ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

電気代が高い

2023年01月28日 | 日記

          寒椿

 電気ガス代が高騰している。東電は30%の値上げを申請した。
 値上げの理由ははっきりしている。宇露戦争により、原油やガスなどの燃料の高騰、当然のことだと思う。この際、いい機会だから電力のあり方そのものを根本的に検討すべきだと思う。
 電力については、福島の原発事故を契機として、それまで地域独占的だった電力供給が、送電網を民間企業に解放する電力の自由化によって、民間機関が電力ビジネスに参入することができるようになった。その結果、再生エネルギーやらが人気となって、各地の過疎地にソーラーパネルが設置されるようになった。東京都は、今後、新築の屋根にはソーラーパネルの設置を義務付ける条例を可決したそうだ。
 電源については私は原発に頼るのがベストだと考えているのだが、それはそれとして、電力の供給については、送電のあり方をもっと検討すべきではないのか、と思う。
 今、日本各地では、都市部からちょっと足を伸ばすと、山間に太い高圧電線が縦走しているのが目につく。いうまでもなく遠隔地から電力を都市部に送る送電線である。この送電線は景観を損ねるばかりではなく、送電中の漏出を考慮すれば、効率的でないことは明らかである。
 そもそも電気というのは保存できない。放っておけば、自然消滅する。電気自動車はじめ、スマホなど、いかに効率的に電力を保持するかが血なまこになって競われているのも、電気の性質のせいである。さらに、電力は電線で送電する以外に方法がない。その送電中に多くの電力が消失されるのだが、電圧を高めれば、消失はある程度抑えられるとしても消えることには変わりない。
 東京電力では現在、千葉県、神奈川県の、東京湾に沿った工業地帯に多くの発電所を設置している。東北大震災の時に東京湾に面した木更津の発電所が3日間にわたって延焼していたことは忘れられないできことである。
 でも東京湾沿いの火力発電所だけでは、京浜地帯から関東の電力を賄うことは到底できない。そこで東京電力は、福島まで足を伸ばし原発を設置した。さらに新潟にも。そんな遠隔地からの電力は、もちろん送電線で送られる。発電所の設営そのものだけでなく、送電用の高圧電線、変電所その他の諸設備も相当な金額である。
 さらにはみなさん、電圧を調節する変電所での、ウンウンと感ずる重低波を体験したことはありますか。また、高圧電柱の下で唸る音を聞いたことがありますか。健康に無害とはいえ、異常であることには違いない。こうした弊害をなくすには、電気を近場で調達したい。遠くから送電すると費用が嵩む上に、様々な問題が起きる。つまり電気代の高騰の、一つの原因になっていよう。
 私が思うには、東京だと東京湾内に発電所を設置するのがベストだと思う。昔、外国船の侵略に対抗するための砲台を築いたではないか。理想を言えば、そこに小型の原発が設置されることを望む。
 原発を危険視するのは文明を危険視するのと同じである。私たちは文明の恩恵を受けて現在の裕福な生活を保障されているのだ。そして文明の基礎となるのは、電力以外にないことは誰でも知っている。安価で自由に大量の電気を使いたいものである。それが次の時代につながる。【彬】

 

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