やわらかい螺旋

徒然なるままに

2014-03

2014-04-01 13:58:18 | 

2014年3月の読書メーター
読んだ本の数:70冊
読んだページ数:18102ページ
ナイス数:1127ナイス
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■そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります (講談社文庫)
良い意味でキモチワルイ。なにこの唐突さ、なにこのミクロでマクロ。「何を頑張ってよいのかがもう、判らぬほどに暑くなったり寒くなったりいったい誰を殺す気なんですの、んで何を生んでるんですの、もう五月とかゆっちゃってさ、はー、この調子でしたらあっという間に人生が、しゅん。」
読了日:3月31日 著者:川上未映子
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■図解 宗教戦争でよくわかる世界の歴史 (だいわ文庫)
こんな島国に住んでいると、国境が変わるほどの戦争の原因が宗教だと言われても、いまひとつ実感がわきにくい。紛争地帯にあるがゆえに、世界遺産に登録されていても「危機遺産リスト」に入れられ存続が危ぶまれるものもあり、破壊は簡単だけれど維持するのは本当に難しいんだと痛感。
読了日:3月31日 著者:造事務所
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■タイムスリップ釈迦如来 (講談社ノベルス)
今回のうららは話を動かすための脇役。釈迦が生きてた時代の有名人が勢ぞろい、よくもまあこれだけカオスな話をまとめたものですw七海、香葉子、拓海にそれぞれ似ている弟子が登場。だけど前回同様、七海に似ているチカの役どころの比重が大きく、七海そのものになにかあるんじゃないかと勘繰っています。
読了日:3月30日 著者:鯨統一郎
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■ジョーシキ一本釣り (角川文庫)
自分もあまり子供らしい子供じゃなかったので、壊れた人形を云々のエピソードのときの気持ちがすごく良く分かります。せっかくやる気になったんだし、イギリスに豆腐の材料があるといいですねえ。
読了日:3月30日 著者:玖保キリコ
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■もう一軒 おつまみ横丁―さらにおいしい酒の肴185
図書館のリサイクル本棚から貰ってきた本。ご飯のおかずになるようなものもあって、普段の材料で作れるのがいいところ。「お役立ちコラム」が本当にお役立ちでした、みそのパッケージに入ってる紙は捨てちゃいけなかったんですね;
読了日:3月29日 著者:瀬尾幸子
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■おつまみ横丁-すぐにおいしい酒の肴185 (池田書店の料理新書シリーズ)
図書館のリサイクル本棚から貰ってきた本。割と簡単なものが多い。空豆をグリルで焼いただけっていう超簡単なものもあるけれど、中には、豚白もつの下ごしらえや、さんまをさばくところから始めたりするものもあるので、ある程度の料理経験があったほうがいいかも。
読了日:3月29日 著者:編集工房桃庵
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■短篇小説日和: 英国異色傑作選 (ちくま文庫)
英国短編小説のアンソロジー。「後に残してきた少女」リフレインするメロディが、何かを忘れている落ち着かない気持ちを増幅させてる。ルルラン、ルルラア。「羊歯」50歳を過ぎてからの人生に価値はあるか?「ピム氏と聖なるパン」神様がこんなに翻弄されていいのか?ピムとジョンのそばで骨になるのも、それはそれでいいかもしれないけれど。「羊飼いとその恋人」この本で一番好きな話。ミス・エイダ・ギレスビーがいかにも英国人のオールドミス。自分自身を一番良く分かっていて、馬鹿げたことだと承知していてもそれが安寧につながるとは。
読了日:3月28日 著者:
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■フライトナース
命を預かる仕事の最前線にいるひとの声を聴ける機会はそうそうないので、こういうのを読むと本当に有難く思います。臨機応変という言葉が必要な職場は数あれど、経験を積むこと、積んだことを生かすこと、すべてが人命救助ただそれ一点に向かっている。心強いなあ。
読了日:3月28日 著者:長谷川裕美
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■星のカギ、魔法の小箱―小谷真理のファンタジー&SF案内
私の本棚には死体が詰まっているので、星と魔法にはあまり縁がないなあと思っていたんですが、紹介されている本の半分くらいを読んでいて、あれはSFとかファンタジーだったのかといまさら気が付きました。残りの半分は、指輪物語、ハリー・ポッター、ナルニア国など重量級の有名どころが含まれていて、いつか読んでみたいな。
読了日:3月27日 著者:小谷真理
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■つらい時は「やってらんな~い」て叫べばいいのよ (宝島社文庫)
書名ではっとさせられて、図書館で借りた本。この方を知らなかったんですが、おネエなお坊様なんですね。おネエ言葉ってなんでこんなに胸に沁みるんだろう。時々厳しいなあと思うところもあるけれど、意地悪で言ってるわけじゃないっていうのが分かるので、相談者が後を絶たない理由が理解できるなあ。「一番大切なものがわかれば人の悪意に振り回されなくなるもの」周りの悪意が気にならなくなるほど、一番大切な人のために全力を尽くしたい。
読了日:3月27日 著者:水無昭善
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■無敵のバンコク―イラストレイテッド
