (1878年)
◇アレクセイ・ボゴリューボフ ボリシャヤ・オフタからのスモーリヌイ修道院の眺望 (1851年?)
◇アレクサンドル・ベーグロフ アレクサンドリア号上での皇帝ニコライ2世と
フランス大統領エミール・ルーベ、1902年5月7日の会談 (1902年)
4-2. 日常と祝祭
■展示作品:9点
第1章が思いがけずに良く、そんなに風景画を好きだっけ? と自問自答しながら鑑賞しました。
描かれている景色の中に、光の粒子や、空気中に含まれる水分の存在みたいなものが感じられる絵は
確かにもともと好きなのですが、今回の展覧会にはそうした作品が凄く多く、見ていて楽しかったです。
それにしても、冬の風景画たちの画面からあふれるような力強さの、素晴しいこと!
しかし、それでも本命は、クラムスコイ「忘れえぬ女」で揺らぎません♪
同画家による「月明かりの夜」とあわせて、何時間でも見ていられるし、見ていたいと思いました。
実際、他の作品よりも時間をかけてゆっくりと鑑賞し、全作品を見終わってから再度、
本作の展示位置まで引き返して、あらためて、目に焼き付けるような気持ちで見てきました。
会場を後にするのが、本当に名残惜しかったです。
そして、クラムスコイの肖像画を描いたイリヤ・レーピンですが、
2012年に、同じくBunkamura ザ・ミュージアムで 回顧展 があった際に、行きそびれていたのでした。
この画家の「休息 ― 妻ヴェーラ・レーピナの肖像」も実物を見たかったんだと、思い出しました。。