ドイツ日記 Les plaisirs et les jours

ドイツに滞在して26年経過。2年後に日本へ本帰国予定。ゴルフを始めて4年半ですが相変わらず下手な初心者ゴルファーです。

Nathalie 恍惚(日本題)

2004年12月01日 | 映画
結婚している女性にとって夫が浮気していることを知ったときってどんな気持ちなんだろう。夫婦関係の状態にもよるだろうが、この映画のカトリーヌ(Fanny Ardant)のようにショックのあまり他の女性を使って夫が本当に他の女性と簡単に浮気するタイプかどうか試してみるもんだろうか。カトリーヌは夫ベルナール(Gérard Depardieu)の携帯に出たことで夫が若い女性と浮気していたことを知ってしまう。彼女は娼婦として夜のバイトをしている若い女性マルレーヌ(Emmanuelle Béart)を雇い、Nathalieという名前で夫を誘惑し、その情事の一部始終を克明に報告してほしいと依頼する。ナタリーはカトリーヌに彼の性癖を詳細に報告し、カトリーヌは自分の知らなかった夫ベルナールの姿に嫉妬、傷心かつ興奮し・・自分も若い男と一夜を共にしたり・・・。ま、そんなこんながあって、結局、ナタリーの嘘に振り回された挙句、夫を許し受け入れ信頼を取り戻し・・。夫のベルナールは確かに若い女と浮気をしたが、それは何でしょ、たまたまちょっと目先の変わったものを食べてみたかったけどそれだけ・・って感じで、淡々と結婚生活を受け入れている。3人がそれぞれの嘘のゲームに参加。このベルナール役の Gerard Depardieu がなかなかよかった。忙しくってちょっと不機嫌なビジネスマンの役で浮気はしたが妻には嘘をついて出張先からの帰りのフライトに乗り遅れたという。妻は娼婦を雇って夫を誘惑させていることを黙っている。娼婦は嘘の報告で妻を傷つけるが、何故かこの娼婦と妻には友情にも似た連帯が生まれる。この感情はわからないでもない。素敵なものは共有すればいいのよね・・なんてね。
この映画の中のジェラ-ル・ドパルデュは素敵だったが、去年握手した彼はこんなじゃなかった。
昨年6月だったか、ボルドーへ遊びに行った帰りにパリで一泊したが、その際オペラ座の近くの大衆的は日本食レストランのカウンターで食事してたら、ジェラ-ル・ドパルデュがその友人の料理人と2人でやってきていきなり私の隣席に座ったのだ。彼はトロと蛸の刺身とお銚子2本を注文し、すごい勢いでパクついて・・まるで立ち食いそばでも食べる感じ・・疾風のように去っていったのだが、隣の私と目が合ったとき Bonjour!と言い握手してくれた。かなりの恰幅でシャツもパンツの上に出していて本当に普段着って様子だった。その後、彼はいっしょに来ていた友人の料理人 Laurent Audiotと本当に自分のレストランを経営し始めたらしい。あの日本食レストランのすぐ近くに。

レストランの住所は: La Fontaine-Gaillon, Place Gaillon, 75002 Paris

映画 Nathalie 日本題は「恍惚」 仏 2003 監督 Anne Fontaine