最近バンコクが舞台の小説を読み、どんなところかもう少し知りたくなったので、図書館で借りてきた本。すべてが手書き文字なので、ところどころで読みにくかったりしますが、雑多な雰囲気を堪能できました。暑いさなかに甘い飲み物はやっぱりツライだろうなあ;
読了日:3月26日 著者:まのとのま
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■カラーひよことコーヒー豆
雑誌連載していたエッセイをまとめたもの。その雑誌の雰囲気を思うと、これはまるで清涼剤のよう。ゆるやかなネガティブさがなんだか気持ちいい。アンネ・フランクの姉マルゴーにしても、「錦繡」の令子さんにしても、目立たぬところ、陰に埋もれているところをそっと掬い取る視線が優しい。
読了日:3月26日 著者:小川洋子
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■オリエントエクスプレス―聖ペテルブルグからの旅 諸河久写真集
2CELLOS→クリスティと、オリエント急行繋がり。ただの鉄道写真ではなく、列車の中の時間と街の風景、スタッフの気遣いを身近に感じられます。あえてエアコンのない車内で、猛暑でも必ず一回ある盛装でのガラ・ディナー。この日のためだけに持ってきた服を着た乗客の顔は輝いている。
読了日:3月25日 著者:諸河久
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■オリエント急行の殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 1-38))
新訳はすでに読了、正確に言えばこの版も再読。2CELLOS「オリエント・エクスプレス」を聴いてたら無性に読み返したくなり本棚から出してきました。雪で立ち往生した場所がこの当時はユーゴスラヴィア、今はクロアチア。クリスティは本当に読者を翻弄するのが楽しかったんだろうな、色んな憶測を成り立たせ悲劇を浮き上がらせる。最後のポアロのひとことは通常なら許されないだろうけれど、この事件の裏側を見せることでそれを納得させるだけの力強さ。
読了日:3月25日 著者:アガサ・クリスティー
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■いいねぇ〜 江戸売り声
文字だけなのがこれほど歯がゆいとはw売り声を聞きつつ読みたい本でした。いろんなものを売り歩いていた江戸の町、それぞれの売り声がひびいて賑やかだったことだろうなあ。
読了日:3月24日 著者:宮田章司
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■ももこのまんねん日記2012
震災のショックで何も描けないっていう、こういう気持ちを隠さない人って好きだなあ。香港のイベントツアーが楽しそうでした。展示されていたサンタ姿のまる子人形が可愛い。
読了日:3月24日 著者:さくらももこ
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■ケンタロウの「おいしい毎日」 (講談社プラスアルファ文庫)
あとがきに書かれているみたいに、文章にしてみると意外と言いたいことが整理されて、文字数が足りるか心配したけど結構書けるじゃん!ってことはあると思う。料理のことだけじゃなくて、ケンタロウさんが普段思っていることが分かるのは面白かった。オリーブの芯は赤ピーマンだったのか、ほんと、どうやって詰めてるんだろう?
読了日:3月24日 著者:ケンタロウ
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■平行植物 新装版
学術書の体裁をとっているこの本、日本人の名前とか固有名詞も出てきますが、漢字のセレクトに違和感がなくスムーズに読める訳が素晴らしい。逆に「上高地」なんて、漢字はこれしかないだろうっていう名前を持ってくるレオーニのセンスもすごい。架空の植物にリアリティを持たせるほどの繊細な設定づけ、散りばめられた各地の逸話、本当にこれ架空の植物だよね?と疑いたくなる世界観。
読了日:3月23日 著者:レオ・レオーニ
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■ツレはパパ1年生
子供のためにしたいこと、やりたいけど出来ないこと、いろんなジレンマがありつつ子育ての毎日がやってくる。ツレさんのお母様の「コドモを持つことによって自分がどれだけ手をかけて育ててもらったか分かる それを知ることで自分も成長できるのよ」先輩の偉大な言葉だ。
読了日:3月23日 著者:細川貂々
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■不条理な殺人
アンソロジー。有名すぎて読む気になれなかった有栖川有栖と法月綸太郎の作品が収穫でした。山口雅也「モルグ氏の素晴らしきクリスマス・イヴ」踏んだり蹴ったりで同情してしまいますが、最後の表情を想像すると切なくてたまらない。有栖川有栖「暗号を撒く男」うんざりするほど占いが溢れている日本で、こんなことあるのかと逆に驚き。
読了日:3月22日 著者:法月綸太郎,山口雅也,有栖川有栖,加納朋子,西澤保彦,恩田陸,倉知淳,若竹七海,近藤史恵,柴田よしき
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■ももこのまんねん日記 2011
「じゃあ仕事しろよ」と冷静なツッコミを入れてる息子さんいいなw人体模型のアーサー君を貰ったひとは嬉しいだろうなあ。1メートルって結構な大きさ、家に飾っておくのはちょっと怖いけど、組み立てるのは楽しそう。
読了日:3月22日 著者:さくらももこ
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■ぐうなび
埼玉が一軒、残りは全部東京のお店を紹介。分かっちゃいるけど、本当に東京って色んなジャンルの料理が食べられるところなんだなあと、しみじみ思いました。同行メンバーで名前が挙がるOくんって、いまの旦那さまかな?
