やわらかい螺旋

徒然なるままに

2017-09

2017-10-01 08:53:08 | 
2017年9月の読書メーター
読んだ本の数:70冊
読んだページ数:16013ページ
ナイス数:833ナイス

https://bookmeter.com/users/89283/summary/monthly
■生ける屍の死 (創元推理文庫)
翻訳ものを読んでる気分でした。
死者が蘇るこの状況で殺人の意味はあるのか。
死生観に宗教観、死者と生者が入り交じり、自らも死んでしまったグリンが事件の真相を見つける。
捜査にあたった警察側のトレイシー警部がこの奇怪な事件にうんざりするのも無理はないよなあ。
そしてピンクの霊柩車でやってきたグリンはピンクの霊柩車で去っていくのだ。

読了日:09月30日 著者:山口 雅也
https://bookmeter.com/books/529564

■作家の口福 おかわり (朝日文庫)
人気作家が「食」で競演。
朝井リョウのオートミールにはとても共感。
ああいう食べ物だって知ってたらそんなに憧れなかったのにな。
平松洋子の四角いおにぎりって「おにぎらず」のことだよね。
これがいつの掲載だったのか分からないけど、ずいぶん流行しました。
私は作らないけれど定着したのかな?
穂村弘は食べ物にまつわる短歌を挙げていて、投稿された歌が詠まれた状況を解説しながら寄り添ってる。

読了日:09月30日 著者:朝井リョウ,ほか
https://bookmeter.com/books/11154663

■さとり世代探偵のゆるやかな日常 (新潮文庫nex)
ゆるい日常の謎系で、灯影院とアヤタのテキトーな感じのやりとりがこのまま続くかなと思っていたら、
坂本先輩の件でかなりシリアスに。
ワトソンのためのホームズ、という立ち位置は面白いけれども、コンビニでのこともあり、
流霊島事件は本当にそういうことなの?と疑ってしまって、煙に巻かれたようなモヤモヤ感が払拭できない。
アヤタの妹カナちゃんが一番現実を見ている気がする。

読了日:09月29日 著者:九頭竜 正志
https://bookmeter.com/books/9698006

■くよくよマネジメント
そんなことでいつまでもくよくよするな、と言ったり言われたりするけれど、
こうなったら思う存分くよくよしようぜ、っていうのはなかなかないので面白い。
こんなに面倒くさいことばかり考えて頭の切り替えをしなければ、でも、頭の切り替えってそんなに簡単に出来るのだろうかとか、
そうだよねと思わず頷いてしまいました。
森下えみこのイラストにも励まされる。
「ケーキを食べる時はケーキのことを考えよ」

読了日:09月29日 著者:津村記久子
https://bookmeter.com/books/10955785

■ふまじめな天使 (角川文庫―冒険配達ノート)
「夢から醒めた夢」の続編。
ひょんなことから天使の羽根を手に入れた泥棒の真人と、その羽根を取り戻そうとしているピコタン、そしてふたりが出会った久美子。
何十年かあと、久美子のことを迎えに行くのが本当に真人だったらいいのにな。
「せめてうちまで送ってよ!」のセリフのおかげで、湿っぽいままにならずいい終わり方だなと思った。


読了日:09月28日 著者:赤川 次郎
https://bookmeter.com/books/427513

■食の文化史 (中公新書 (417))
東西の食生活の歴史と文化的背景を描く。
世界各国の料理を取り入れながら、いまの日本ほど食が生活の話題として賑わっている国はないだろう。
昔は家庭で作られてきた味噌などが企業で作られるようなったが、まるで原点回帰のように家庭で手作りされるケースも増えてきた。
「インスタント食品や加工食品の普及によって台所仕事は事実上なくなって、料理は主婦の趣味と化していくと予測されている」
いまなら見た目の良い写真映えする料理を趣味で作ってる、ってのはありそうだ。

読了日:09月28日 著者:大塚 滋
https://bookmeter.com/books/424946

■絵でよむ百人一首
挿絵があることで「絵で読む」というのは大袈裟な気がしますが、文字だけの解説よりは風情を楽しめそう。
「わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬ人には告げよ海人の釣舟」を詠んだ小野篁は井戸で地獄と行き来してた印象しかなくて、
そうかこの歌のひとだったのかと、今更そんなことを思いました。
喜撰法師「わが庵は都の辰巳しかぞ住む世をうぢ山と人はいふなり」
六歌仙のひとりとして挙げられているのにどういうひとか全然分からない、っていうのは不思議。


読了日:09月27日 著者:渡部 泰明
https://bookmeter.com/books/8315698

■なおかつ、お厚いのがお好き?
「お厚いのがお好き?」続編。
読めるかどうかは置いといて、興味があったのは、ゲーテ「ファウスト」とショーペンハウアー「意志と表象としての世界」でした。
執筆に60年もかかった「ファウスト」は人生の問題がすべて詰まった本。
全4巻、71節にも及ぶ「意志と表象としての世界」は「人生は苦しいものだ!」と切々と訴える。
「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」は、新渡戸稲造「武士道」だとずっと勘違いしてた。


読了日:09月27日 著者:
https://bookmeter.com/books/497582

■大きな服を着る、小さな服を着る。
Sサイズの服をLサイズで作ってみよう、ということではなくて、
幅を広げたり裾を伸ばしたりして、大きくしたり小さくした服を作る。
タックパンツはワイドタイプよりスリムのもののほうが難しそう。

