2012年8月の読書メーター
読んだ本の数:67冊
読んだページ数:17359ページ
ナイス数:787ナイス
■メビウスの殺人 (講談社文庫)
裏と表が繋がっててまさにメビウス。最初から誰が事件を起こしているのか分かっているのに、それでも「犯人」の部分で驚かされました。惚れっぽい恭三が今回はどうしたんだと思っていたけど、最後の最後でそうくるとは。すでに満身創痍の木下刑事、今回はあまり見せ場がなくて少し残念。タレント社会学者の著書「数字の気持ちはよく分かる」ちょっと読んでみたいかも。
読了日:08月31日 著者:我孫子 武丸
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■世界が海におおわれるまで―佐藤弓生歌集
字余りが意外と多いのと平仮名の使い方で、視線のゆらぎ感が余計に強調されているような気がしました。無機物が有機物みたいに感じることも。「大声で泣いても眠ってしまっても同じ速度で熟れてゆく桃」「人間語を話さないゆえまなざしに冒されてゆくみどりの子ども」「きよくなることはなけれどいつまでも水をひとくち飲んで寝る癖」「オルガンがしずかにしずかに息を吐くようにこの夜を暮れてゆきたい」
読了日:08月30日 著者:佐藤 弓生
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■X(カイ)の歌声 (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
人間とは違うから恋は出来ないと歌うカイの気持ちはジョーカーが一番分かるだろうなあ。生きていて不幸か幸せなのかを決めるのは自分自身。だけど、誰かの不幸や幸せに、未来のない自分が関わっちゃいけないからもう会わないとジョーカーが思っても、当のリィンは納得出来ないはず。カイを守るために事件を追っていたナイルも、つらいけど幸せだっただろうな。
読了日:08月30日 著者:道原 かつみ
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■紅茶を注文する方法 (文春文庫)
図書館で見かけて初めて読んでみました。なんだろうこの面白さ。まえがきの「哲学書でも医学書でも冷蔵庫でも地下鉄でもない。とくに遺稿集ではない」からハートを鷲掴みされてしまいました。助手のひととのやり取りなんて、本当にそんなこと言われるのかと最初は驚いていたんですが、段々とツボにはまってしまいました。
読了日:08月29日 著者:土屋 賢二
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■ミクロイドS (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)
子供の頃アニメで見た記憶があり、人間みたいな虫が出てくることだけを覚えていたんですが、それが手塚作品だと知らなかったので読んでみることにしました。こういう内容だったんですね;マナブは乱暴者に見えるけれど、自分のせいで事故にあった友達の小山田くんのために、病院の人たちに心づけのお菓子やみかんを渡したり、女の子の前ではもじもじしちゃったりと、繊細なところもあってなんだか可愛い。
読了日:08月29日 著者:手塚 治虫
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■つくって食べたいふるさとおやつ
洋菓子みたいな派手さはないものの、地域に根ざした堅実な味ばかり。意外と簡単に作れそうなので、素朴な味を楽しみたい。渋柿を皮付きのまま5ミリくらいの薄い輪切りにしてザルに広げ、4~5日程度天日に干す「切り干し」は少量でもすぐに出来るし、茹でた里芋をすりつぶしてハチミツを加え、りんごと柿をあえる「果物の和え物」なんて、里芋にハチミツ入れるなんてとびっくり。
読了日:08月28日 著者:藤 清光,中山 美鈴
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■東京BABYLON―A save for Tokyo city story (5) (ウィングス文庫―Wings comics bunko)
昴流のはずしちゃいけない手袋は賭けと繋がっていたなんて。星史郎の冷たさにただぞっとするばかり。北都ちゃんの決意が昴流を目覚めさせ、昴流は星史郎と対峙することを選んだ。追う立場になった昴流が茨の道を行くことは想像できるけれど、今までの優しさも持っていて欲しいなあ。
読了日:08月28日 著者:CLAMP
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■古道具屋 皆塵堂
幽霊が見える太一郎が修行に出された皆塵堂で遭遇する怪異なことあれこれ。幽霊が見えても恐れるんじゃなく、結局は幽霊たちの思いのために奔走することになって、どうなるのかしらとどきどきしながら読みました。水と猫が苦手な理由が分かって少し切なくなりましたが、太一郎自身がその理由と正面から向き合えて良かった。皆塵堂の主人の伊平次は只者じゃなさそうな雰囲気。