読了日:3月21日 著者:大田垣晴子
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■絲的サバイバル
ひとりで道具を担いでキャンプって、男前。地元過ぎて不審がられたり、友達の家の庭や講談社なんて、なかなかキャンプするのも勇気がいるだろうなあ。神奈川県三浦市でやった「キュウリと猫と宇宙人」、魚屋のまるいちを贔屓にしている宇宙人で大笑いしました。言われてみれば風体が宇宙人かもw
読了日:3月21日 著者:絲山秋子
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■そんな紅茶で満足ですか―スリランカの本物の味と香りを楽しむ秘訣 (祥伝社黄金文庫)
ドがつくほど気合いが入った本気の本。紅茶好きが高じてスリランカで修行の日々、紅茶にかかわるすべての人の努力と苦労が身に沁みます。相手国の好みによって輸出する葉が違うということ、せっかく繊細な舌を持つ日本人に生まれたのだから、味の違いを楽しまなくてどうすると思わされました。
読了日:3月20日 著者:末広美津代
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■ももこのまんねん日記
このとき息子さんが15歳、そんなに大きくなったのか早いなあ。無口な息子はその辺にごろごろいるけど、母親とおしゃべりできる息子は貴重な存在。どこにも着て行けないドレス、ほんとにどこにも着て行けなさそうな感じですが、見ているだけでうっとり。
読了日:3月20日 著者:さくらももこ
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■いっしょにスーパー
読んだことないかもと図書館で借りたら、既読でした。(あとで本を詰め込んでる箱を探したらありました;)赤いイヤホンが耳から流血してるように見える、は覚えがあって、どの本だったかなと思ったらこれだったのか~。
読了日:3月19日 著者:けらえいこ
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■お母さんは「赤毛のアン」が大好き―吉野朔実劇場
クリスティを全部読むのは「読み切った自慢」になるのか、うーんうーん。私が自慢するなら、プルースト「失われた時を求めて」にします。「本読まない人間ってそれだけでオレ信用できない」「だってさ君つき合える!?本読まない人間と?面白い!?本読まないヤツ‼」あわわ。
読了日:3月19日 著者:吉野朔実
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■いつまでもショパン (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
某ミステリで、両手の指がない死体が発見されそれは実は、っていうのを最近読んで、それと同じ理屈ならテロリストの「ピアニスト」はあの人だと最初からそのつもりで読み進めていたので、岬さんが止めに入ってもそれほど意外性はありませんでした。それでも、ポーランド大統領の飛行機が墜落したこと、盲目の日本人がショパンコンクールに出場したことは実際にあったことで、それをどう組み立てるのかが楽しみでした。遠く離れた戦闘地帯にいっときでも平和を届けた岬さんの演奏が聴きたいな。
読了日:3月18日 著者:中山七里
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■100円グッズで水耕菜園―土がいらない、野菜47種類の育て方
手入れはもちろん必要だけれど、普通に土で育てるのよりはきっとラクなんだろうなあ。思っていたよりもずっと多くの種類の野菜が出来て驚き。しかし文字が小さくて読みにくいのだけが難点。
読了日:3月18日 著者:伊藤龍三
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■おかあさんと旅をしよー。
娘ふたりがそれぞれ母を連れ出し、4人でイタリア旅行。その前に、母親同士の相性を見るためにわざわざ1泊旅行もセッティングして、準備に抜かりなし。娘たちがあちこち海外に行っていて、その経験が反映されているからこそゆとりのある日程、こういう旅ならすごく楽しいだろうなあ、お母様たちも楽しかっただろうなあ。白インゲン豆のマリネ作ってみたいです。
読了日:3月17日 著者:k.m.p,なかがわみどり,ムラマツエリコ
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■しあわせのねだん (新潮文庫)
どんなことにお金を使っているのか、納得して買い物しているのか、思わず自分を振り返ってしまいました。「ゆたかであるというのは、お金がいくらある、ということではけっしてないのだ。」財布の中身は、年齢を四捨五入した数×1000円、のところを読んで、自分の財布を確認してしまいました;
読了日:3月17日 著者:角田光代
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■珈琲屋の人々 (双葉文庫)