読了日:09月26日 著者:濱田 明日香
https://bookmeter.com/books/10593842

■ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵
唇が荒れたらリップクリームのかわりにハチミツを、ってのは知ってたけど、まさか目薬にしてしまうなんて衝撃。
目に入れるのは勇気いるなあ、でもやってみたいなあ、でも勇気が。
家に、買ってみたはいいけど置きっぱなしになってるマヌカハニーがあるので、せっせと食べます。

読了日:09月26日 著者:前田 京子
https://bookmeter.com/books/9867981

■このあいだに なにがあった? (かがくのとも絵本)
並んだ2枚の写真から、間に起こった出来事を推理。
日食グラスを目にあてて空を見上げているひとたち、口元しか見えないのに、
すごくわくわくしてそうな雰囲気って分かるものですね。
もうちょっとページ数があればいいのに。

読了日:09月26日 著者:佐藤 雅彦
https://bookmeter.com/books/11733286

■永遠の森 博物館惑星 (ハヤカワ文庫JA)
地球の衛星軌道上に浮かぶ巨大博物館・アフロディーテ。
総合管轄部署の田代孝弘はデータベースコンピュータ「ムネーモシュネー」に直接接続が許可されているエリートだが、
各部門の調整役に駆り出され、つかいっぱしりみたいな日々。
断片的に出てくる田代の妻・美和子がようやく読者に見える形で登場し、それが「ラヴ・ソング」として収束していくわけだけれど、
学芸員という立場のままで美しいものを美しい、というのは簡単なようで難しいことなのかもしれない。


読了日:09月25日 著者:菅 浩江
https://bookmeter.com/books/506423

■茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))
ヨーロッパ人が最初に中国茶に接したときは、茶は薬、または客をもてなすための飲み物という印象を持っていたが、
日本の茶の湯としての文化に触れ、そのユニークさに好奇心を掻き立てられた結果、オランダを通じて輸入した。
日本茶の香味はデリケートゆえに国際性を持つことは難しく
「どうしてアメリカ人は正しい日本茶の飲み方を知ろうとしないのかというもどかしさが、日本人をたえずいらいらさせた」
文化とワンセット、と頭のどこかで思ってて、文化ごとないがしろにされてるという悔しさもあったんだろうな。

読了日:09月25日 著者:角山 栄
https://bookmeter.com/books/558875

■愛の旋律 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
正確には再読。
ハヤカワ文庫NVで最初に読んだときには子供だったので、ミステリじゃないクリスティは退屈だと思った。
おとなになった今また読み直したわけですが、全然退屈なんかじゃなかった。
どんな代価を払わせても、目的のほうであの人をしっかり捉える。
ジェーンはセバスチャンに予言めいたセリフを言っていたのが現実になった。
それはまさに巨人の糧。
ヴァーノンは失ったものに驚愕するが、きっとそのことを、悔やみ続けたりはしないだろう。
ヴァーノン自身の血肉となっていつまでも自分とともにあるのだから。

読了日:09月24日 著者:アガサ・クリスティー
https://bookmeter.com/books/425647

■狂言役者―ひねくれ半代記 (岩波新書)
伝統とは堅苦しさに縛り付けられるだけの存在じゃないぞという心意気にハッとさせられる。
普通より早い満2歳7ヶ月で初舞台「いろは」を演じたきっかけは、住み込み女中のお梅どんからセリフを聞かされていたこと。
軍隊生活を経験し戦後には商売もするが「釣狐」の稽古中に出会った狐の面で狂言一本で生きる決意をする。
谷崎潤一郎の夫婦を招いた狂言会のあと、月見の宴会が開かれ、主賓を差し置きどんちゃんさわぎをやらかして、
その時の様子が
「月と狂言師」に描かれたそう。

読了日:09月24日 著者:茂山 千之丞
https://bookmeter.com/books/58441

■夢から醒めた夢―冒険配達ノート (角川文庫)
遊園地のおばけ屋敷で出会った幽霊の少女から、少しのあいだ入れ替わりを頼まれたピコタン。
「頭で分かっていることと、心が感じていることは別なんだ」
誰かのために胸を痛める優しさは美しいものだね。
フワフワおじさんに冒険が欲しいとリクエストしたピコタンの願いは叶うのかな。


読了日:09月23日 著者:赤川 次郎
https://bookmeter.com/books/528058

■お厚いのがお好き?
とても分厚く難しい本を、身近なものごとにたとえつつ、とても易しく読み解く。
フジテレビの深夜番組をまとめた前半部分を収録。
放送してたことを知らなかったんですが、これは見たかった。
孫子の兵法みたいに、実は6000字ほど(原稿用紙15枚)の内容で、厚くはないけどとっつきにくそうな作品も取り上げているので、
内容が分かって面白かった。
カフカの未完の作品「城」が気になります。読んでみたいけど読み通せるかなあ。

読了日:09月23日 著者:
https://bookmeter.com/books/551371

■マンガがあるじゃないか (14歳の世渡り術)
中高生に薦めるとっておきの漫画作品。
まだ連載中の「HUNTER×HUNTER」「銀の匙」などの新しめの作品は少なくて、
こういうブックガイドで紹介されないと手に取らないだろうな、という作品が多い。
どうしてこの作品を薦めるのかという理由にそれぞれこだわりが見えて、
自分だったらなにを推薦するかなとつい考えてしまった。

