よし坊のあっちこっち

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なでしこは負けるべくして負けた。

2016年03月08日 | サッカー
2011年にW杯を手にし、その余勢をかって翌年のロンドン五輪では二位の成績を残した日本女子サッカーなでしこが、今年のリオ五輪の切符を”もろくも”逃してしまった。”もろくも”である。決して”惜しくも”ではない。そのことに協会や監督は気付いているのだろうか。

以前、W杯を手にした後、よし坊はこう書いたことがある。「このW杯優勝がなでしこのピークでなければよいのだが」。そうならない事を祈りながら、心の隅では”このまま下降線をたどるだろう”と思っていた。

ロンドン五輪では間違いなくW杯の余勢で二位を確保し、その後も成績上は”無難”であったが、唯々”無難”の一語で、出ているメンバーはいつも同じ、躍動感に欠け、いつかその日が来る事を確信していた。そして、案の定、その日が来ただけに過ぎない。日本と言う国もそうだし、日本の組織もそうであるように、途轍もないショックでも無い限り、日本では思い切ったチェンジは出来ない構造がある。その意味で、もっと早くショックが来るべきだった。断っておくが、”いつも同じメンバー”ということで選手を非難しているのではない。選手はあくまで選ばれる立場だから、出ろと言われれば出る。問題なのはその状況を作る協会と監督だ。


世界はアグレッシブなくらい、どんどん変わっているのに、なでしこはW杯以降”昔の名前で出ています”的状態で来てしまった。メンバーが固定的なら当然パターンも研究され読まれてしまう。チーム全体が過去の成功体験に支配された時、思い切ったことをするのが監督であり、選手選抜に有言無言の力を持つ協会だが肝心の彼らが過去の成功体験に固まっているから何も出来ない。なでしこ衰退の最大の問題は、将来を見据えた世代交代に手を抜いたことだろう。チェンジを嫌い手を拱いていた協会と監督の責任は大きい。有力新人が居なかったと言うかもしれないが、本当だろうか。保守的になり、使う勇気が無かったと言われても致し方あるまい。

ここに世代交代の有無を示すひとつのデータがある。世界のトップであるアメリカとドイツ、そしてアジアの強豪オーストラリアの今年の2011年の登録メンバーの新旧選手の変化である。数字は正直だ。

アメリカは2011年当時のメンバーは6人しか入っておらず残りは新顔である。ドイツも6人と同じである。オーストラリアは当時のメンバー8人が現在も入っている。さて、日本は、と言うと、実に13人が”昔の名前で出ています”なのである。これでは、単発的に一人二人の新人を使うとはいえ、GK除いた10人を”昔の名前”で使ってしまう。
スポーツの世界はチャレンジの世界だが、それを司り(協会)実戦指揮をする(監督)上層部が全くチャレンジをしなければ、何にもならない。可哀想なのは選手である。

遅ればせながら来たショック糧に是非ドラスティックなチャレンジをして欲しいものだが、さて出来るだろうか。かつてアメリカと双璧をなしていた中国の”その後”がチラついてならない。



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