短編集。珈琲屋で繰り広げられる人間模様。店主の行介が殺意をもって人を殺したことを枷にしてる気持ちはなんとなく理解できるけど、冬子の思わせぶりな態度がちょっと鼻につく。それでも、商店街のみんなが、どうして行介がひとを殺すことになったのか理解してるし、冬子のことも噂にはなってるけれど、決定的に傷つけるつもりはないんだろうなあ。キツイなあと思ったのは「シャツのぬくもり」手抜きと分かって放置したことに罪はないのか。
読了日:3月17日 著者:池永陽
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■雲の名前、空のふしぎ
快晴の空も気持ちいいけれど、お天気の具合が分かる雲が浮いてる空もいいな。雲は10種類に分けられるそうで、漠然と、もっと種類があると思っていたので、意外に少ないなと思いました。「飛行機雲がすぐに消えないと雨の兆し」「まぶしい夕日は翌日晴れ、赤く弱いと悪天」なるほど。
読了日:3月16日 著者:武田康男
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■わが家への道―ローラの旅日記―ローラ物語〈5〉 (岩波少年文庫)
ローラたちがデ・スメットからマンスフィールドへたどり着くまでの旅日記。ところどころに写真もあり、こういう感じのところだったのねと見入ってしまいました。土地ごとに植えられている作物に特徴があり、収穫が良さそうとか感想が書かれていて、やっぱりそういうのって気になるんだろう。途中、物資調達のために立ち寄る家のひとたちが結構親切、ローラたちみたいな旅人が多かった証拠かな。
読了日:3月16日 著者:ローラ・インガルスワイルダー
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■沈没ホテルとカオスすぎる仲間たち
表紙を見たときに、なにこのゴルゴっぽいのはと思ったら、本当にゴルゴさんだったw高価な整形ソフト、未解決の消費者金融放火殺人事件。バンコクの安宿で起きた殺人事件の全容は、伏線がかなり分かりやすいので犯人にすぐ辿り着けるし、お墓での春菜の言い分にも納得しやすい。バックパッカーたちのキャラクターが個性的で面白かったです。そうかチワワさんは鍋なのか;
読了日:3月15日 著者:七尾与史
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■リジーが斧をふりおろす (ハヤカワ ポケット ミステリ)
そりゃあ、あのリジー・ボーデンが住んでいる隣の家で斧による惨殺事件が起きたら、好奇の目で見たくもなるでしょうが、本当に腹立たしくなりました。事件が起きた当の隣人の娘、アマンダが「わたしたちのヒースクリフ」と憧れていたロジャーが、ミス・リジーにとった態度で、彼が不愉快な人間だと気付いたように、アマンダのまわりの人間がなにかしらの秘密を持っているとだんだん分かってくる。ミス・リジーだけが優秀な探偵役というわけじゃなく、ピンカートンから来た探偵だの、弁護士だの、皆がチームでうまくかみ合っている感じがしました。
読了日:3月15日 著者:ウォルターサタスウェイト
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■モフモフ家族
見ているだけじゃ物足りない気分になるほど、本当にモフモフでした。ホッキョクグマのおしりと、( ・ _ ・ )ノのゴマフアザラシと、カピザイルがお気に入り。巻末の対談も面白かったです。カピバラはペットとしては生意気、つけあがるのか~。
読了日:3月14日 著者:松原卓二
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■津軽百年食堂
表紙のトヨさんはなんて幸せそうなんだろう。初代の大森賢治、三代目の息子の陽一、二つの時代を行ったり来たりしながら、大森食堂に流れている時間の一部分に触れたような気がしました。螺鈿のひきだしにしまわれている古ぼけたこぎん刺しの布の意味が分からなくなってしまっても、他のなにか大事なものと一緒に受け継がれていくんだろうなあ。
読了日:3月14日 著者:森沢明夫
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■はじめの四年間―ローラ物語〈4〉 (岩波少年文庫)
アルマンゾと結婚し、インガルス家を離れて新しい生活に飛び込んだローラ。農業って本当に自然相手で自分自身でコントロールできないから、収穫の良しあしが収入に直結してしまう。家を建てたときにはすでに500ドルの借金があり、わざわざローラに言う必要はないと思ったアルマンゾは暢気すぎるし、馬を抵当に入れるくらいならアルマンゾを入れたほうがマシと思うローラは現実的すぎるw娘のローズが生まれ、だんだん家族としての形が出来上がってきた。
読了日:3月13日 著者:ローラ・インガルスワイルダー
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■バカミスじゃない!?―史上空前のバカミス・アンソロジー
