ドイツ日記 Les plaisirs et les jours

ドイツに滞在して26年経過。2年後に日本へ本帰国予定。ゴルフを始めて4年半ですが相変わらず下手な初心者ゴルファーです。

好きだった本 ~ シングル・ライフ

2010年02月26日 | 読書




この本が発刊された1988年にはもう私はドイツに来ていた。「シングル・ライフ」というタイトルに魅かれてさっそく取り寄せ読んだ私は、この本に激しく激しく共感したもんだった。

カミュの「異邦人」が大好き。サルトルとボヴォワールとの関係に触発されて・・・そのどれもが私と同じで、私と同じように考えている男が日本にもいるんだ~!という驚きでいっぱいだった。日本にこんな男がいるんだったら日本も捨てたもんじゃないな。日本の男を見直したぞ~!と思った瞬間だった。

それに著者の海老坂武という名前には覚えがあったのだ。

私の記憶に間違いがなければ、私は彼に一度だけフランス語の授業を受けたことがあるのだ。彼は当時隣の大学のフランス語の先生だったと思う。私の大学の先生ではなかった。
それなのに、一度だけ私のクラスのフランス語の先生が休んだときに彼が代理の先生としてやってきたのだ。そんなことってあるだろうか?よその大学の先生が代理で教えに来るなんて・・・。

だけど、私はそのときの彼の顔や風貌を覚えていたからこの「シングル・ライフ」という本が出て彼の顔が新聞に載ったりしたときにすぐわかったのだ。「あ~、あのときのフランス語の先生だ~!」って。

この本を読んで、もしかしたら私のクラスのフランス語の先生は海老坂武の当時のカノジョで、彼女の休講の代理で彼が登場したのかもね・・・って思った。さもありなん・・と思わせる本。

シングル・ライフを標榜しているけれど、当時の彼はそれなりに格好よくて常に女性が回りにいたと思われる。モテル男のシングル・ライフは格好いいのだ。1934年生まれというともう75歳くらいか・・。今はどうしていらっしゃるのでしょう?相変わらず、いい女友達が回りにいて素敵なシングル・ライフを楽しんでいるのかしら?