読了日:08月27日 著者:輪渡 颯介
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■0の殺人 (講談社文庫)
タイトルの意味を考えて読めば良かったと少し悔しくなりました。事件の真相がわからないうちに次の事件が起きて、速水恭三と一緒にあたふたしていたような気がします。死んだ人間たちからみても、どうしてそうなったんだって思わずにいられなかっただろうなあ。木下刑事は死神と守護神が同居しているに違いない。
読了日:08月26日 著者:我孫子 武丸
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■心臓と左手―座間味くんの推理 (光文社文庫)
相変わらず本名が出てこない座間味くんが酒を酌み交わしつつ、大迫警視から事件の話を聞き、こういうことだったかもしれない、と推理する。事実がその通りなのかはその後の捜査の結果を待たないと分からないけれど、もし一歩間違えば危険な状況だった「地下のビール工場」なんて読んでいるこちらもハラハラしてしまう。
読了日:08月26日 著者:石持 浅海
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■シャーロキアン・コンピュータ (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
飛騨ジェンクスの犯罪予測プログラムをめぐり争奪戦を繰り広げる特捜司法局と赤のキャラバン。リィンに室長の居所を聞くためにわざわざ人形を用意するなんて、ジョーカーなんだかお茶目。キャルの「ひどい人」のせりふに愛情が滲んでいて切ない。イリオモテにリィンと一緒に行くことにしたバーリー先輩、髪の毛染めたのかなあ。人魚は月で悠々と泳ぐ。
読了日:08月26日 著者:道原 かつみ
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■東京BABYLON―A save for Tokyo city story (4) (ウィングス文庫―Wings comics bunko)
星史郎は右目を失った代わりに得たものは大きかったはず。でもそれは、星史郎にそういう認識があったとしても、何かの企みに利用できるからっていう打算的な思惑が裏にあるような気がして仕方ありません。北都ちゃんの読みが当たらないといいなとこれほど思わされるなんて。昴流との賭けとは何なのか知りたいけれど、分かるのが怖い。
読了日:08月25日 著者:CLAMP
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■日本全国ローカルフード紀行―新名物にうまいもんあります。
地方に行けば行くほど独自色が強くなり、その土地に出かけて食べる楽しみになるんだなあ。佐世保のハンバーガーと静岡のおでん食べてみたい。欲を言えばフルカラーじゃなくて残念だけれど、おいしそうな雰囲気は伝わってきました。
読了日:08月24日 著者:
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■新装版 呑々草子 (講談社文庫)
あちこちふらっと旅をして、美味しく食べて美味しく呑む。「はぁ~ルバル北でハコダテ」で大笑いし、エグハデ水着の顚末に悶絶して、当時のJリーグの凄まじさに思いを馳せる。生命線が短い、っていうのにどきっとしてしまう。
読了日:08月24日 著者:杉浦 日向子
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■グリーン・パラダイス (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
狩カルストを泳がせている特捜司法局、赤のキャラバンはかなりの規模なんだろうなあ。500年後タイムカプセルが開く頃には、鳴木沢博士たちに良い時代だといいな。
読了日:08月24日 著者:道原 かつみ
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■聖女の救済 (文春文庫)
これは手ごわい。完全犯罪だと言う湯川先生の言葉には頷くしかない。美貌の真柴夫人に篭絡されかかった草薙刑事の行動が、結局は事件解決に繋がるわけだけれど、もしそういう思いがなかったらひょっとして迷宮入りになったかもしれないと思うと複雑です。被害者の真柴氏に全く同情できず、振り回された女たちの心配をしていることに気付いてさらに複雑な心境に。
読了日:08月23日 著者:東野 圭吾
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■火の鳥 (13) (角川文庫)