これだけいろいろ集まると、バカミスの中でもこういうのが好きなのかも、っていう自分基準が分かったような気がします。北原尚彦「三人の剥製」まあ、犬猿の仲って言いますしね。戸梶圭太「悪事の清算」写真小説って初めて見ました。最初から最後まで目つきの悪い刑事、西村花代のテンションが変わらないのが素敵。船越百恵「乙女的困惑」変態に遭遇したのが良かったのか悪かったのか、微妙さ加減に笑えました。鯨統一郎「大行進」我々は巨大な一つの意識となるためにこれから宇宙の中心に向って行進を続けるのだ。
読了日:3月13日 著者:辻真先,山口雅也,北原尚彦,かくたかひろ,戸梶圭太,船越百恵,鳥飼否宇,鯨統一郎,霞流一
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■探検家、36歳の憂鬱
探検家、っていうと、ちょっとくらいのトラブルなら何とかなるもんね、むしろどんとこいだ、くらいの豪胆である意味押しの強いイメージだったんですが、なんだか人生に迷ってませんか大丈夫ですか?と聞きたくなるような文も見受けられて面白かった。けれど、たったひとつだけ、東日本大震災を体験できなかったことで心に埋めようのない穴が開いた、のところで、そこを3月11日に読んだせいもあって、うまく言えないけれど違和感を感じてしまって、自分自身が動揺してしまいました。
読了日:3月12日 著者:角幡唯介
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■星空ロック
日本人でロックなレオ、ドイツ人でクラシックなユリアン。言葉や文化が違っていても、音楽は世界の共通語。「一度バンド組んだら、一生、相棒なんだからね!」ってリサのセリフがかっこいい。亜麻色の髪の乙女にケチルの思いが届いていますように。
読了日:3月12日 著者:那須田淳
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■タイムスリップ明治維新 (講談社ノベルス)
前作は森鴎外が現代にタイムスリップしてきたので全体的に軽薄な感じでしたが、今度はうららが幕末にタイムスリップしたので文章が固い感じに。そしてモリリンが生まれた年代を思わず確認してしまいました。最後のほうはかなり駆け足だったけれど、幕末の出来事をおさらいするには良かった。七海そっくりの薔薇之介は七海と何か繋がりがあるのかなあ。
読了日:3月12日 著者:鯨統一郎
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■西城秀樹のおかげです (ハヤカワ文庫 JA)
短編集。バカミスというジャンルがあるなら、これはバカSFってことになるのかな、いやはや参りました。「西城秀樹のおかげです」うん、確かに西城秀樹のおかげだwそしてこのラストはやっぱり、めでたしめでたしで良いと思う。「哀愁の女主人、情熱の女奴隷」時子とハンナの会話の噛み合わなさがおかしすぎる。絵美里が泣いてる理由でとどめの一撃。「エロチカ79」クララが立った!
読了日:3月11日 著者:森奈津子
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■ひやめし冬馬四季綴 孔雀茶屋 (徳間文庫)
まさかめだか姫まで登場するとはwお茶目なところは相変わらずで、でも夫と国を支えてきた何十年もの時間が更に頼もしくしたように思えました。波乃をめぐり新之介と張り合っている冬馬はもっと見せ場が多くても良かったのに、主人公クラスの顔触れが多かったせいもあって少し霞んでしまったけれど、最後、孔雀茶屋に乗り込み決着をつけたときはどきどきしました。天の配剤、ありがとう孔雀!冬馬は家を興し波乃を娶れるのか、まだ先は長そう。続きが楽しみ。
読了日:3月11日 著者:米村圭伍
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■この楽しき日々―ローラ物語〈3〉 (岩波少年文庫)
刃物を振りかざしていたブルースター家の奥さんは、冬季うつだったのかも、なんて思ってしまうような厳しい寒さ。ローラは学校で子供たちに教え、教師として初仕事。週末にはアルマンゾが迎えに来て自宅に帰るけれど、ブルースター家の冷え冷えとした感じは本当につらかっただろうなあ。アルマンゾのことを冷やかされるたびに違うと否定してきたローラ。それなので、指輪を受け取るシーンでも、態度がそっけないようにも思えますが、いかにもな感じのネリーを見た後だとむしろ微笑ましいです。
読了日:3月10日 著者:ローラ・インガルスワイルダー
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■終末のフール (集英社文庫)
本来なら、死ぬことはプライベートなことなのに、こうなるとそう言っていられない。自分自身で選択できることはたかが知れているけれど、その中からどう過ごすのかを見つけられるひとは幸せなのかも。登場したひとたちが他の話にもひょっこり紛れ込み、その後の彼らの選択の結果がどうなったのかが分かって安心してしまうのはなぜだろう。
読了日:3月10日 著者:伊坂幸太郎
