11/25(土)の京都でのコンサートを皮切りに、
9日間で8公演が行なわれた、コンセルトヘボウ管の2006年来日公演も、
12/3(日)の 内田光子さんとの共演プログラム で幕を閉じました。
残念ながら、私自身は、最終日のサントリーホールのチケットを入手できなかった為、
その前日にあたる川崎でのコンサートが、今回の来日公演の聴き納めとなりました。
◇ コンセルトヘボウ管弦楽団 2006年日本公演 in 川崎
【日時】 12月2日(土) 18:00開演
【会場】 ミューザ川崎シンフォニーホール
【曲目】 ベートーヴェン : エグモント序曲 作品84
ベートーヴェン : 交響曲第8番 へ長調 作品93
《 休憩 》
ドヴォルザーク : 交響曲第9番 ホ短調 作品95 「 新世界より 」
++ アンコール ++
♪ ブラームス : ハンガリー舞曲第6番
♪ ドヴォルザーク : スラヴ舞曲第2集より 作品72-7
*~*~*~*~*~*~*~*~*
ベト8は所沢で、 「 新世界より 」 はサントリーホールで、
既に、一度鑑賞しています。
それでも、敢えて川崎のチケットを取ったのは、
このプログラムでしか 「 エグモント 」 序曲を聴けなかったことと、
せっかくなので、「 新世界より 」 をメインとして楽しみたかったから ― 。
実際、川崎での演奏を聴いて思ったのは、
この選択が “ 正解だった ” ということ。
素晴らしいドヴォルザークを、存分に味わうことができました。
サントリーホールでの 「 新世界より 」 も、
こちらの記事 で書いた通り、確かに上手い演奏でした。
しかし、欲を言えばもう一歩、所沢で感じられたような迫り来るものを、
更に求めたくなってしまった ・・ のも、また、私の中では少なからず事実です。
今年の来日公演は、幸運にも3会場で聴くことができたわけですが、
やはり、コンセルトヘボウ管の伝統であるマーラーをメインに据えた、
所沢でのコンサートに最も感銘を受けました。 あの響きは忘れられません。
翌々日のサントリーホールへは、
その余韻をたっぷりと引き摺ったまま、出かけて行ったのです。
恐らく、聴き手としての感覚に一番影響を及ぼしたのは、
こうした、私自身のメンタルな部分でしょうが、
他にも、ホールの設計や座席の位置、プログラムの構成 ・・ 等の、
いろいろな要素の違いが、相対的に絡んでいたと思います。
( これは同様に、サントリーホールの後に聴く、
川崎での演奏をどう感じるかにも、当て嵌まることでしょう )
立て続けにコンサートへ通う時のジレンマなのかもしれません。
けれど、そうした一喜一憂もひっくるめて、
チャンスがあるなら、何度だって足を運びたくなるほどに、
私はやっぱり、コンセルトヘボウ管が好きなようです。
結局、個人的な課題と言っても等しいくらいに、
この日、いちばんのポイントとして注目していた 「 新世界より 」 ですが、
川崎での演奏は、満足度の高い、見事な熱演でした。
歌うべきところ、引き締めるべきところを、
しっかりと心得て聴かせてくれた、第1楽章。
第2楽章では、イングリッシュホルンのソロが美しいのは勿論、
全体的に、どこか、郷愁の思いを抱かせるような、
遠ざかってしまった何かを愛おしむようにして紡がれていく旋律が、胸に沁みました。
続く第3楽章は、ザザザ、ザザ、ザ、ザ ・・ という弦の刻みが、
とても好きな箇所です。 こちらは、先のサントリーホールでの演奏と合わせ、
コンセルトヘボウ管の弦セクションの生音で、2度も味わえたことが素直に嬉しいですね。
ちなみに、この日の座席は3階右手のバルコニー席、
4人だったとは言え、ホルン奏者たちの姿もバッチリ 拝めました!