番外編扱いなので、ギリシャ神話と日本神話を下敷きにしていても、内容がロマン溢れる昔の少女漫画な感じ。手塚漫画の女性陣は本当に可愛いなあ。子供の火の鳥がまだ火の鳥っぽくなくて幼い感じなのがなんだかいいな。
読了日:08月23日 著者:手塚 治虫
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■魏志倭人伝、ドラッカーも! 2000年前から外国が絶賛 日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか
反日の国もあるけれど、その国の中でも、日本のここがエライと思うような行動を取れる日本人。反日であることを理由に援助をやめたりしないお人よしなところがイヤだったんですが、そういう政治的な理由で断らず、満遍なく困っているところを助けることは他の国には出来ない。こういうのを読むと、善き日本人でありたいなあと思ってしまいます。
読了日:08月22日 著者:黄 文雄
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■12歳からの読書案内
自分はもう大人ですが、いろんなジャンルの本を紹介しているので、今まで読んだことがないような本に触れるチャンスが増えそうです。執筆者の紹介文を読むと、どうしてその本を推薦したいのかっていうポイントが分かって、読んでみたいと思わされました。
読了日:08月22日 著者:
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■火の鳥 (12) (角川文庫)
権力のために宗教を利用しようとしたのに、いつのまにか目的を見失って、宗教に踊らされていることに気がつくことはないんだろうなあ。未来と過去を繋げるのは永遠の命じゃなくて愛なのかも。
読了日:08月22日 著者:手塚 治虫
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■青空の卵 (創元推理文庫)
鳥井真一を坂木司というフィルターを通して見ても、全面的に良い奴とは言えないし、フィルターの役目をしている坂木のほうも、いびつじゃないとは言い切れない。けれども読み終わる頃には、これはこれでいいんじゃないかなと思えてきました。完全なる人間なんて誰一人いないんだし。ひきこもりな鳥井のもとに色んな人を運んでくる坂木は外の世界との繋ぎ役だけれど、いつのまにか鳥井もそれを受け入れて、卵の殻に少しヒビが入ったかなあ。男女の双子の真相が少し切ない。
読了日:08月21日 著者:坂木 司
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■火の鳥 (11) (角川文庫)
時間の輪に閉じ込められた八百比丘尼にここで繋がるとは。犬上が夢見ているのは未来の記憶なのか、犬の頭の再現が忌まわしい。仏族が日本の神々を駆逐していく様子が恐ろしくて、人間に慈悲を説く立場に居るとは思えないほど。
読了日:08月21日 著者:手塚 治虫
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■恐竜野外博物館
大地を駆け回るリアルな恐竜として生き生きと描かれていて、こういう時代が本当に地球に存在したんだなあと思いを馳せてしまいました。明るいエメラルドグリーンのヘレラサウルス、やわらかい羽に覆われたオルニトレステスなど、恐竜のごつくて地味なイメージが一掃されました。
読了日:08月20日 著者:小畠 郁生
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■ドリーム・プレイング・ゲーム (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
レム睡眠状態にした神経系に電気的な刺激を与え、五感を伴う夢を見せるドリーム・プレイング・ゲーム。現実と夢の区別がつかなくなって殺人未遂事件が起きたりとかなり物騒。変身能力があるジョーカーが、いつ誰に摩り替わっているのかが楽しみ。
読了日:08月20日 著者:道原 かつみ
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■東京BABYLON―A save for Tokyo city story (3) (ウィングス文庫―Wings comics bunko)
表紙の北都ちゃん可愛い。星史郎のダークな面とおばあさまの警告が気になる展開。陰陽師としての才能はないけれど、北都ちゃんは昴流だけじゃなくて、一生懸命に生きてるひとには手を差し伸べる強さがあるんだなあ。
読了日:08月20日 著者:CLAMP
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■火の鳥 (10) (角川文庫)