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■世界記憶コンクール (ミステリ・フロンティア)
美貌のワトソンに振り回されるホームズ、な役回りが板についてきたのかな。高広と礼のコンビだけじゃなく、若い時の基博、恵の学校生活が分かる作品もあって、登場人物を使い捨ててないところに好感が持てます。「世界記憶コンクール」真相はもちろん違うけど、これ本当に銀行まで穴掘ってたら面白いだろうな。「生人形の涙」高広と礼って、こうやって出会ったんだねえ。
読了日:3月9日 著者:三木笙子
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■絲的メイソウ
男前な乙女ってこういうことなのかも、とか思ってしまいましたwもし記念館が出来たら「Bは捨て、Fを展示のこと」のメモも一緒に置いて欲しいです。「自分の取説」が面白かった。煙草の吸えない場所は故障の原因になったり、充電するために必要なもの(1日5合程度のお酒とか10杯程度のコーヒーとか)、絲山秋子はこんな感じ、っていうのが楽しんで読めます。
読了日:3月9日 著者:絲山秋子
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■殺意は青列車(ブルートレイン)が乗せて―天才・龍之介がゆく! (祥伝社文庫)
短編集。今までに登場したひとの再登場が多い。一美さんと個人的に付き合うようになってから数か月、ってどういうことなんだ、彼氏に昇格したのかそれとも一緒に行動してるからってことなのか、なんだか光章を問い詰めたい気分。大掛かりなトリックなのは「どうする卿、謎の青列車と消える」迷彩になる理由は納得出来るとしても、車両の形とかごまかせるものなのかな?
読了日:3月9日 著者:柄刀一
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■やりたいことは二度寝だけ
読み続けるのがちょっとツライ本の息抜きのために、そちらと同時に読んでいました。ひとからは、そんなのどうでもいいじゃんと思われそうなことが満載で、それがかえって良い具合に自分の日常に戻れるゆるさに繋がる。ドラクエはルーラもいいですが、地味にマホカンタとか、いっそパルプンテがいいかなあ。
読了日:3月8日 著者:津村記久子
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■更年期少女
読むのが本当につらかった。最初のエミリーからもう、そんなあからさまなテにひっかかるんじゃない!とか、説教しそうになりました。里彩子が渡瀬にバーに連れて行かれインタビューを受けるシーンで、名前を出すのを避けていると感じたので、ガブリエルの正体にここで気付きました。松苗あけみの表紙(裏表紙)の絵が猛烈な皮肉。
読了日:3月8日 著者:真梨幸子
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■お父さんは時代小説が大好き―吉野朔実劇場
書評まんが。お父様の思惑通り、まんまと本のタイトルになりましたが、その後のお父様の様子をぜひ知りたいです。「咳をしてもひとり」はずっと山頭火だと思ってました;いまなら簡単に尾崎放哉だと突き止められるでしょうが、人力で探し当てていくのも楽しそうだなあ。
読了日:3月7日 著者:吉野朔実
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■黒後家蜘蛛の会〈5〉 (創元推理文庫)
シリーズ最終巻、読み終わるのがとても名残惜しい。あとがきにもあるけれど、言語としての英語に由来する言葉遊びが題材になると、翻訳で読んでいるほうは太刀打ちできない。でもそれはそれで、ヘンリーの推理を聞いている会のメンバーと同じ気持ちになれるからいいかな、とも思う。アシモフの体験が生きてる「水上の夕映え」で、喉から手が出るほど欲しがっていた世界歴史大全ってどんな本なんだろう。
読了日:3月7日 著者:アイザックアシモフ
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■セシューズ・ハイ 議員探偵・漆原翔太郎
親の地盤を引き継いだ世襲議員の漆原翔太郎はバカなのか天才なのか?秘書の雲井が頭を悩ませるような言動がおかしくて、つい笑ってしまいますが、事件の核心を突くような鋭さにはっとさせられます。最後に糾弾することになった出来事には、雲井が自分を責める気持ちが分かります。信頼されていただけにつらいよね。翔太郎がバカなのか天才なのかの判断は、都知事選挙の結果に委ねられることになるけど、その結果はどうなるんだろう、楽しみだし気になるなあ。
読了日:3月6日 著者:天祢涼
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■うたたね気分―リラックマ生活〈5〉
肩の力が抜けて、そういうものかもなあと適度に諦められる気がします。「たいがいのことは大したことじゃないですよ」「なんでも最初はぼちぼちと」「結果はすぐにでないもの」「スタートは毎日あります」