堂々たる金管の咆哮と、こっくりとした木管の音色。
それらを支える弦楽器群と、要となるティンパニーの響き ― 。
充実した展開ぶりで以って、
最終楽章までを、たっぷりと堪能することが叶いました。
オープニングを飾った 「 エグモント 」 序曲と、
所沢に続いて鑑賞したベト8も、十分に楽しませてもらえる出来映えでした。
特に、ベト8には、今回の来日公演ですっかりハマってしまったようで、
嬉しい収穫の一つだったと思っています。
*~*~*~*~*~*~*~*~*
・・ ということで、
私の、今年一番のイベントだった、
コンセルトヘボウ管の来日公演が終了しました。
もっと耳の肥えた、クラシック音楽のファンの方や、
何十年来という、年季の入ったコンセルトヘボウ管のファンの方々からすると、
いろいろ、ご意見もあるように伺っている今回のツアー公演でしたが、
私としては、実に、幸せな数日間を過ごすことができました。
M・ヤンソンス氏も、コンセルトヘボウ管の皆さんも、どうもありがとう。。
次回の来日公演も、楽しみに待っています♪
9日間で8公演が行なわれた、コンセルトヘボウ管の2006年来日公演も、
12/3(日)の 内田光子さんとの共演プログラム で幕を閉じました。
残念ながら、私自身は、最終日のサントリーホールのチケットを入手できなかった為、
その前日にあたる川崎でのコンサートが、今回の来日公演の聴き納めとなりました。
◇ コンセルトヘボウ管弦楽団 2006年日本公演 in 川崎
【日時】 12月2日(土) 18:00開演
【会場】 ミューザ川崎シンフォニーホール
【曲目】 ベートーヴェン : エグモント序曲 作品84
ベートーヴェン : 交響曲第8番 へ長調 作品93
《 休憩 》
ドヴォルザーク : 交響曲第9番 ホ短調 作品95 「 新世界より 」
++ アンコール ++
♪ ブラームス : ハンガリー舞曲第6番
♪ ドヴォルザーク : スラヴ舞曲第2集より 作品72-7
【演奏】 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 指揮 / マリス・ヤンソンス |
*~*~*~*~*~*~*~*~*
ベト8は所沢で、 「 新世界より 」 はサントリーホールで、
既に、一度鑑賞しています。
それでも、敢えて川崎のチケットを取ったのは、
このプログラムでしか 「 エグモント 」 序曲を聴けなかったことと、
せっかくなので、「 新世界より 」 をメインとして楽しみたかったから ― 。
実際、川崎での演奏を聴いて思ったのは、
この選択が “ 正解だった ” ということ。
素晴らしいドヴォルザークを、存分に味わうことができました。
サントリーホールでの 「 新世界より 」 も、
こちらの記事 で書いた通り、確かに上手い演奏でした。
しかし、欲を言えばもう一歩、所沢で感じられたような迫り来るものを、
更に求めたくなってしまった ・・ のも、また、私の中では少なからず事実です。
今年の来日公演は、幸運にも3会場で聴くことができたわけですが、
やはり、コンセルトヘボウ管の伝統であるマーラーをメインに据えた、
所沢でのコンサートに最も感銘を受けました。 あの響きは忘れられません。
翌々日のサントリーホールへは、
その余韻をたっぷりと引き摺ったまま、出かけて行ったのです。
恐らく、聴き手としての感覚に一番影響を及ぼしたのは、
こうした、私自身のメンタルな部分でしょうが、
他にも、ホールの設計や座席の位置、プログラムの構成 ・・ 等の、
いろいろな要素の違いが、相対的に絡んでいたと思います。
( これは同様に、サントリーホールの後に聴く、
川崎での演奏をどう感じるかにも、当て嵌まることでしょう )
立て続けにコンサートへ通う時のジレンマなのかもしれません。
けれど、そうした一喜一憂もひっくるめて、
チャンスがあるなら、何度だって足を運びたくなるほどに、
私はやっぱり、コンセルトヘボウ管が好きなようです。
結局、個人的な課題と言っても等しいくらいに、
この日、いちばんのポイントとして注目していた 「 新世界より 」 ですが、
川崎での演奏は、満足度の高い、見事な熱演でした。
歌うべきところ、引き締めるべきところを、
しっかりと心得て聴かせてくれた、第1楽章。
第2楽章では、イングリッシュホルンのソロが美しいのは勿論、
全体的に、どこか、郷愁の思いを抱かせるような、
遠ざかってしまった何かを愛おしむようにして紡がれていく旋律が、胸に沁みました。
続く第3楽章は、ザザザ、ザザ、ザ、ザ ・・ という弦の刻みが、
とても好きな箇所です。 こちらは、先のサントリーホールでの演奏と合わせ、
コンセルトヘボウ管の弦セクションの生音で、2度も味わえたことが素直に嬉しいですね。
ちなみに、この日の座席は3階右手のバルコニー席、
4人だったとは言え、ホルン奏者たちの姿もバッチリ 拝めました!
堂々たる金管の咆哮と、こっくりとした木管の音色。
それらを支える弦楽器群と、要となるティンパニーの響き ― 。
充実した展開ぶりで以って、
最終楽章までを、たっぷりと堪能することが叶いました。
オープニングを飾った 「 エグモント 」 序曲と、
所沢に続いて鑑賞したベト8も、十分に楽しませてもらえる出来映えでした。
特に、ベト8には、今回の来日公演ですっかりハマってしまったようで、
嬉しい収穫の一つだったと思っています。
*~*~*~*~*~*~*~*~*
・・ ということで、
私の、今年一番のイベントだった、
コンセルトヘボウ管の来日公演が終了しました。
もっと耳の肥えた、クラシック音楽のファンの方や、
何十年来という、年季の入ったコンセルトヘボウ管のファンの方々からすると、
いろいろ、ご意見もあるように伺っている今回のツアー公演でしたが、
私としては、実に、幸せな数日間を過ごすことができました。
M・ヤンソンス氏も、コンセルトヘボウ管の皆さんも、どうもありがとう。。
次回の来日公演も、楽しみに待っています♪
§edit.一部、誤解を招きそうだった表現を修正しました (2006.12.8.) |