白村江の戦いが終わり、人間が首を切られて並べられているシーンから始まっているのが強烈。土着の神と仏教、大海人と大友の二人の皇子と、争いに満ちている。ちらっと猿田一族が出てくるクチイヌの夢はどう繋がってくるんだろう。
読了日:08月20日 著者:手塚 治虫
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■月の扉 (光文社文庫)
「座間味くん」というのが座間味のTシャツを着ていただけで、名前の代わりに個人を識別するための単なる記号の役割でしかない、というのがなんだか新鮮。ハイジャックと同時進行の殺人事件がどうなるのか、冤罪の師匠の釈放を求めず連れてくるだけでいいという要求の裏にあるものは何なのか。人間にはエゴも弱さもあるけれど、否定するだけじゃどうにもならない。だけど行動を起こすにしても、全員一致の思惑とは限らない。沖縄で西暦3787年に見られる皆既月食は、扉を開くひとを待っているかな。
読了日:08月19日 著者:石持 浅海
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■ムーン・ファンタジー 2 (WINGS COMICS ジョーカーシリーズ 3)
赤のキャラバンは、キャプテン・ゴートの件で決着がついたと思ってたけどまだ残ってるんですね;ジョーカーがお母さんに似て美人っていうのは本当だったんだ。未来を信じていたクレイ博士のためにも、合成人間のあり方を考える人がどんどん増えていけばいいな。弓人ジョーカーと、あとがきの「信じちゃイヤだぜハニー」で笑いましたw
読了日:08月19日 著者:道原 かつみ,麻城 ゆう
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■時代劇・時代小説が100倍面白くなる なるほど!大江戸事典
用語の意味を解説しているので、ある程度の知識があるなら楽しめそうです。ジャンルごとでまとめているので、全体的な流れを知るには良さそうだし、巻末に索引があるのも親切。お歯黒のやり方が興味深く、酢・酒・米のとぎ汁に釘などを入れたお歯黒水と、タンニンが主成分の五倍子粉(ごふしのこ)を、筆で交互に塗りつけるなんて、随分手間がかかっていたんだなあ。
読了日:08月18日 著者:山本 博文
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■火の鳥 (9) (角川文庫)
死ねない、というのがこれほど恐ろしい罰になるなんて。牧村は何度でも若返り、猿田一族は彷徨い続ける。姿を変えてでも、ずっと牧村のそばにいて面倒をみたいというナナの深い愛情を、牧村が理解できるといいな。生命編でも、クローン人間のもとにされて自暴自棄になっていた青居を救ったのはジュネの愛情だと思う。
読了日:08月18日 著者:手塚 治虫
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■試験に出るパズル 千葉千波の事件日記 (講談社文庫)
ミステリじゃなくて本当にパズル、文章を読んで理解して解答を得るためには一筋縄じゃいきません。事件とは関係のないところでもパズル問題が出てくるし、どっぷりとパズルに浸れます。アルファベットの分類の仕方がこんなにあるなんて驚きました。千波の好青年っぷりが嫌味じゃないし、ぴいくんの庶民な感じも好感が持てます。本名を知られたくないというぴいくんの名前はどんななんだろう。萌絵の名前がちらっと出てたからでもないだろうけれど、解説は森博嗣。
読了日:08月17日 著者:高田 崇史
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■東京BABYLON―A save for Tokyo city story (2) (ウィングス文庫)
前世では戦士で、そのときの仲間と出会うための手段が、電話だけじゃなくてそういう雑誌があったのを思い出しました。特別でありたいと思うのは誰でもそういう部分はあるんだろうけれど、こうやって現実と乖離していくとなんだか哀れな感じもします。娘を亡くした母親のために昴流がついた嘘は自分自身を苦しめるけれど、もし嘘をつかなくても苦しんだと思う。
読了日:08月17日 著者:CLAMP
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■ムーン・ファンタジー 1 (WINGS COMICS ジョーカーシリーズ 2)
ジョーカーが忘年会の芸でそのストリップやるならちょっと見たいかもw殺人現場の血文字の警告にジョーカーは関わっているのか、狙われているのは海王寺なのか、諸々の謎の答えは月に。来々軒の真弓ちゃんファイト、コスモス・システムに負けるな~。
読了日:08月17日 著者:道原 かつみ,麻城 ゆう
