マックの店長は管理職ではない。
サービス残業
日本って私が出てきた24年前とちっとも変わってないんだろうなぁ、きっと。
私も日本にいる頃、一時期猛烈に残業したことがあったっけ。毎日終電で帰宅。土日も出勤。月の残業時間が100時間近かったこともある。
ドイツに来ても前の会社では猛烈に仕事した時期があった。職住接近しているし、車通勤なので終電で帰宅なんてことはなかったが、ある時期残業しすぎてこのままだと会社が労働局から睨まれるというので、ポジションも上がり、給料も破格に上がって残業代はでなくなった。そんな忙しい時期も過ぎて上司が代わると、仕事内容も変わり残業もしなくなり、そのうちフレックスタイムになって労働時間を自分で管理することができるようになった。
今では、フレックスタイムを活用してなるべく残業をしないでいいようになっているし、それでも残業時間が出ると代休が取れる。つまり、ドイツでは誰もサービス残業などしない。被雇用者が決められた労働時間以上に働かなければならないときは雇用者はちゃんと残業代を支払わなければならない。
例えばうちの会社では一般の事務職や内勤の連中は週38.5時間しか働かない。それ以上の労働時間はフレックスタイムや代休で調整している。または、余分に働いた労働時間は自分の休暇のアカウントに貯金できるシステムになっており、後で休暇として利用してもいいのだ。
日本にはこういったシステムが完備された会社はまだ少ないんだろうか?例えそんなシステムが整備されていても、無視してタダ働きさせる会社が多いのかも。
マックのように、待遇は低いままで抑えて店長などという肩書きを与えてあたかも管理職のようにして残業代をケチるわけね。
法律で決められた有給休暇さえ、ちゃんと消化することができない日本。有給休暇を取る部下の査定を下げたりするんだろうな・・頭の固い上司は。で、正当なる休暇の権利を恐縮しながら頭下げながら行使するか、泣く泣くその権利を放棄するっきゃないんだろうなあ・・。
私は、つくづくドイツに来て良かったと思う。労働者がちゃんと守られている国で年間6週間の有給休暇をちゃんと消化できて、病気は病気休暇でちゃんと賄えて、残業代もちゃんと支払われてサービス残業などという馬鹿な労働を会社に献上することもない。
因みにこの休暇6週間というのは、何も企業勤めのサラリーマンだけに限らない。
私がかかっている医者たちも、ちゃんと休暇を取っている。政治家もしかり。国中の連中が休暇を取るので、それで仕事が回らないなどと怒ることもない。
例えば、A社から電話があり「Bさんお願いします。」と言ってきたとする。
で、「Bは休暇で3週間後に出社します。」と答えると、「あっ、そう。」で終ったりするわけだ。
日本の場合、サービス残業もそうだけど、わけのわからない祭日を乱発したり、その祭日を移動させてわざわざ3日連休にして国中を休みにしたりしないで、個人個人の有給休暇という権利の行使を可能にするようなシステムに何で変えないのか?労働基準局はもっと企業をちゃんと監視したらどうなのよ。
あ~あ、ムカついてきた。
こんな日本に、いつかは帰らざるを得ないのか・・・、やだなあ。なるべく長くこっちに居たいもんだわ。