Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

損な生き方

2013-09-03 01:00:00 | 雪3年1部(淳と秀紀遭遇~グルワ発表)


完徹明けの雪が教室で座っていると、同じグループの3人はこぞって昨夜の言い訳を始めた。


メンバー1:清水香織
理由:妹にPCを壊され、修理の人がなかなか来なかった上に家庭の事情が入った。





メンバー2:直美さん
理由:夕方頃から具合が悪くなり薬を飲んだせいかなかなか起きれなかった。




メンバー3:健太先輩
理由:‥‥‥‥。




ジャージ姿の健太先輩の元に、男子学生が二日酔いの薬を持って来た。‥そういうことだ。




雪はキリキリと痛む胃を撫でながらも、皆に発表の台本を渡した。



重かった空気が3人の笑顔で弾む。

黙々と台本を読む彼らの前で、雪は寝不足とストレスで頭が痛んだ。



ふと視線を上げると、青田先輩の姿が目に入った。



雪とは対照的に、スッキリとした表情をしている。





淳のグループでは、発表の打ち合わせの最終段階に入っていた。

順番は佐藤から始まるため、彼が淳にその確認をしていた。なかなか自信があるらしく、鼻歌交じりに台本を見直している。



しかし淳はそんな彼に、「そういえばパワーポイントのスライド2,3ページ目は省くことになったからよろしくな」と言った。

佐藤の受け持っていた部分だ。当然彼は腹を立てた。

「なんだって?! どうして人が作ったものを勝手に消すんだよ!」



淳の意見としては、プレゼンなのに付加的な内容が多すぎるから、ということだった。

それに柳も同意した。

「お前の部分だけ長すぎんだよ!スティーブ・ジョブズじゃねーんだから」



まだグチグチと消された部分の重要性を訴える佐藤だが、そのままでは発表時間が佐藤だけ長くなってしまう。

グループワークは共同性が重要視され、4人の発表時間も平等に配分する必要がある。

そういう理由で省いたんだと淳は説明した。



その代わり、レポートにはしっかり入れておいたから、とフォローも忘れなかった。

柳が、俺らのグループが絶対一番だと自信を持って言った。佐藤はまだ不満そうだが、きっと発表は上手くいくだろう。






雪は離れた席から、そんな様子をヨダレを垂らしながら見つめていた。

いいなぁ‥あのグループは、みんなで一生懸命やったんだろうなぁ‥



雪の目の前の3人が、必死の形相で台本と格闘している。



グループメンバーは無作為決定とはいえ、雪は思わずにはいられなかった。

私も先輩と同じグループだったら、良かったのになぁ‥。



ぼんやりと、そしたら良い点数が貰えただろうになぁと雪は思った。

去年のグループワークで同じ班になった時とは、まるで違う心持ちで先輩を眺めていた。


その後雪は、発表の台本について皆から質問攻めに合い、本番までの時間を忙しく過ごしたのだった‥。







その頃亮は、同じ下宿の小太り君に牛乳を差し出しているところだった。

「ほらよ牛乳」



小太り君は本当に買ってきた亮に対して、意外な顔をした。

何本か足りなかったが、亮はきっとそれは下宿の皆がお前の牛乳を飲んでいるせいだと言って悪びれない。



小太り君は亮に、どうしてこんな時間に家に居るのかと聞いた。勉強しなくてもいいのか?と。

それを聞いた亮は、思わず吹き出した。そんな質問は、学生時代にもされたことがない。

「先生~僕の内面評価どうしてこんな低いんですか~?

僕が大学に行けなかったらどうしてくれるんですか~?ってか?」




亮は”勉強”のイメージを幾分皮肉ってみせた。それを見た小太り君は、若干反抗的な態度になった。

「必死に勉強しても報われない人は沢山いるんだぞん!バカにしないでくれん!」


(小太り君の口調は独特だ)

亮が何してる人なのかは知らないが、少なくとも自分の入っているゼミは超レベルが高いところだと胸を張った。

亮は耳をかっぽじりながら「へーへー」と流していたが‥。



小太り君は語る。

勉強の果てに合格したって競争は終わらないのだと。

僕らは一生を勉強に費やして、競い合わなければならないと。



両手を上げて大仰に語る彼に、亮は素朴な疑問をぶつけた。

どうしてそんなに勉強に執着するんだと、勉強が出来なくても稼ぎどころは沢山あるのにと。

「何も分かってないぞん‥。それは一時的なものなんだぞん。老後を考えたことがあるかん?」



「そういうお宅は勉強以外に何か自信のあるものがあるのかん?」



亮はそう言われても、口を噤んだままだった。

続けて小太り君は、亮が暮らしていく上で必要なお金や結婚相手など、そういった安定したものがあるのかと聞いてきたので、

亮は言ってやった。

「オレには面倒見てくれる女が沢山いるから心配ご無用。

バイト先近くのOL達がいつもメシおごってくれんだぜ?この牛乳だって貰いもんだし~」




調子に乗った亮は小太り君にタックルされ、その場に倒れ込んだ‥。






その頃大学では、遂にグループ発表が始まろうとしていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<損な生き方>でした。

雪にしろ小太り君(勝手に命名しました‥)にしろ、真面目な人間ほど苦労するんですかね‥。

その分、辛いことも沢山抱えてるけど奔放に生きてる亮を見ると、楽な気分にさせられますね。


あと、柳先輩のスティーブ・ジョブズのくだりは日本語版ではカットされてました~。


次回は<発表>です。

次回で1部も終わりです!雪3年時は1部2部3部とカテゴリ分けしていきますね~

人気ブログランキングに参加しました
人気ブログランキングへ