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■8の殺人 (講談社文庫)
恭三・木下の刑事コンビのドタバタぶりと、事件に興味を持った兄弟ふたりとのやりとりなど、軽い感じで読めました。全体像を想像しつつトリックが云々と考えず、文章の流れを追いかけながら読んでいたので、事件が解明されたときには思わず納得。木下さん頑張れw
読了日:08月16日 著者:我孫子 武丸
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■火の鳥 (8) (角川文庫)
荒々しいと思っていた弁太の行動の軸になっているのがおぶうだと分かってくると、弁太がとても人間らしく思えるし、義経の残酷さが際立ってきます。戦争があると人間はあっけなく死んでいくし、そこに道理を求めても意味がないのかもしれないけれど、ヒョウタンカブリの生い立ちで切なくなりました。弁太稲荷と祀歌は創作なんだろうけれど、日本のどこかにあるんじゃないかと思えます。
読了日:08月16日 著者:手塚 治虫
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■東京BABYLON―A save for Tokyo city story (1) (ウィングス文庫)
陰陽師の昴流の手袋に星史郎の謎。これから伏線になりそうなことが散りばめられていて、続きが楽しみです。北都ちゃんの洋服がすごい。実月の話は胸が痛い。多少の差はあれど、現実はつらいと突きつけられることは多いから。
読了日:08月16日 著者:CLAMP
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■帝王の庭 (WINGS COMICS 1)
特捜司法官のジョーカーと出会った警察官のリィン。合成人間のジョーカーは、他人のDNAを取り込んで他人に成りすまして潜入捜査をするので、どうしても危険な任務になってしまうけれど、トランプの切り札らしい活躍ぶり。リィンが男性ジョーカーに言い寄られている場面をみたメイドさんたちの反応につい笑ってしまいました。
読了日:08月16日 著者:道原 かつみ,麻城 ゆう
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■絵でみる 江戸の町とくらし図鑑
時代小説を読むと想像でしか補えないような事柄や、時代劇では背景にちらっとしか映らないようなものが絵で見られるので、江戸の喧騒を感じながら眺めているだけでも楽しい一冊。火消しの纏と半纏のデザインが組ごとで違っていて、どの組が駆けつけてきたのか一目で分かるのはなかなか合理的。江戸には色んな職業があり、面白いなと思ったのは、異国風の衣装の耳垢取と、家を建てるときの地固めをする地形師(じぎょうし)。
読了日:08月15日 著者:
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■火の鳥 (7) (角川文庫)
成り行きで源平の争いに巻き込まれていく弁太。振る舞いは粗野だしもっと考えろと言いたいけれど、核になっているのがただおぶうのことだけで、逆に言えば純粋すぎてまぶしい。肝心のおぶうは弁太と少し温度差がある感じ。権力の座にあり絶頂期の平清盛も所詮は人間、おぶうはそのあたりが気になるのかなあ。
読了日:08月15日 著者:手塚 治虫
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■メグとセロンVII 婚約者は突然に (電撃文庫)
メグがそんなに真剣だったなんて驚きました。ジェニーの画策で瀕死のセロンが立ち直れるか心配だったんですが、ダンスパーティのシーンに繋がったときには胸がいっぱいに。足掛け10年付き合ってきたこのシリーズとお別れするのは寂しいですが、最後のオールスター(仮)を楽しみに待ちます。
読了日:08月14日 著者:時雨沢 恵一
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■モップの精は深夜に現れる (ジョイ・ノベルス)
キリコは本当に良く物事を見ているし、自分の考えをぶつけるだけじゃなくて、他の人との距離感をはかる方法も知っていて凄いなあ。「鍵のない扉」のくるみの気持ちが痛いほど分かって切なくなりました。何のとりえもないひとが実は何かの才能を隠していて、っていうパターンはありがちだけれど、そうじゃなく、本当に平凡なひとの一生懸命さが出ていて共感。大介とキリコがお互いを思いやってる気持ちにじんときました。
読了日:08月14日 著者:近藤 史恵
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■火の鳥 (6) (角川文庫)
どうして火の鳥は手を貸そうと思ったんだろう。でも、もしムーピーを連れて来なかったとしても、ロミは、星と共に生きて死ぬ運命を辿ったかも。永遠に生きていくことは出来ないのだから。