読了日:09月22日 著者:蒼井ブルー,宇野常寛,大橋智之,オカリナ(おかずクラブ),荻原規子,奥平邦彦,香山リカ,木皿泉,佐藤克文,佐渡島庸平,サンキュータツオ,春風亭一之輔,辛酸なめ子,高野秀行,中条省平,永江朗,長尾謙一郎,中野京子,西智子,坂東巳之助,細谷佳正,水島裕,光浦靖子,みなもと太郎,宮田俊哉(Kis-My-Ft2),ヤマザキマリ,飲茶,吉川浩満,ヨシダナギ
https://bookmeter.com/books/10127337

■舌の記憶 (SWITCH LIBRARY)
祖母、伯母、母、おんなたちから受け継がれて自分の舌に残る味の記憶。
懐かしくもあり、どこかほのかに切なさもあるような文章は、地に足の着いた日常感がある。
食が細くてあれを食べろこれも食べろと心配されるので、
あまり食べたくないものでも顔色を窺いながら食べていたのは子供としては大変だったけど、
母親にしても伯母にしても、食べられない大変さを知っているから余計にそうだったのかなという気がしました。
エキセントリックな伯母と伯父の俳優夫婦の名前を見てもピンとこない世代なので、
却って気楽に読めたのかも。

読了日:09月22日 著者:筒井 ともみ
https://bookmeter.com/books/454128

■ひつまぶし
表紙と目を合わせたくなくて、本を置くときには裏表紙(つまりは後頭部)のほうを向けていました。
笑顔なのになぜか不気味で。
英国では、いつも食べこぼしていたり同じところで必ず蹴躓いたりシャープペンの芯をボキボキ折ったりする、
そういう人間のことをクラムジー(訳せば「無様なひと」らしい)と呼ぶんだそうで、
野田さんがカプチーノを受け取り損ねて2回連続でこぼしクラムジーだと嘆いていましたが、
ソフトクリームで同じことをやった自分としてはヒトゴトとは思えない。

読了日:09月21日 著者:野田 秀樹
https://bookmeter.com/books/2552033

■鋼鉄地帯 (日本の現場「製鉄篇」)
素材でありながら、自動車や家電製品などの最終的な製品の性能を左右する「鉄」の製造現場を撮る。
重機も含め、なにもかもがとにかく大きい。
巻末インタビュー、吉田裕美さんの
「エッフェル塔に使ったような鉄では、東京スカイツリーはできない。設計だけでなく、材料も違う」
が印象的。
鉄は鉄でも、硬さや加工しやすさに差があることを知らなかった。

読了日:09月21日 著者:西澤 丞
https://bookmeter.com/books/10776922

■小泉今日子実行委員会
雑誌「InRed」の連載を単行本化。
無趣味、無特技、出不精な小泉今日子が趣味を見つけるためにいろんなひとに会いに行く。
「結局、趣味はなにひとつ身につかず、出不精は治りません」なんて正直だw
唯一、実行できたのは葉山に引っ越したこと。
引っ越し先でのYOUとの対談、ふたりの仲良し具合が微笑ましい。

読了日:09月21日 著者:小泉今日子&大人女子実行委員会
https://bookmeter.com/books/357716

■誠の話
和田誠と椎名誠、ふたりの誠さんの対談。
「事情により本書の企画は中断しておりましたが、著者の情熱により、連載開始から10年を経て、発刊することができました」
連載していた雑誌が「事情」で廃刊になってしまったからね;
椎名誠がモンゴルで映画撮影をやっていて、和田誠がモンゴルまで出かけて行って対談とか、そんな遠いところまでお疲れ様です。
でも映画撮影の現場だったからこそ、映画のあれこれについて話しやすいこともあったのかもしれない。

読了日:09月20日 著者:椎名 誠,和田 誠
https://bookmeter.com/books/43269

■読まずにはいられない―北村薫のエッセイ
巻末に、登場した作品の一覧が掲載されているので、これを眺めるともうまさに
「読まずにはいられない」ような気分になってきます。
坂口安吾の「推理小説論」を読んでいたら、まだ読んでいない横溝正史「蝶々殺人事件」の犯人の名前が書かれており、
その名前が忘れられないままついに「蝶々殺人事件」を読んだら、犯人はその名前の人間じゃなかった、なんてそんなことあるんですね。
編集側もこれは犯人の名前が違いますと指摘できなかっただろうし困っただろうなあ。

読了日:09月20日 著者:北村 薫
https://bookmeter.com/books/5658048

■作家の口福 (朝日文庫)
20人の作家が自分だけの“ご馳走”を明かす。
川上未映子は既読。
何度見ても「ギャートルズ?」のところは笑える。
江國香織がお骨あげのときに「贅沢なかただったんですね」と褒められたいから全力でおいしいものを食べるっていう、そういう人生いいなと思った。
食べ物のことじゃないけれど、父親が田んぼを売ったお金で大学に行った池井戸潤が、
その場所にできたゴルフ場でゴルフをしていたことにうるっとくる。

読了日:09月19日 著者:恩田 陸
https://bookmeter.com/books/2375151

■テーブルの雲―A book for a rainy day (新潮文庫)
「人生晴れの日ばかりにてもなし」三つ子の魂の集大成。
日本人は昔からやわらかい魚介類を食べてきたのだから、
やわらかくて噛まないことが重要なファクター、っていうのに納得しかけたけれど、
お米の「一口の米は八十八回ずつよく噛んで、感謝していただけ」っていうのは、
精米してない玄米は消化しにくいから八十八回くらい噛んで食べろって意味なのかもなとちょっと思いました。

