ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

デイサービス その現状(その5)

2015-11-11 10:18:40 | 日記

以上、施設(2)と施設(3)について述べてきたが、お分かりいただけただろうか。

次は施設(1)の特徴について述べる番だが、

これについても、施設(3)と対比しながら書けば、

その特徴がよりはっきりと浮き彫りになるだろう。


施設(1)と、(2)や(3)との違いについて述べるとき、まず触れなければならないのは、

「入浴サービスがあるかどうか」というようなことよりも、

その利用者層の性格の違いについてである。

(ちなみに、(1)にも(3)にも入浴サービスがある)。

施設(2)に通ってくるのは、

「トレーニングをして、老化を遅らせたい、

なるべく自立した暮らしがしたい」という思いを持ち、

(社交性の程度こそまちまちであるものの)積極的な生きる意欲を

持った老人たちであり、

施設(3)の場合も、おそらくその利用者は

「もっと人生をエンジョイしたい」という思いを持った元気な老人たちである。

これに対して施設(1)は、介護に疲れた家族が、厄介払いのために、

老いた親を、あるいは病にたおれた配偶者を、

介護しきれずにやむなく預ける施設であり、

その利用者である老人や高齢者たちも、

厄介払いされたお荷物のように、皆おしなべて元気がない。

元気がないというより、元気よく生きようという意欲を

失ってしまった人たちであるように、私には見えた。

そういう老人たちに混じって一日を過ごすと、

私自身が生きる意欲を失ってしまうようで、

日ごとに元気が萎えていくようで、

何よりもそれが私には悲しかった。

(つづく)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする