今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

廃藩置県の日

2005-07-14 | 歴史
今日(7月14日)は「廃藩置県の日」。
1871(明治4)年7月14日、藩を廃止して県を設置する詔書が出され、1869(明治2)年の藩籍奉還で江戸時代の藩はなくなったが、依然として旧藩主がそのまま藩知事を務めていたものを廃止し、廃藩置県を断行。各県に中央政府から県知事を派遣し、政府は中央集権制を強化した。初代兵庫県知事(県令)は伊藤博文。この時、弱冠27歳であった。
1868(慶応3)年12月7日(明治元年1月1日)神戸開港後、1868年(慶応4=明治元)年1月11日備前藩士が、三宮神社前を通過する際、行列を横断し様とした2外人を刺傷させるという神戸三宮備前兵事件、いわゆる神戸事件が発生した。長州の伊藤俊輔(後に博文)は、下関発の小蒸気船で京に向かう途中、偶然にもこの神戸事件と出会い、勅使である新政府の参与・東久世通禧に協力、神戸事件の解決に奔走した。その後、
同年1月15日兵庫島上町に兵庫役所設置(外交事務・兵庫津周辺の統治)
同年1月19日兵庫役所を兵庫切戸町の旧兵庫勤番所へ移転。
同年1月22日兵庫鎮台を設置、この時、外国事務総督東久世通禧が兵庫鎮台督を兼任。伊藤は、東久世の下で参与兼外国事務掛となる。
同年2月02日政府の職制改革に伴って、兵庫鎮台を兵庫裁判所と改め、東久世通禧を兵庫裁判所総督に任命(摂津・播磨・河内の旧幕府領谷町代官支配地を統治)伊藤は、兵庫裁判所外国事務局判事に任ぜられた。
などの後、同(慶応4)年5月23日兵庫裁判所を廃し、兵庫県設置(第1次兵庫県の発足)。伊藤 博文は、初代兵庫県知事に抜擢(任命)される。
同年6月26日外国人居留地土地工事完成。
同年9月伊藤は、兵庫切戸(きれと)町にあった県庁舎を坂本村に新築移転。新庁舎の落成で、行政の中心を、旧来の古い町兵庫と開港以後の新しい町神戸の中間地点に移した。そして、風紀対策として湊川の洲崎高浜新田に遊郭をつくった。同じころ県庁舎の近くに監獄を設けた。並行して地域の衛生対策のために病院づくりを進め、翌明治2年、宇治村に初の県立病院(神戸病院)を建てた。
開港により内外人の流入で、新開港場神戸の風紀と治安は乱れ勝ち。居留地外国人の慰安所として「福原遊郭」が開設されたといわれている。又、伊藤の知り合いのイギリス人から馳梅院を建てること注意されたことが病院建設の動機だったらしい。兎に角、神戸における伊藤の行動と治績はスピーディーであり、めざましいものがあった。しかし、政府に提出した郡県制の建白書が容れられなかったことから、わずか11ヶ月の在任期間で憤然と辞表を叩きつけ辞職(明治2年4月10日)した。神戸には、伊藤町(いとうまち)の名も残っている。
先日(2005年7月3日)兵庫県知事選挙があった。しかし、昔から、兵庫県の人間は、県のことになると関心が薄い。それは、廃藩置県により誕生した県は、摂津国の一部、丹波国の一部、播磨国、但馬国、淡路国と大化の改新以来の旧国が五つもかき集めてつくられた稀有の県だからだ。正確には、五国合併後、美作、備前(いずれも岡山県)の一部も取り込んでいるから、実は七カ国による“連合自治体”なのである。そのため、兵庫県は面積・人口共に全国的に見て突出した県となっている。それは、明治の府県統合の原案作成の際に、内務卿大久保利通の意向が反映されて、現在の兵庫県となったみたいである。明治政府の元勲たちの狙いは兵庫県の中心となる神戸港の強化。そのためには兵庫県の規模拡大が必要と感じたからであろう。そのため、寄せ集めの県であることから、共通した県民性や連帯感の醸成に兎角地域エゴが先行し纏まらないのである。今年も、兵庫県知事には、井戸敏三(59)氏(無所属・現)=自、民、公、社推薦・・・が当選。・・・・特に政令指定都市である神戸の人間からすると、一体何をしているのか・・・伊藤博文ほどの人はそうざらにいるわけないから・・・ごくごく平凡な人のようだから・・・県知事としては、それでいいのじゃ~といったところか・・・。
伊藤博文は、明治18年には初代内閣総理大臣に就任。その後初代の朝鮮統監に就任するが、明治42年に暗殺された。享年68才。
神戸にいた頃の伊藤博文は、神戸の花街でよく遊んだようだ。伊藤の女好きは当時から非常に有名であり、宮武外骨の発行した一連の新聞では、好色漢の代表格としてパロディの手法を使い伊藤を度々取り上げたといわれている。昔から英雄色を好むと言うものね~・・。(^0^)
私のHP「よーさんの我楽多部屋」の「神戸のこといろいろ」にも以下の関連記事をのせってるので、暇な人は見てね。
No11 「大倉山公園・伊藤博文の銅像 。 No49「兵庫県公館」(元兵庫県庁舎)
(画像は、絵葉書より 「大倉山公園・伊藤博文の銅像)
参考:
兵庫県史年表
http://web.pref.hyogo.jp/bunshoka/rekisi/ayumi/nenpyo/indexn/indexn.htm
よくあるご質問
http://web.pref.hyogo.jp/bunshoka/rekisi/faq/faqbody.htm
開港と伊藤博文
http://marute.co.jp/~hiroaki/uminaritamazu/kaikou_itou.htm
新政府と廃藩置県
http://nansyuu.hp.infoseek.co.jp/sinseihu3.htm