読了日:09月19日 著者:林 望
https://bookmeter.com/books/440131

■ブックカバーの本―いろいろ素材、いろいろデザイン
自分では使わないんですが、本をプレゼントするときに使おうかなと図書館で借りてきました。
刺繍のブックカバーの黄色いお守りみたいなやつは、巻末の図案を見るまで一万円札デザインなのだと分からなかった。
消しゴムはんこは好きなスタンプを使えばもっと手軽でいいかも。


読了日:09月18日 著者:
https://bookmeter.com/books/506059

■金田夫妻 (幻冬舎文庫)
ひょっとしたら再読かも、読んだ覚えがあるような作品がちらほら。
「マッチョな天使」
人間の肉眼じゃ見えないけど心の瞳には映ることがある天使。
それがもしもマッチョな天使だったら。
マッチョだから云々よりもこの顔だから笑えるのかもw
西洋絵画の天使たちは意外とマッチョだしね。


読了日:09月18日 著者:けら えいこ
https://bookmeter.com/books/7049756

■猫の日本史 (歴史新書)
宇多天皇の黒猫から坂本龍馬の最後を見届けた屏風のなかの猫の親子まで、
猫を手掛かりにして日本史を見る。
カラー口絵に近江屋の屏風があり、坂本龍馬の血痕が残っているのが生々しい。
江戸時代、とくに養蚕現場においては猫はもっとも重用された。
甲子夜話では「上品の所にては、猫の値金五両くらいにて、馬の値は一両くらいなり」と記されている。
そんなに高額でも鼠害から守ってもらうために必要だったのだなあ。
浮世絵で猫といえば国芳、でも実は広重も猫好きだったという説があり、口絵の「浅草田甫酉の町詣」の猫が可愛い。

読了日:09月18日 著者:桐野作人
https://bookmeter.com/books/11287527

■カモイクッキング (1985年)
図書館で借りてきた本。書影がないけど、牧羊社のはこっちかな。
友達が初めての朝食バイキングに驚き、ゆで卵でポケットをいっぱいにしてたというのが微笑ましいエピソード。
大連で生まれ育ったF夫人との会話
「ねえ、あなたの人生は食べものが主軸をなすのね、他のことどうなってるの?」
「だってえ、一食ぬいたら寒い国じゃ生きてゆけないもの」
革命などの苦しみに耐えてきているので、命ある限りおいしいものを積極的に食べる、ということに真実味がある。

読了日:09月17日 著者:鴨居 羊子
https://bookmeter.com/books/1399399

■文庫解説ワンダーランド (岩波新書)
「文庫本の解説」を解説。
作品が難解で良くわからないからと解説にヒントを求めても、その解説自体が難解で頭を抱えることがある。
小林秀雄が降ってきたら要注意ですな。
渡辺淳一作品の解説を担当した女性作家たち。
「ナベジュンにパーティーでセクハラされた」をいわば暴露しているのである、の結びには笑ってしまった。
赤川次郎「三毛猫ホームズ」シリーズは本当にたくさん出版されてて、解説者はシリーズの全容を把握しているのが望ましい。
でも「解説の解説」を書くためにも全容の把握は必要ってことですよね、大変だったろうな。

読了日:09月17日 著者:斎藤 美奈子
https://bookmeter.com/books/11452038

■カラー版 - 東京鉄道遺産100選 (中公新書)
開業以来150年、東京の鉄道はつねに町づくりとともにあった。
首都に残る貴重な100の歴史的遺産を紹介。
新永間(新橋-東京間)市街線の高架橋なんて、有楽町のガード下のこんなところにお店があるなと知ってはいてもそれが維持管理をなされて100年にわたり使われ続けているものだと思ったことはなかった。
高尾山のホームには太平洋戦争のとき米軍機に銃撃された弾痕が残る柱があったり、
原宿駅の駅舎は東京にある最古の現役木造駅舎だったりと、見てはいるのにそれがなんなのかを知らないことが多かった。


読了日:09月16日 著者:内田 宗治
https://bookmeter.com/books/9802349

■ホルモンがわかると一生楽しい
更年期の症状の出方はひとそれぞれで、重い軽いもあるんでしょうが、漫画家をやめると言い出すほど大変だったのですね。
鉄剤を打ったら劇的に効いたり、ホルモン補充療法でじんわりとラクになったり、
つらいときは我慢しなくていいという実体験に勇気付けられます。
ホルモン補充療法って保険適用だったはず(ナチュラルホルモンも保険適用かどうかは分からないけど)
病院で相談して一度くらい様子見で試してみてもいいかも。

読了日:09月16日 著者:槇村 さとる
https://bookmeter.com/books/9830222

■世界のカマキリ観察図鑑
全世界でおよそ2400種、日本に15種くらいいるカマキリ。
カマキリっていうと、緑色でカマふりあげてシャーッなやつ、って感じですが、
白いハナカマキリは本当に花みたいで、ぱっと見て、どこにいるのか全然分からない。
オスが交尾の最中に頭からメスに食べられちゃうってほんとのことだったんだ、
子孫を残すのも命がけ。
読了日:09月16日 著者:海野 和男
https://bookmeter.com/books/9763127

