ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

イワシ 大量死の真相

2018-02-09 11:23:53 | 日記
寒い日が続いている。きのうも、その前の日の明け方も、寒さで目が覚め、寝
付けなくなった。でも、太平洋側はまだ良い。日本海側は来る日も来る日も降
り続く大雪で、交通やら、ライフラインの何から何までもが立ち往生。降り積
もった屋根の雪下ろしもできず、食糧の買い出しにも行けない私などは、生き
て行くことができないだろう。

ぬくぬくと暖房がきいた室内で、テレビのニュース番組を見る。一面が雪で埋
め尽くされた北陸の厳冬の風景を、ぼんやりと眺めて暇つぶしをする。

寒さがきびしい荒海の海岸に、死んだイワシが大量に打ち上げられた、との報
道。イワシの大量死はなぜ起こったのか。きっと海水温の低下のためだ、と考
える。そう考えて、自分を納得させたがっている自分がいる。

私はなぜそんなふうに考えたのか。思うに、理由は単純である。この報道のす
ぐ前に、雪で埋め尽くされた北陸の映像を、これでもかと見せつけられたから
である。「何年かに一度の異常寒波」と「イワシの大量死」と、その二つの表
象を、私は「原因と結果(因果)」という概念で結びつける。

つまりこういうことだ。「イワシの大量死」の報道のすぐ前に、「敦賀原発で
事故があり、大量の放射能漏れが起こった」との報道が流されれば、私はこの
二つを「因果」の概念で結びつけ、「イワシが大量に死んだのは、事故で漏れ
出た高濃度の放射能に被爆したからだ」と考えただろう。「イワシの大量死」
の報道のすぐ前に、「大きな太陽フレアが観測された」との報道が流されれ
ば、私はこの二つを「因果」の概念で結びつけ、「イワシが大量に死んだの
は、太陽で大きな爆発が起こったからだ」と考えるだろう。「イワシの大量死
」の報道のすぐ前に、「北朝鮮が核ミサイルを発射し、敦賀湾に着弾した」と
いう報道が流されれば、「イワシが大量に死んだのは、北朝鮮が発射した核ミ
サイルの放射能のためだ」と考えるだろう。

でも、「イワシの大量死」の報道のすぐ前に、「安倍内閣が総辞職した」との
報道が流されても、私はこの二つを「因果」の概念で結びつけ、「イワシが大
量に死んだのは、安倍内閣が総辞職したためだ」と考えるようなことはしな
い。この場合、二つの表象に「因果」の概念を適用することは、非科学的なこ
とだと考えるからだ。

しかしながら、そもそも魚類は人間には不可解で、非科学的な生態を示す生き
物である。「安倍内閣が総辞職した」と聞いてイワシがビックラ仰天し、驚き
のあまりショック死してしまったとしても、全然おかしくはないのだけれど
ね。
コメント
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