はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

気になったお米の話

2022年06月29日 | 食べ物
2022/06/29


『知っておきたい「がん講座」リスクを減らす行動学』
という本を読みました。

がんにならないための生活習慣は
メディアでも取り上げられることが多くて
私もよく目にしてきました。

知っていてよいはずの情報なのに
知らなかったと思ったことがありました。

それが、ちょっとびっくりしました。
みんなは知っていたのかしら
と思ったことでした。

それを書いておきたいと思います。

 


著者の中川恵一さんは
東京大学医学部付属病院の放射線治療部門長で
医学博士です。

ご自身もがんに罹患した経験があり
多くのがんに関する著書を執筆されています。


・・・・・・・

皆さんは「お米」と「ヒジキ」は
体によい食品と思っていませんでしたか?

少なくとも私は
お米は長い間日本人の主食で
もっともよく食べる食品
そして日本人の体に合った食品だと
思ってきました。

ヒジキもミネラルが豊富で体によい海藻。
積極的に取りたいと思ってきました。


ところが、この本では
「身近な食品に健康リスク」の項で
コメ(カタカナ記載)とヒジキには発がん物質である
無機ヒ素が多く含まれていると書いてありました。


どんな食品にも少しはよくないものが
含まれているだろうと思うのですが
そういうレベルではなさそうなのが驚きです。


コメは意外にも海外では
リスクの高い食品のひとつに数えられています」
(p.56)


コメには比較的多くの無機ヒ素
含まれているからだそうです。


無機ヒ素は土壌に存在する天然の物質です。
稲は他の植物の10倍ほどヒ素を吸収しやすいのです。


「国際がん研究機関は
コメを発がん性の5段階分類で最もリスクが高い
「グループ1」に指定している」とのことです。

「スウェーデンでは乳幼児に
コメを与えないように勧告している」P.56)
と書いてあるではありませんか。

こんなに重要なことを
なぜ今まで知らなかったのだろう、と
私はそちらの方が疑問に感じたのでした。
今まで聞いたこともありませんでしたから。


特に玄米はヒ素濃度が高いのです。

「日本産玄米の2割程度が
EUの最大基準値を超えることが
農林水産省の2012年の実態調査からわかっている」
と書いてあります。

さらに「健康食として人気のヒジキ
コメ以上に無機ヒ素を含んでおり
英国やカナダなどでは販売が禁止されている
と書かれています。


農林水産省のHPを見てみました。
すると、書いてありました。


〈 毒性が強い無機ヒ素の摂取量については、「米」からの摂取が3分の2程度を占めると考えられ、次いで「野菜・海草」と考えられます。これまでの研究や農林水産省が平成15~20年度に行った調査結果から、コメ及びヒジキについては、含まれるヒ素に占める無機ヒ素の割合が他の食品に比べて大きいことが確認されており‥〉




〈無機ヒ素が一度に、または短い期間に大量に体の中に入った場合は、発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状があらわれると報告されています。また、無機ヒ素が長期間にわたって、継続的かつ大量に体の中に入った場合には、皮膚組織の変化やがんの発生などの悪影響があると報告されています。〉

〈通常の食生活を通じてヒ素が体内に入ることで、健康に悪影響が生じたことを明確に示す国内のデータは現在のところありません。
お米を食べることも含めて、バランスのよい食生活を送っていただければ問題ありません〉

〈食品安全委員会は、日本人が食品を通じて摂取するヒ素に関して、「日本において、食品を通じて摂取したヒ素による明らかな健康影響は認められておらず、ヒ素について食品からの摂取の現状に問題があるとは考えていない」、また、「特定の食品に偏らずバランスの良い食生活を心がけることが重要」としています。〉
とのこと。



〈食品からのヒ素の摂取に関しては、内閣府食品安全委員会は、「日本人が食品を通じて摂取するヒ素の現状に問題があるとは考えていない」、ただし、「一部の集団で多く無機ヒ素を摂取している可能性があることから、特定の食品に偏らずバランスのよい食生活を心がけることが重要」としています。〉


・・・・・・・


ヒジキは食べなくても済みますが
主食として日常的にお米は食べています。


「摂取するヒ素の現状に問題があるとは考えていない」
と農水省のHPに書いてありますが
多量の摂取以外はわかりにくい
ことなのではないでしょうか。

がんは何十年もかかって
発症していくことを考えると
何が原因だったのかは調べにくいのでしょう。


だからといって
今後はお米を食べずに生きていく
というのも現実的でない気がします。

私がお米を信頼していたのは
お米がほぼ国産であり
販売されるまでのラインで添加物や汚染が
少ない食材と思ってきたからなのです。

お米を炊いて食べるのは
小麦製品の調理よりもシンプルだと思ったからです。


やはり白いご飯が好きですし
炊き立てご飯を食べるのは幸せです。


ただ、体内に取り込むヒ素量を減らす方法として
玄米より精米した白米を選び
炊く前にお米をよく洗うことで
ヒ素量は減らせるようです。


そういえばずっと前に
NHKの「ためしてガッテン」で
お米をよくといで炊くとおいしくなる
ということをやっていました。

私は興味を持ってそれを見ていて
よくといだりしましたが
これは今思えば、そういうことだったのでは
と(勘ぐって)思ったりしました。


この本は食品の話が中心ではなく
行動学とあるように、生活習慣や
がん検診の重要性
最新の治療法についても書かれていて
それがわかりやすく、ためになりました。

知っているのと、知らないでいるのとは
日頃の行動に与える影響が違います。


ここでは特に米について詳しく書きました。


とにかく、中川恵一氏が
もっとも身近な食材について
書いてくださったことはよかったと思います。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 暑い日は冷たいサラダ蕎麦 | トップ | 寒天を使った牛乳かん »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

食べ物」カテゴリの最新記事