■パリの国連で夢を食う。
これと似たタイトルの本を読んだことあるけどなと思ったら、著者が同じひとでした。
国連の正規職員として採用されパリで生活した5年半。
パリにいるあいだに出会ったひとたちにインタビューした本「パリでメシを食う。」が出来た経緯にも触れている。
国連なんてすごいね、と言われることは多いだろうけれど、閉塞感に苛まれるような職場だなんて内側にいないと分からないこと。
ほんとに「夢を食う」感じだったのだなあ。

読了日:09月15日 著者:川内有緒
https://bookmeter.com/books/8247722

■大人を黙らせるインターネットの歩き方 (ちくまプリマー新書)
子ども向けの本なので、
大人はたいていネットもスマホもよく分かっていません、
自分が困ったときにネットのことやスマホのことで相談できる大人がいない、という切り口。
「自宅玄関に貼れるモノがネットの限界。
だから、玄関ドアを基準に判断すればOK。
これがネットで絶対に失敗しない方法です」
ネットを使うひと全員がこれをよく覚えておくべし。

読了日:09月15日 著者:小木曽 健
https://bookmeter.com/books/11676876

■偽装された自画像――画家はこうして嘘をつく
画家は必ず嘘をつく。画家が自画像に仕掛けた「偽装」には、驚くべき事実や、画家の隠れた一面が隠されていた。
ミケランジェロが描いたシスティナ礼拝堂の「最後の審判」に自画像が紛れ込んでいたとは知らなったなあ、しかも皮一枚の状態で。
フリーダ・カーロは自画像しか印象がなくて、しかもどの作品もインパクトがあって忘れがたい。
掲載されてるこれも好きですが「希望の樹」のほうがもっと好き。
ピカソ最晩年の幼児化した自画像を見ているとなんだか和む。

読了日:09月14日 著者:冨田 章
https://bookmeter.com/books/8973547

■FLOWER SWEETS エディブルフラワーでつくるロマンチックな大人スイーツ: ティータイム、ギフト、記念日に 食べられる花を使ったリッチなおもてなし
エディブルフラワーを使ったスイーツレシピを44品紹介する。
表紙の「いちごとラズベリーのピンクカシスケーキ」をはじめ、見た目にとても奇麗なので写真映えする。
私はエディブルフラワーの口当たりがちょっと気になるので、加減して使いたいと思います。

読了日:09月14日 著者:袴田 尚弥
https://bookmeter.com/books/11499568

■目でみることば 有頂天
道が二つに分かれるところは「おいわけ・追分」反対側の合流側から見れば「おちあい・落合」なるほど。
日本語そのものの意味で元の地形が分かるっていいな、下手に地名を変えたりしない方がいいんじゃないかと思えてきます。
目白押しの言葉の由来は鳥のメジロなんですね。
メジロの目白押し写真は撮ろうと思ってもそう簡単にはいきませんが、可愛い写真が見られて眼福でした。

読了日:09月14日 著者:おかべ たかし
https://bookmeter.com/books/9028564

■今日の放課後、短歌部へ! (単行本)
歌人でもある「ちばさと先生」が戸塚高校に赴任していた日々を短歌とともに綴る。
出てくる学校などの固有名詞がどこも「あぁ、あそこね~」な感じなので、親近感がありました。
生徒たちのまっすぐで複雑な青春をあたたかく見守り、自分自身を顧みるちばさと先生。
巻末では穂村弘・東直子との座談会。
三人が選んだ「青春が似合う歌十首」いい短歌ばかり。


読了日:09月13日 著者:千葉 聡
https://bookmeter.com/books/7975289

■大阪探偵団―対談 有栖川有栖vs河内厚郎
有栖川有栖と河内厚郎の大阪対談。
ミステリーの舞台にならないような付加価値のない町はダメらしい、という河内厚郎の発言には考えさせられてしまいました。
でも、わざわざ、ウチでトラベルミステリー書いてくれ、と依頼するのもなんだかなあとは思う。
大阪府立千里青雲高等学校の校歌の作詞を有栖川有栖に依頼しようと最初に言い出したひと、色んな意味で勇気がある。

読了日:09月13日 著者:有栖川 有栖,河内 厚郎
https://bookmeter.com/books/73436

■魔神の遊戯 (本格ミステリ・マスターズ)
カバー・デザインは京極夏彦。
石岡くん目線じゃないからこれは「信頼できない語り手」を疑うほうがいいのかな、
だってこの事件の本を出すと言ってるバーニーはアル中の酔っ払いだから記憶が曖昧かもしれないし、と思って読んでいたらそう来たか。
ひっかかる部分はいくつもあって、ヤーハエを最初に持ち出してきたのはバーニーで、
それに対してのリアクションがすごく薄かったりと、ミタライ教授の様子がどことなくおかしい。
スウェーデンの習慣フィカで御手洗がカフェオレを飲んでるが違和感。
読了日:09月12日 著者:島田 荘司
https://bookmeter.com/books/519158

■ナマった英語のリスニング
CD付き。
この小さい国土の日本でさえお国言葉ってものがあるのだし、
あれだけ広いアメリカならそりゃあ地域ごとに訛りもあるでしょう。
そして移民の国でもあるので、外国からやってきたひとたちの発音にも特徴がある。
元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーは「California」が「Kalifornia」と聞えるドイツ語訛りなんだそう。