読了日:08月14日 著者:手塚 治虫
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■毒草師 白蛇の洗礼 (講談社ノベルス)
文字通り彼女しかいない、というのはやっぱり切実だし、自分がそうなった経緯が分かったらショックで当然。でも、そのあたりの心情は分からないけれど、一言も責められなかったからと言って、許されているわけじゃないとは思うんだけど、どうなんだろう。千利休の切腹に謎があると思っていなかったので驚きました。西田くんは美人に弱すぎ、前回のこともあるのにもっと用心しろと言ってやりたいw御名形さんが白黒赤にこだわる理由はそのうち分かるのかなあ。
読了日:08月13日 著者:高田 崇史
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■寒椿ゆれる―猿若町捕物帳 (光文社時代小説文庫)
言ってみれば、梅が枝の誓紙が縁結びの手助けになったってところかな。そういう使われ方をされた梅が枝の反応がかっこいい。千蔭はいくらでも自分のために動けたのに、あえてそうしない堅物なところが良いんだよなあ。少し変わり者なおろくも、だんだんといじらしく思えてきました。
読了日:08月12日 著者:近藤 史恵
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■火の鳥 (5) (角川文庫)
猿田博士とロビタの出会いにはこういう過去があったとは。自ら望んで生き返ったわけじゃないし、そのことで、やっかいごとに巻き込まれていくレオナには、チヒロは天使みたいに見えるっていうのが分かるなあ。チヒロが作業中にレオナを思うところに胸がきゅんとなります。舞台セット仕立ての羽衣編は、カメラが固定されているような印象。風景が全く動かないのに、時の流れをちゃんと感じる。
読了日:08月12日 著者:手塚 治虫
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■毒草師 QED Another Story (講談社ノベルス)
西田くんが本当に普通のひとで、そりゃそういう反応になるよねえと素直に共感できたおかげで読みやすかったです。血縁関係という縛りやタブーを軽々と越えていて、なんだかぞっとする世界。「よみ人知らず」はそういう意味があったとは。歌集の歌が延々と繋げるかもと言う西田くんに、暇を持て余している人間がやればいいと答えた御名形さん、タタルさんの立場はw
読了日:08月11日 著者:高田 崇史
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■火の鳥 (4) (角川文庫)
宗教は人を救えるのか、それとも政治に利用されるだけの存在なのか。吉備真備や橘諸兄といった歴史上の人物が出てくることで、なまなましくてリアルな感じ。茜丸と我王の生き方がどんどん逆転していくけれど、輪廻の輪のなかにいるのは同じこと。
読了日:08月11日 著者:手塚 治虫
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■QED 伊勢の曙光 (講談社ノベルス)
タタルさんが奈々に言った言葉が気になりますが、内容を知りたいと思うのは野暮ってものですね。沙織の子供の名前(予定)で、未来の小松崎さんに繋がるのが分かったりと、おめでたい纏まり方で良かった。巻末掲載の参考文献で先に読んでいたものがあったので、伊勢神宮と天照の謎がこれだけあると知っていましたが、それを踏まえて読んでも面白かったし分かりやすかった。事件のほうは、まだ日本にはそういうやり方をしているところがあるんじゃないかと疑心暗鬼に。
読了日:08月10日 著者:高田 崇史
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■入浴の女王 (講談社文庫)
その土地にある銭湯に入りに行こう、って内容なので、うっかりすると、どこでも見かけるような文章になりそうなものなのに、文字通り「お湯を味わい尽くし」ているのが素晴らしい。そして読んでいるこちらもまた、一緒にこの文章で味わい尽くすのだ。東京三鷹の「三鷹湯」の番台のおばあちゃんの、みっともないから早くしまいなさい、の言葉できゅんとしました。日本の由緒正しきおばあちゃんの姿を見たような気がします。
読了日:08月09日 著者:杉浦 日向子
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■火の鳥 (3) (角川文庫)
火の鳥の血が、単に権力維持のためだったり、個人の欲望のためじゃなく、オグナとカジカたちのためにこうやって使われ、後々のひとたちのためになって本当に良かった。永遠の時間に閉じ込められてしまった左近介の罪が許される日がくるといいな。手ナズチ・足ナズチは神話ではスサノオの妻のクシナダヒメの両親、こっそりと色んな名前を使っていて、見つけるのも楽しい。
