福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

釜山方言と留学生

2009年02月27日 | 【釜山情報】

「ヲタク」が実際の生活の中で接する韓国人は、妻や妻方の
親戚を中心に、ほとんどがプサンや慶尚南道の人たちだ。

だから、「ヲタク」の韓国語は、標準語を話していても、
どうしてもプサン方言っぽくなってしまう。

「ヲタク」自身もそのことを自覚しているし、むしろそうなることを
望んでいる。

韓国人、日本人を問わずソウル弁で話す男性に接すると、
相手が妙に女性っぽく感じられ居心地が悪くなる。

もっと言えば、正直、「気持ち悪い」感じさえするのだ。(女性の
場合は、人にもよるが、不思議と上品な感じがして「よい」。)


△「何が『よい』だ!キサマァ
美人ならどんな言葉を話してたって『よい』って
感じるのがオマエだッ!


今日、釜山日報で、プサンに留学して2年ほど経つという
日本人留学生の女性が書いた体験談を読んでいて、そんな
「ヲタク」と一脈通じるものを感じ、非常にうれしくなった。

この留学生を応援する意味で、関連記事を翻訳練習しておく。





△「ちなみにオレは、家族や故郷の友人とは
非武装地帯方言で話す

ちゃんとおぼえておけ
え?うるさいッ!オレにつっこみを入れようなんて10年早いッ!

・・・・・・・・・・・・・・・・・

[한국에 살며] "표준어가 느끼해요"
[韓国に暮らして] 「標準語がキザっぽく感じられる
(釜山日報 2月27日)

일본에서 3년 동안 한국어를 공부했지만 부산에
오니 온통 사투리라 처음에는 너무 당혹스러웠다.
사람들이 무슨 이야기를 하는지 이해할 수 없었고
억센 말투가 무서워 울고 싶은 날도 많았다.
日本で3年間、韓国語(標準語)を学んでプサンに来たが、
プサンではみんなが方言を話しており、初めは非常に
とまどった。みんながどんな話をしているのか、さっぱり
わからず、荒々しい言い方が恐くて泣きたくなる日も多かった。

학교의 한국어 강좌반에서도 공부를 했지만 친구
들이랑 여전히 말이 통하지 않았다. 일본에서와
마찬가지로 표준어를 가르쳐줬기 때문이다. 나름
한국말을 웬만큼 한다고 자신했지만 친구들과
교수님의 사투리는 정말 이해하기 어려웠다.
大学の韓国語講座のクラスでも勉強したが、依然として
韓国人の友人たちとは言葉が通じなかった。日本と同じように、
プサンの大学でも標準語を学んでいたからだ。自分なりに
韓国語がそこそこできると自信を持っていたが、友人たちや
教授が話すプサン方言は、ほんとうに理解するのが難しかった。

그러나 몇달 가량 친구들과 생활을 하다보니 부산
사투리가 하나 둘 귀에 들어오기 시작했다. 어느 순간
내 입에서도 사투리가 자연스럽게 나오기 시작했고
시간이 지날수록 표준어가 오히려 어색해졌다.
しかし、数ヶ月間、友人らと生活を共にするうちに、プサン
方言が少しずつ聞き取れるようになり、ある瞬間から、私の
口からもプサン方言が自然に出てくるようになった。そして、
時間が立つにつれ、標準語の方がぎこちなくなってきた。

나이 많은 여성을 지칭하는 단어로 처음 에는 '할머니'
라는 단어를 배웠다. 그러나 부산 사람들은 '할매'라는
단어를 더 많이 사용했다. 할머니들이 그런 말을
듣고 좋아하는 것을 보고 이제 나도 할머니들이 운영
하는 식당에 가서 밥을 먹을 때면 "할매 밥 주이소"
라는 말을 하곤 한다.
「おばあさん」を意味する単語として、初めは「ハルモニ」という
標準語を学んだ。しかし、プサンでは「ハルメ」という方言の方が
もっと多く使われていた。おばあさんたちが、「ハルメ」という
言葉を聞いて喜ぶのを見て、私もおばあさんがやっている
食堂などに行って食事を注文する時には、「ハルメ、ご飯、
ちょうだい」(原文はプサン方言)と言ったりするようになった。

부산에 온지 2년 가량 되었다. 이제 나는 이상하게도
표준어가 느끼하게 느껴진다. 그러다 보니 부산 친구
들이 나에게 "니가 우리보다 사투리를 더 많이 쓴다"
고 놀리기도 한다.
プサンに来て、そろそろ2年になる。最近、私はおかしなことに、
標準語がキザっぽく聞こえる。そんな私を、プサンの友人たちは、
「あんたの方がうちらより、方言をいっぱい使いようっちゃ」
(北九州方言/原文はプサン方言)とからかったりする。