読了日:09月11日 著者:中谷 美佐,森川 尋美
https://bookmeter.com/books/220584

■ポーの一族 ~春の夢~ (フラワーコミックススペシャル)
40年ぶりの新作。そんなに昔の作品なんだっけ、思いがけずエドガーとアランにまた会えたのはうれしい驚き。
表紙の下がまた美しい。
ブランカも、過ぎる時間をただ傍観する立場になり、永遠の恐ろしさをファルカが少しでも忘れさせてくれればいいのだけれど。

読了日:09月11日 著者:萩尾 望都
https://bookmeter.com/books/11955172

■ピースワークの服
布を服の形に切って服にするのではなく、小さなピースをパズルのように組み合わせて作っている服。
色合わせに柄合わせ、ほんとに好きなように出来るので自由度は高い。
センスが問われて難しそうとも思う。


読了日:09月11日 著者:濱田 明日香
https://bookmeter.com/books/11947714

■女王様と私 (角川文庫)
大部分は妄想で出来てる話、しかも夢オチ(といか妄想オチ)なのは初めから分かっているわけですが、
この話にどうやって決着をつけるんだろうかと気になって仕方なかった。
自分の妄想なんだからもっとコントロールしろよと文句を言いたくもなるし、
けれど苦痛なところさえも結構楽しんでるんじゃないかなとか思うような気持ち悪さもある。
短く書かれた現実世界で何があったのか、そこに重点を置いてない真藤数馬がまた気持ち悪い。

読了日:09月10日 著者:歌野 晶午
https://bookmeter.com/books/572356

■校正という仕事 文字の森を行き言葉の海を渡る
校正・校閲に携わる6人による講座をまとめたもの。
全体的に言えるのは、大卒である必要はなく特に資格もなくていい、インターネットでの調べものは信用しすぎず裏を取ること。
出版業界全体について語った宗像良保氏の回が印象深い。
売り上げで見ると電子書籍は紙媒体の4%程度、売れているのはほとんどコミック。
けれど採算がとりやすく、紙代、印刷代、装丁代がかからないので300冊ぐらい売れればペイするんだそう。


読了日:09月10日 著者:
https://bookmeter.com/books/9751772

■誰でもSHARAKU
埼玉新聞と常陽新聞の連載をまとめたもの。
通勤電車のなかで見かけたひとや、出かけた先のものごとのスケッチ。
傑作だと自分で思うようなスケッチを隣に座っていた男性が欲しいと申し出て、渋々あげたら、
スケッチした女性に「おい、降りるぞ」と声をかけた。まさか奥さんだったとは。
もらい受けた旦那さんより奥さんの反応が気になるなあ、こんな顔してないと思うのか、それともそっくりと思うのか。
「幸せ溢れる笑顔」が最初、笑顔に見えなかった。なんでだろう。

読了日:09月09日 著者:保倉 勝美
https://bookmeter.com/books/4009412

■お茶の時間のイギリス菓子 伝統の味、地方の味 暮らしてわかった、1日5回のティータイムがある国で、みんなが楽しみにしているおいしさ
日本の材料で作るイギリス菓子の味わいレシピ集。
イギリスの食べ物で、味が信用できるのはお茶菓子だと思っているので、
レシピを眺めるのはとても楽しい。
クロテッドクリームでスコーン食べたいな。
コラムも充実していて、3段のケーキスタンドが出てくるアフタヌーンティーは、
下段のサンドイッチ、中段のスコーン、上段のお菓子という順番で食べるのが正式マナー。

読了日:09月09日 著者:砂古 玉緒
https://bookmeter.com/books/7416369

■しあわせの花束―中原淳一エッセイ画集 (コロナ・ブックス)
本質的に美しい絵というのはいつまでたっても美しくて古さを感じさせない。
この服装の感じ、今みればレトロで可愛い。
でも、エッセイを読むとやっぱり昔の時代のものなんだなと思わされるところも。

読了日:09月09日 著者:中原 淳一
https://bookmeter.com/books/454792

■ジュンとひみつの友だち (岩波少年文庫 (1054))
ジュンとダイちゃんの不思議な友情。
蜂山十五と名乗ったダイちゃんと過ごした日々は忘れられない宝物。
川村さんに「たいした姉貴だ」と褒められていたジュンのお姉さん、ミサオ。
性別を間違えそうな姉弟の名前もそうだし、
電気と機械に強いのが男の子じゃなくて女の子って設定が、今ならともかく、この本が書かれた当時としては珍しかったんじゃないかな。

読了日:09月08日 著者:佐藤 さとる
https://bookmeter.com/books/427498

■字を書く女 中年書道再入門
2年にわたって書道のお稽古をした体験記。
普通に鉛筆で書いてるような文字は、うまいかヘタかくらいはまあ見れば分かるかな、な感じなのですが、
書道となると途端に格調高く敷居も高く、素人が「この書の味わいが」云々言えるような雰囲気じゃないなあ、
なんて思っていたので、鑑賞する際のポイントが分かって良かった。

読了日:09月08日 著者:酒井順子
https://bookmeter.com/books/11065778

■脂肪 (新潮文庫)
女優・中島唱子が生い立ちからダイエットしたことまでを赤裸々に語り、荒木経惟がその姿を写真に収める。
父の不倫がきっかけで4歳の誕生日の翌日に母が家出、父方の祖母が面倒を見るも父が亡くなり、再び母と暮らす。
「容貌の不自由な人募集します―身長の異常に高い女性。異常に太っている女性。肉体にコンプレックスのある女性」
そんな風変わりなオーディションが舞い込み、採用されて「ふぞろいの林檎たち」に出演が決まった。
波乱万丈な人生。いまはどうされているのだろうか。