読了日:3月6日 著者:コンドウアキ
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■大草原の小さな町―ローラ物語〈2〉 (岩波少年文庫)
町で仕立ての仕事をしたり、メアリが大学に行き離れて暮らすことになったり、学校の先生に嫌がらせされたり、長い冬が終わっても一息ついてる暇もない。ローラの母親のセリフがぐっとくる。「この世で暮らすのは闘いですよ。ひとつにたちむかったと思ったら、すぐに次のがあらわれるんですから。ずっとそうだったし、これからもつづくのよ。そういうものだとさっさと覚悟してしまえば、らくになって、今持っている幸せに感謝できるようになりますよ」
読了日:3月6日 著者:ローラ・インガルスワイルダー
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36202714

■テレビドラマ殺人事件 (創元推理文庫―ジェシカおばさんの事件簿)
二編収録。ジェシカの一族は事件に巻き込まれすぎw「ミュージック・ホールのジェシカ」いとこのエマ・マギルが自動車事故で死んだと聞かされ、傷心でイギリスに降り立ったジェシカおばさん。ミュージックホールなんて時代遅れなのかもしれないけれど、舞台を見てきたひとたち、舞台に出ていたひとたちの思いはずっと残っていくんだろうな、懐かしさとともに。「ジェシカ、台本を書く」ジェシカの姪で女優のニータが、子供のころからおばさんの本を読んでいた、って回想する場面があり、作家になってからそんなに時間がたってるなんて早いなあ。
読了日:3月6日 著者:デイヴィッドドイチュ
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■アンソロジー カレーライス!!
本のつくりが面白い。カレー色のページに綴られたカレーのエッセイ、合間にはカレーの写真。どの時代でも、カレーは思い出の中に必ずある食べ物なのかもしれない。カレーとひとくくりにしているけれど、メリケン粉をたくさん使っていたもの、玉ねぎを炒めるだけで10時間もかかるもの、果ては高校生の時に「カレー殺人事件」なんて小説を書いた安西水丸みたいに変化球のものもある。読み終わった時におもわず「ごちそうさま」と言いたくなりました。
読了日:3月5日 著者:阿川佐和子,阿川弘之,獅子文六,東海林さだお,安西水丸,滝田ゆう,寺山修司,中島らも,林真理子,藤原新也,古山高麗雄,町田康,色川武大,向田邦子,村松友視,山口瞳,池波正太郎,吉本隆明,よしもとばなな,吉行淳之介,伊集院静,泉麻人,伊丹十三,五木寛之,井上ひさし,井上靖,内田百,内館牧子,小津安二郎,尾辻克彦,神吉拓郎,北杜夫,久住昌之
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36173065

■不完全犯罪ファイル2
一冊目のように分類されていないのが残念。化学が事件を解決する手助けになり、きっとこれからもいろんな方法が開発されていくんだろうなあ。現在では世界でも有数の警備会社、ピンカートン探偵社の生みの親、アラン・ピンカートンが紹介されていて、興味深く読めました。
読了日:3月5日 著者:コリンエヴァンス
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■病院坂の首縊りの家―金田一耕助最後の事件 長編推理小説 (1979年) (カッパ・ノベルス)
真相が分かるまでに約20年という長い時間を要した事件。法眼家と五十嵐家の系譜はあるものの、登場人物が多いので、名前が出てくるたびに書き留めて、あとで混乱しないようにしながら読みました。風鈴のように吊るされた生首がおぞましいけれど、どうしてそうなったのかを思うと憐れみを感じてしまいます。この事件を最後にアメリカへ旅立った金田一耕助の思いや如何に。
読了日:3月4日 著者:横溝正史
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36148665

■図解・魚のさばきかた
さばくというより解剖みたいになってしまうので、手順を確認するために、他の区の図書館から取り寄せてもらって借りた本。実物を見るまでは、ムック本かなと思っていたんですがとんでもない、気合の入った本気の本でした。巻頭カラーでふぐのさばきかたを紹介しているところから本気度が伺えます。さばきかたのポイントを紹介した後、魚ごとに詳しく解説。出来るかどうかは別にして、アナゴとかナマズとか、眺めるのも面白い。
読了日:3月4日 著者:成瀬宇平
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■長い冬―ローラ物語〈1〉 (岩波少年文庫)
「大きな森の小さな家」から5冊目までは子供のころに読んでいるはずなんだけれど、覚えていないのでそのうちまた読もう。アメリカ開拓時代、長く厳しい冬。飢えと寒さに襲われつつも、ローラたち4人の子供を勇気づける両親の存在は大きい。アルマンゾが種小麦を大事にしたい理由も分かるし、それを無理やりわけてもらったローラの父チャールズの気持ちも分かるので、早く春が来ますようにと祈る気持ちで読んでいました。5月のクリスマスは本当に楽しそうでした。出てくる食べ物が糖蜜たっぷりのそば粉パンケーキとかおいしそうなものばかり。