読了日:08月09日 著者:手塚 治虫
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■マルチェロ物語(ストーリア) (第4巻) (白泉社文庫)
いつかどこかでまたマルチェロに会えるかどうかは分からないけれど、どこででもきっと、マルチェロは彼らしく生きていくんだろうなあ。
読了日:08月09日 著者:樹 なつみ
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■天使はモップを持って (文春文庫)
オフィスで起きる謎を解決するのはお掃除スタッフのキリコ。夜中は寂しいから一緒にいるというカエルのぬいぐるみのピクルスが、いつのまにかコピー室の窓から外を見ていた、なんて場面を想像すると少しほのぼのとした気分になりますが、それが実は殺人に関係していたというのが分かったり、軽く読めますが軽いだけの話じゃありませんでした。大介とのやりとりが面白かったです。最終話にちょっと違和感があって、キリコはどうしたんだろうと思ったらそういうことでしたか。息が詰まるって言うのは分かるなあ。
読了日:08月08日 著者:近藤 史恵
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■マルチェロ物語(ストーリア) (第3巻) (白泉社文庫)
こんなことになったのに、傷ついているのはマルチェロじゃなくてヴァレリイの方。外伝が色々と切ない。デモルネの母親の、出来る限り公平に兄弟を愛そうとする気持ちは分かる気がします。たとえそれに違和感があったとしても。スーゴに乾杯。
読了日:08月08日 著者:樹 なつみ
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■火の鳥 (2) (角川文庫)
未来は過去であり、過去は未来である。形態はともあれ、命が命として地球に根ざし溢れていても、個人としての有限の命をどうするのかもっと考えたい。ムーピーのタマミがより人間らしく、人間たちは思考を放棄してロボット化しているこの皮肉。ロビタが猿田博士を信頼あるいは尊敬しているように見えるのは、ただのプログラムじゃないと思いたい。
読了日:08月08日 著者:手塚 治虫
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■ころころろ (新潮文庫)
若だんなの目が突然見えなくなり大騒ぎの長崎屋。病気慣れしている若だんなだけど見えないとなるとやっぱり不安なはず、だけど目が見えないからと甘えたりしない若だんなの芯の強さを感じます。ひょんなことから妖怪たちの保護者になった仁吉と、夢の中に潜り込んだ佐助の活躍のみならず、鳴家たちの元気の良さが可愛らしい。
読了日:08月07日 著者:畠中 恵
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■火の鳥 (1) (角川文庫)
火の鳥の血を手に入れて、不老不死になりたいと願う気持ちは、人間なら誰でも死んでいくことを思えば分からなくもないかなあ。権力を持つなら尚更そうなのかも。ヒミコの時代から始まる壮大なテーマにも関わらず、時折軽いギャグが入って深刻になり過ぎないし、見せ場が多いので、かみ締めるように読みます。
読了日:08月07日 著者:手塚 治虫
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■マルチェロ物語(ストーリア) (第2巻) (白泉社文庫)
感情的っていう部類では同じはずなんだけれど、マリクは憎めないのにヴァレリイにはうんざりします。自分が自分がって言う押し付けばかりして、何も見てないような気がするからかなあ。デモルネの若い頃の話が切なかった。
読了日:08月07日 著者:樹 なつみ
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■FBI秘録
FBIの捜査官たちにインタビューして出来た本。正義の味方というイメージを作り上げた初代長官のフーヴァーから始まり、職権乱用をしてきた長官たち(妻も含め)のせいで混乱している時期があり、粗末なコンピュータ設備でどうにかやってきていたというのが意外。戦術作戦部隊(TacOps)がどうやって侵入し、気付かれないように作戦を遂行するかが、実に大掛かりで緻密。ハプニングに対応する臨機応変さが求められ、捜査官たちは苦労してるんだなあ。
読了日:08月06日 著者:ロナルド ケスラー
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■マルチェロ物語(ストーリア) (第1巻) (白泉社文庫)