読了日:09月07日 著者:中島 唱子,荒木 経惟
https://bookmeter.com/books/82744

■秘密 season 0 6 (花とゆめCOMICSスペシャル)
マレフィセント所長・薪、降臨!
児玉の首をとってこいと命じ、それに応える部下たち。
助け出された子供たちが病院で見せたあの指でおおむね未来への方向が予測できてしまった。
それが思い過ごしでありますようにと祈る気持ちだったのに。

読了日:09月07日 著者:清水玲子
https://bookmeter.com/books/12198678

■秘密 season 0 5 (花とゆめCOMICSスペシャル)
薪さん貞子です阿部定じゃありません!
ミストの仕掛けはすぐ気付いたので、タジクにそんな取り引きを持ち掛けられてる場合じゃないぞと心配してしまいました。
事件はこれで終わらない。6巻に続く。

読了日:09月07日 著者:清水玲子
https://bookmeter.com/books/12198668

■モラトリアム・シアターproduced by腕貫探偵 (実業之日本社文庫)
ユリエの兄、住吉ミツヲが巻き込まれた事件の真相。
読み終わってから、それでタイトルがこれなのかと猛烈に合点がいく。
自称・女子高生探偵の遅野井愛友の叔母が例の(「必然という名の偶然」を先に読んでます)
大富豪探偵・月夜野ひろゑだったのは不思議なめぐりあわせ。
そうでなければこういう筋書きにはならなかっただろうし、もっと面倒なことになっていたかもしれない。
それにしても人間関係が煩雑、途中から相関図を書いて確認しつつ読みました。


読了日:09月06日 著者:西澤 保彦
https://bookmeter.com/books/5522173

■異議あり日本史 (文春文庫)
古代から江戸時代まで、日本史の「常識」にひそむ嘘を暴く。
おふく、のちの春日局は、高札を見て家光の乳母に応募したなんてあり得ない。
嫉妬深い頼朝は義経の才能を憎んで殺したのではない。
いままで言われてきた歴史のなかの出来事が、実はそうじゃないかもしれない、こうだったんだろうということは、
これからも研究されていくんだろうなあ。

読了日:09月06日 著者:永井 路子
https://bookmeter.com/books/17618

■細胞から元気になる食事 (新潮文庫)
図書館のリサイクル本棚からもらってきた本。
正しい食事が一生を決める、分子整合医学によるアプローチ。
アメリカ国立科学アカデミーは、
激しい運動や過度の緊張、疲労などを伴う生活を送っている場合は、
一日の推奨摂取量で示した量よりもビタミンやミネラルをさらに増量摂取することを推奨している。
カロリーに比べ栄養的な価値が高い(N/Cレートが高い)食べ物は
「マゴワヤサシイ」豆・ごま・わかめ・野菜・魚・シイタケ・芋。

読了日:09月05日 著者:山田 豊文
https://bookmeter.com/books/127787

■図説 赤毛のアン (ふくろうの本/世界の文化)
モンゴメリ自身が写した写真などを掲載し、赤毛のアンの世界をより深く知る。
この本のなかではモンゴメリを「モード」と呼んでいるので、慣れるまでは少し戸惑ってしまった。
すっかり忘れていたけれどカナダにとってイギリスは宗主国、だからアンたちのお茶会はまさにイギリス様式だったのだなあ。
モードが10代のころにつくったクレイジーキルトが色鮮やか。
自分が来ていた服などを利用して作っているということで、こういう思い出の残し方は素敵。

読了日:09月05日 著者:奥田 実紀
https://bookmeter.com/books/6451537

■じっぴコンパクト新書 (相鉄沿線の不思議と謎)
相鉄沿線にひそむ地理・地名・歴史の意外な真実やおもしろエピソードが満載。
横浜駅のあのあたりを繁華街にしたのは相鉄だとか、
沿線住民なら知ってることが多いかも。
いまのところ、JR直通線は平成31年度下期、東急直通線は平成34年度下期に開業予定。
それに天王町-星川で踏切を減らすために高架化していて(下り線はもう切り替わっているけれど)
工事ばかりで大変だ。
平沼橋駅のリニューアル前と後の写真、どうして同じアングルにしなかったんだろう。

読了日:09月05日 著者:
https://bookmeter.com/books/11452332

■桜庭一樹選 スペシャル・ブレンド・ミステリー 謎007 (講談社文庫)
1976年、1986年、1996年に発表された三年分の短編から、桜庭一樹が選んだ短編アンソロジー。
栗本薫「伊集院大介の失敗」は既読。シリーズもので大変なんだけどまた読み返したい。
戸板康二「グリーン車の子供」探偵役は和製ドルリー・レーン、老歌舞伎役者の中村雅楽。
隣に座った女の子との交流が微笑ましいけれど、その裏側には大人の思惑。
宮部みゆき「人質カノン」ひとの印象ってアテにならない。