부산에 사는 친구들과 사귀고 그들과 많은 시간을
보내며, 실생활에서 자연스럽게 사투리를 쓰다보니
부산 사투리가 더 편하다. 부산 사투리가 표준어처럼
느껴지기까지 한다. 특히 서울말을 쓰는 남자들을
볼 때면 닭살이 돋을 정도이다.
プサンの友人たちとつき合い、多くの時間を共にしながら、
実生活の中で自然に方言を使っているので、標準語より
方言の方が楽だ。プサン方言が標準語のようにさえ感じられる。
特にソウル弁で話す男性を見ると、鳥肌が立つほどだ。

외국인이 볼 때 부산 사람들은 처음에는 무서운 느낌이
드는 게 사실이지만, 그 이면에는 진짜 아름답고
따뜻한 마음을 가지고 있는 것 같다고 생각한다.
그래서 나는 부산에서 공부하게 된 것을 너무 기쁘게
생각하고 있다.
外国人から見れば、プサンの人々は、最初は、言葉も荒く恐い
感じがするのも事実だが、実際は、とってもきれいで暖かい
心を持った人々のような気がする。だから、私はプサンに
留学してほんとうによかったと思っている。

앞으로도 정감있는 사투리가 넘치는 부산에서 생활
하면서 좋은 추억, 따뜻한 추억들을 많이 많이
만들고 싶다.
これからも、情のこもった方言が溢れるプサンに暮らしながら、
いい思い出や暖かい思い出をたくさん、たくさん作りたいと
思っている。

쯔지 카나코/일본·동아대 국제관광학2
ツジ・○○コ/日本・東亜大学国際観光学部2年生

(終わり)



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週という西欧的概念

2009年02月27日 |  〇文化・歴史

日本に7日周期の「」という西欧的概念が導入され、曜日名として
「日曜日~土曜日」が日常的に使われ始めたのは、近代に入って
からのことだ。

つまり、明治維新後の近代化の過程の中で、西欧式の太陽暦を
使い始めて以降の話ということになる。

ちなみに、日本で「週」の7日に名を付ける際、参考にされたのが
七曜暦だ。ただ、元来の七曜歴では、七つの曜(星)の順番は
「日月木火土金水(にちげつ・もっかどごんすい)」だとのことで、
「日月火水木金土」自体は、極めて近代日本的な順番だと言える。

漢字の本家である中国では、近代以前には10日周期の
「旬(じゅん)」しか使われておらず、太陽暦の「週」を導入する際、
「週」の7日に新たに「星期天(日)、星期一~六」の名を付けた
とのこと。

ところで韓国(朝鮮)に、太陽暦や「週」の概念が導入され、日本と
同じ「일요일(日曜日)、월요일(月曜日)、화요일(火曜日)、
수요일(水曜日)、목요일(木曜日)、금요일(金曜日)、토요일
(土曜日)
」といった曜日名が使われ始めたのは、いつ頃の話なの
だろうか。

今回、デジタル版の「朝鮮王朝実録」で検索してみて、おもしろい
ことがわかった。


△ネット版「朝鮮王朝実録」で「日曜日」(MSの韓国語IME使用)を検索

実録に初めて「日曜日」などの曜日名が登場したのは、事前に
「ヲタク」が予想していた通り、大韓帝国時代だった。

細かくは、高宗37巻に収められた勅令第15号、「議政府次対
規則」の件を扱った文書に初登場する。

この文書が頒布された期日は、高宗35年/1898(戊戌)年/
大韓光武2年の6月10日(陽暦)。

内容的には、それまで月6回開催されていた議政府(内閣)の
いわゆる各種御前会議を、陽暦に則った「週」の曜日ごとに
開催して行くことを規則化するというものだ。

この規則の条文の中に、「土曜日」(第2条)や「日曜日」(第3条)
といった単語が初めて登場するとともに、第3条の中の「日曜休暇,
月曜議政、內部大臣, 火曜外部大臣、度支部大臣, 水曜議政、
軍部大臣, 木曜法部大臣、學部大臣, 金曜農商工部大臣、參政、
贊政或參贊, 土曜會同」なる一節からは、曜日の順番が「日月火
水木金土」の順であったことが確認できる。

こうした「週」や「曜日」の導入に見られる大韓帝国政府の
近代化(西欧化)路線には、日清戦争後、朝鮮に対する影響力を
強めた日本政府の意向が、大きく働いたものと推測できる。




△「オイッ!そこの中年ッ!
にわか仕立てで作文するんじゃないッ!
それにしても、金曜日の夜がそんなにうれしいのか?
オマエのその上機嫌そうな顔つきが不愉快でたまらない



(終わり)



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デジタル朝鮮王朝実録

2009年02月27日 |   〇辞書・学習法

△デジタル化された朝鮮王朝実録

韓国の国史編纂委員会が、「朝鮮王朝実録」の原文と現代
韓国語訳、原文の画像の三つをデジタル化してネット上で
公開している。

このサービスを利用すれば、専門的な研究者でなくても、朝鮮の
第一級の歴史史料に簡単に接することができる。

漢字とハングルの両方による検索が可能だ。

朝鮮の歴史や文化を学び、理解して行く上で、非常に貴重な
サービスだと言える。

最後に、日本語による利用解説をリンクしておく。



(終わり)


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