メトロポリス [DVD]紀伊國屋書店このアイテムの詳細を見る |
遂に見ました。ほぼ完全復刻版の「メトロポリス」!!
その長さはおよそ180分。1927年に初公開されたフリッツ・ラング監督によるSFの名作・金字塔といわれるこの映画、1927年に公開されてすぐアメリカでズタズタに編集しなおされて短縮され、その後オリジナル版は紛失・世界中に数種の短縮版が出回るという不運に見舞われたのですが、数年前にアルゼンチンでオリジナル版のコピーが偶然発見されてから今日まで地道に復刻作業が行われてこのたびのベルリン映画祭でデジタル版に復刻された映画がほぼ完全な形で初公開されたのです。
映画は2月12日にベルリンとフランクフルトとテレビで同時に公開されました。
無声映画なのでオーケストラの演奏つきです。
1927年といえば、日本では満州事変のちょっと前、小説でいえば蟹工船の時代。ドイツではワイマール時代だけどロシア革命の後でナチス政権成立の前夜・・といった頃。
そんな時代に白黒で無声の映画だけど、とっても斬新な近未来都市を描いたり、女アンドロイドというかロボットのマリア(これはブレードランナーのレイチェルを髣髴とさせますわ。)が出てきたり地下の労働者と地上の金持ちとの対立を描いて結構真面目な内容なのに無声映画のせいか動きもコミカルでラブストーリーも絡んでいたりで180分は長かったけど楽しめましたわ。
で、一番不思議だったのは、地上の金持ち階級の遊び場所がYOSHIWARAというのよね。何で?監督のフリッツ・ラングは日本の歓楽街吉原のことをご存知だったのでしょうかね?誰の発想でYOSHIWARAになったんでしょ?