読了日:09月04日 著者:
https://bookmeter.com/books/5356179

■にっぽん・海風魚旅(4) 大漁旗ぶるぶる乱風編 (講談社文庫)
いきあたりばったり、日本の海べりをめぐる旅。
下島北端の五和町、通詞島を目指して走る車から見えた「屋外広告物禁止地域」の標識。
無節操に乱立してる看板が田舎の風景をものすごく汚いものにしている、ってのはそうだなあと思う。
和歌山の写真で、雛人形たくさん招き猫たくさんお面たくさん、を見たあとの、大漁旗たくさん、
が、おなじ「たくさん」なのにホッとする風景。

読了日:09月04日 著者:椎名 誠
https://bookmeter.com/books/359461

■東京ワンデイスキマ旅
あんまり行ったことがない東京近郊、日帰りの旅。
「自分にある程度の蓄積があってこその東京散歩」
何かを見ても面白がれるかどうかっていうのはそこの差だったりするもんね。
「江古田」はエコダなのかエゴタなのか、それともエゴダなのか、謎だ。
私はずっと濁点なしでエコタだと思ってました。
奥多摩はやっぱり山登りのイメージ、でも山を歩かずぶらぶらするのも楽しそう。
妙齢の女性、っていうのは年若いお嬢さんを指す言葉で中高年のことじゃないのだけれど、
そういう意味で使われているのが気になった。

読了日:09月03日 著者:カベルナリア吉田
https://bookmeter.com/books/7418684

■思ってたウツとちがう! 「新型ウツ」うちの夫場合
ああこの症状、知り合いにいました。
会社に行くのはとても無理だけど旅行とかは出かけられるし、ゲーム三昧。
自分のことを棚に上げて他人を批判しまくる。
なんでこんなにヤな奴なんだ、と愚痴ったことまで思い出せます。
「ツレうつ」と症状がだいぶ違って、違和感があるってことを医者に相談しなかったのかな。
医者からもこういう症状だけど鬱ですよ、と説明はなかったんだろうか。
この本の出版からだいぶ時間がたってるけど、
旦那さん、自分自身のこの状態がどういうことなのかを自分で把握できるようになったりするものなのかな。

読了日:09月03日 著者:池田暁子
https://bookmeter.com/books/6831048

■ちょっと昔の道具たち (らんぷの本)
食生活・住生活にかかわる道具を紹介。
皿や箸とか今でも使っているものもあるけど、ずっと昔から同じ道具を使ってるってのもすごいことだよね。
手押しポンプの井戸と鉄砲風呂は、子供のころ田舎で使ったことがあったけど、今はもう残ってないだろうな。
そういえば友達のお父さんが自分で囲炉裏を作ったそうで、いいな囲炉裏。

読了日:09月03日 著者:岩井 宏實,中林 啓治
https://bookmeter.com/books/1780723

■甘栗と戦車とシロノワール
二学期になり無事に復学した甘栗晃は「名古屋最凶の中学生」と恐れられた同級生の徳永から人探しを依頼される。
探してほしいのは中学時代の教師、音辺麻由子。
甘栗くんへの嫌がらせはこの件と関係あるのかないのか。
でかい図体で戦車とあだ名される徳永が甘党で、シロノワールを食べてるギャップがなんだか可愛らしい。
自分と同じ苗字のひとが出てくる小説が初めてで、ちょっと複雑な気持ち。

読了日:09月02日 著者:太田 忠司
https://bookmeter.com/books/556181

■逃北―つかれたときは北へ逃げます
南、ならまだなんとなく分かるんだ。
厳しい状況に疲れてしまってせめて環境だけでも開放的に、な感じ。
北にいくと、しみじみそれと向き合わないといけないような気分になりそうで。
でも、旅というより地元のひとみたいに振舞うのがいいな、というなら、私も多分、北を選ぶ。
アイスランドよりグリーンランドのほうが北にあるんだっけ、なんかややこしい。

読了日:09月02日 著者:能町 みね子
https://bookmeter.com/books/5965385

■地球56の顔
世界で起きていることをデータにして地球儀に投影してみる。
1990年の本なのでデータが古いのだけれど、こんなことを地球儀に、という驚きは変わらない。
球体を平面で見ているので分かりにくいところもあって、実際にこの地球儀の実物をぐるぐる回しながら見たいなあ。
日本人1億2千万人の総収入は、最も貧しい62ヶ国の総人口32億人の総収入を合計したものに等しい。
この32億という数は地球人口の半数以上である。
日本人ひとり当たりの消費電力量は、中国人の15倍。そして、アメリカ人は日本人の2.5倍である。

読了日:09月01日 著者:インゴ ギュンター
https://bookmeter.com/books/1409133

■HER(Feelコミックス)
彼女たちによる群像劇。
自分自身と世間に折り合いをつけてどうにか生きていかなきゃいけない。
その折り合いのつけ方はひとそれぞれで、一生どうにもならないことだってある。
「フツーじゃないってサイコーでしょ?」って言えるようになるまで、どのくらい頑張ればいいのか。

読了日:09月01日 著者:ヤマシタ トモコ
https://bookmeter.com/books/603476

■香りの花&スイーツ ソープ・カービング (実用BEST BOOKS)
タンスの引き出しに石鹸を入れているんですが、色気も何もないなあ、どうせなら奇麗なものを入れておきたいなと、
図書館で借りてきた本。
てっきり彫刻刀でやってるんだと思っていましたが、専用のカッターがあるんですね。
透明感のある石鹸を抜き型で抜いただけでも結構可愛い。

読了日:09月01日 著者:森田 美穂
https://bookmeter.com/books/1706298


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