読了日:3月3日 著者:ローラ・インガルス・ワイルダー
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■ホリデー殺人事件―ジェシカおばさんの事件簿 (創元推理文庫)
二編収録。休暇旅行のはずだったのに事件に巻き込まれたジェシカおばさん。「ジェシカのミステリ講演」愛しすぎたり利用したり、愛が犯罪の動機のひとつに数えられるわけだよなあ。大学での講義が面白かったです、もっと読みたかった。「ジェシカ、犬と遊ぶ」いとこにかけられた殺人容疑を晴らすために奮闘。遺産を巡るトラブルはミステリにはありがちだけれど、テンポよく読めるので飽きませんでした。
読了日:3月3日 著者:高田恵子,ジェームズ・アンダースン,JamesAnderson
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36122373

■永遠の出口 (集英社文庫(日本))
傷ついたり迷ったり不安だったり、誰かを好きと思ったり、色んな気持ちを紀子は経験して、だんだん大人になってゆく過程をじっくりと読ませる物語。他のひとからは、普通の子だったのにどうして、と、まったく違う別人みたいに思われても、そこに至る出来事があって、それを消化するために必要なことだったのかも。黒魔女にたとえられた紀子の小学校の担任の先生、自分の小学生時代もあんな感じの担任だったので、思わず当時を振り返ってしまいました。ヒステリックな先生だったよなあ(遠い目)
読了日:3月3日 著者:森絵都
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36122237

■黒祠の島 (新潮文庫)
閉鎖的な島ではあるけれど、住人が一枚岩とは限らない。各自の事情に基づき行動しているので、その事情によって協力の度合いが違う、っていうのはリアルな感じ。島の人間たちの信仰のもとになっているものの正体が、ただの民話の類ではなく、実態を伴っていると分かるほうが恐ろしい。真実の探偵の登場の仕方が鮮烈。
読了日:3月2日 著者:小野不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36087513

■黒後家蜘蛛の会 (4) (創元推理文庫 (167‐5))
尋問の口火を切る「あなたは何をもって、ご自身の存在を正当となさいますか」の質問って、もし自分が聞かれたらどう答えればいいんだろうといつも考えてしまいます。長くこういう会をやっていると、意外なゲストが来るものですねえ。その意外なゲストが登場した「よきサマリア人」「飛入り」は、ヘンリーの最後のひとことが効いてます。
読了日:3月2日 著者:アイザック・アシモフ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36087379

■ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)
多絵ちゃんチームとひつじくんチーム(井辻ですけどね)がそれぞれ書店大賞の授賞式当日の慌ただしいスケジュールの中、飛梅書店の何を追いかけていいのか分からない漠然とした状態から始まり、本当にその方向を見ればいいのかとまごついている間に物語が終わったような感じでした。途中でそれぞれのチームに合流した営業さんたちが頼もしかったなあ。某本屋大賞の裏側を見ているような気分になりましたが、賛否両論あるのは仕方ないにしても、本そのものや書店を否定するようなことは言わないで欲しいな。書店員さんたち頑張れ!
読了日:3月1日 著者:大崎梢
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36058674

■始める・やり直す 40歳からの山登り ケガなく長続きする知恵と裏技
基礎体力をつけるために普段からどういうトレーニングが必要なのか、歩く時間と休憩時間の配分など、短く分かりやすくまとまっているので、必要なところを探しやすい。こういうのを読むと出かけたくなります。
読了日:3月1日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/36058594

■笑う娘道成寺 女子大生桜川東子の推理
今まで紅一点だった桜川東子、今回は「森へ抜ける道」のアルバイトに坂東いるかが加わり華やかな雰囲気。このバーってアルバイトを雇えるほど繁盛してるのか心配だけど、東子が呑むから大丈夫かな?ヤクドシトリオの昔話も絶好調。焼酎を片手に、事件を歌舞伎の演目になぞらえつつ謎を解く。言ってみればバカミスなんだけど、これだけの知識を詰め込んでいて、それがワンパターン化してずっと続くって結構すごいことなんじゃないかとこっそり思っています。
読了日:3月1日 著者:鯨統一郎
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