世界で最も女性の容姿に近いといわれる男性モデル、アンドレイ・ペジックの記事を見て、マルチェロを思い出したので文庫版を購入。デモルネの弟のパスカルが天使だなあ。でもイアンと同じ意見で、人をひきつけるものがあるのはマルチェロも同じ。
読了日:08月05日 著者:樹 なつみ
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■兄弟限定! BROTHER×BROTHER 第5巻 (あすかコミックスCL-DX)
「光と影の情熱」の営業宣伝にまわっている弥録と総一郎の二人、王子と犬の格好がそれぞれ似合ってるw尾木監督も弥録も、自分の光を手に入れるきっかけが出来て良かったなあ。
読了日:08月05日 著者:如月 弘鷹
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■Rのつく月には気をつけよう (祥伝社文庫)
本のデザインが素敵でまず目を惹かれます。各章の扉絵がそのときに扱われるお酒と食材に次々とバトンタッチされていって壮観。湯浅夏美、長江高明、熊井渚の三人の飲み会に呼ばれるゲストたちの謎が解き明かされていくけれど、恋愛は美しいばかりじゃなくて冷たくも有り切なくも有るという、本質みたいなものを見せられた気がします。「煙は美人の方へ」この話の流れはなんだろう、と思いつつ読んでいたら、最後の夏美のセリフにやられました。
読了日:08月04日 著者:石持 浅海
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■鷺と雪 (文春文庫)
上品な文章が描き出すこの時代の暗い一面に哀愁を感じます。これが最終巻でベッキーさんと英子のやり取りの暖かさにもう触れられないのが寂しい。家各に縛られていることを「理解する」というのは、空気のように享受しているひとには分からないものなのかも。若月さんがどんな思いで詩集を贈り託したのか、このタイミングでの間違い電話をどういう気持ちで受け取ったのか。英子が修学旅行で見た金閣寺は放火で消失する前のもの、金箔のない金閣寺はどんな姿だったんだろう。
読了日:08月03日 著者:北村 薫
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■仲神家の一族‾仮面舞踏会で逢いませう‾ (ビーボーイコミックス)
色々と猫尽くし。素の雉ノ丞がネコミミくっつけて鏡を見たときの反応がストレートすぎて笑いました。ひばりの骨折は絶対わざとだw
読了日:08月03日 著者:ホームラン・拳
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■貧血の人のおいしいレシピブック (やさしい食事療法)
貧血改善を意識してレバーとかほうれん草ばかりだと飽きてしまうので、図書館で借りてみました。鉄剤はお茶で飲んじゃいけないというのは常識だと思っていたんですが、阻害されるより吸収する率のほうが高いので、無理に水で飲むよりは良いと分かり目からウロコ。いちご大福と水菜の鉄分が多いというのが意外。ホットケーキミックスにパセリのみじん切りを混ぜ込んだパンケーキと、絹ごし豆腐にキウイを入れた豆腐ババロアの味が気になります。
読了日:08月02日 著者:
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■兄弟限定! BROTHER×BROTHER 第4巻 (あすかコミックスCL-DX)
ようやく映画がクランクアップ。尾木監督も含め、自分たちが何に縛られているのかを自覚してそれをどうしていくのかが見えて、選択肢を手にしていることにようやく気がついたような感じ。おおかみ雅東が可愛い。
読了日:08月02日 著者:如月 弘鷹
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■兄弟限定! 第3巻 BROTHER×BROTHER (あすかコミックスCL-DX)
要さんがんばれ、雅東もいるけど総一郎も受け止めてくれるよ、心配ないよ~!橘弥録の小悪魔っぷりが逆に裏に何か隠していそうで少し切ない感じがします。
読了日:08月01日 著者:如月 弘鷹
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■だめんず・うぉーかー(16)(SPA COMICS)
惚れてないサインあれこれが納得だし、男の「モテ」は女よりシビア。そういうものですよねえ。だめんず夫の叶井さんとの対談が面白かったです。叶井さんが自分から結婚したいと思ったというのでなんか安心しました、どうぞお幸せに~。
読了日:08月01日 著者:倉田 真由美
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▼2012年8月の読書メーターまとめ詳細
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