やわらかい螺旋

徒然なるままに

2012-11

2012-12-01 12:04:04 | 

2012年11月の読書メーター
読んだ本の数:56冊
読んだページ数:12352ページ
ナイス数:895ナイス
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■塩とスパイスのお菓子
お菓子は甘くてなんぼのもんだって思うけれど、こういう甘味だけじゃないお菓子っていうのも最近は好きなのです。最初はレシピ通り作ってみて味を確認して、次から好みで配合量をいじってみてもいいかも。塩とかスパイスはやりすぎると酷くなる一方なので、その辺は気をつけなくては。写真も甘さを押さえているかのような感じ。
読了日:11月30日 著者:荻田 尚子
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■水の迷宮 (光文社文庫)
水族館の展示生物が狙われ脅迫メールの対応に追われている時に起きた殺人事件。職員の中に犯人がいるんじゃないかと疑心暗鬼になりながら事件の収束に向けて動いていく。一度死んだ水族館だからこそ再び死なせたくないという思いと、些細なことも見逃さない深澤が居たからこそ、傍から見ると奇妙だけど感動できる結末だし、壮大なプロジェクトも夢で終わらずにちゃんと掬い上げられたんだなあ。
読了日:11月29日 著者:石持 浅海
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■とんち探偵一休さん 謎解き道中 (ノン・ノベル)
京を離れて茜の両親を捜し歩く旅に出た三人が各地で事件に出くわして、とんち話を織り込みつつ解決していく短編8話。時代物のテレビ番組の筋書きのようにパターンが同じで、そういうのが嫌いな人にはすすめられません。一休さんがどういうとんちで無理難題を乗り切るのかが面白かったし、茜の両親に会えるのかどうか最後まで気になってしまいました。「相模・双子の函」の判別方法は乱暴なやり方で、思い切りよくやらないと躊躇してしまいそう。
読了日:11月28日 著者:鯨 統一郎
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■ココアの本―お菓子から飲みもの・お料理まで、ココアでこんなに楽しくクッキング!!
ココアは飲むほか、使ってもせいぜい洋菓子かパンくらいなんですが、道明寺粉にまぜてかぼちゃ餡をつつむココアもちなんていう和菓子のレシピの紹介もあります。料理に使ったレシピもあって、ドライカレーに入れるのはなるほどと思うけれど、タンドリーチキンや稲荷寿司にココアって想像できませんでした。どんな味なんだろう。ちょっと作るのに手間取りそうですが、切り分けたときの断面が綺麗なチェッカーボードバターケーキはお土産によさそう。
読了日:11月28日 著者:
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■アザラシの赤ちゃん
氷の上で丸くなっているアザラシの赤ちゃんが可愛くて、ずっと眺めていたい気分です。ふかふかの雪見大福。
読了日:11月27日 著者:大塚 敦子,小原 玲
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■Natural (10) (花とゆめCOMICS)
西門じーさまがコーチになって益々楽しそうなバスケ部の面々。堂本くんも大暴れ、じーさまも楽しそうだ。ファビアンからメールの返信がきていよいよ対面。お母さんが買ってくれた新品コートが西門の悪いビジョンに重なるから本当に心配。
読了日:11月27日 著者:成田 美名子
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■松本十二か月
実際にその土地に住んでいないと実感出来ないことがあって、そういう空気感が伝わってくるようなエッセイでした。自分の両親が長野の出身なので山々が見える風景に懐かしさを覚えます。せせこましい時短という言葉とは無縁の重厚で素朴な生活ってくつろげるなあ。
読了日:11月26日 著者:伊藤 まさこ
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■暗闇の囁き (講談社文庫)
猟奇的なでだしでホラー色が強いのかと思いきや、思いのほか哀しみに満ちた話でした。元の姿にもどれずに、悪い魔法使いの魔法に支配され続ける王子。実矢・麻堵兄弟が何をやりたかったのか、どうしてそうしたかったのかを考えると、これから先も救いがないような気がしてしまいます。
読了日:11月25日 著者:綾辻 行人
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■国性爺合戦 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(4))
実在の人物・鄭成功をモデルにしているけれど、実際に起きた出来事を歌舞伎向けにアレンジしているので、出来事そのままではなく、勧善懲悪で力強い演目に仕上がっているなあと思いました。装飾の多い民族衣装に負けない大胆な色使いで見るものを圧倒する絵が本当に素晴らしい。演目でいうなら三段目がやはり見せ場。和藤内と共に明に渡った父母が獅子ヶ城で再会した異母姉の錦祥女の命がけの嘆願と、血が繋がっていない娘のために死を選ぶ母の渚の強い思い。
読了日:11月24日 著者:橋本 治
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■ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘
タイトルがこれ以上ないくらいぴったり、他に取って代わるものはちょっと想像できない。偉大な漫画家を父に持つ娘たちは、どんな思いで自分の父親を見ていたのかが興味深いです。偉大なだけに父親としての姿をなかなか想像しにくいけれど、漫画に追われる日々の中どう家族と接してきたのかが語られて、人間としての魅力に気付かされます。
読了日:11月23日 著者:水木 悦子,手塚 るみ子,赤塚 りえ子
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■とんち探偵・一休さん金閣寺に密室(ひそかむろ) (祥伝社文庫)
「このはし渡るべからず」などの有名なエピソードを盛り込みつつ、足利義満の死の真相に迫る一休さんの活躍。とんち小僧と呼ばれても飄々とした態度を貫いているので、思い上がっているわけじゃないと静かに否定しているかのようでした。天皇家に取って代わろうとする義満は人妻を夜伽のために差し出させたりする品性下劣で傲慢、人柄を知れば知るほど首吊りの自死であるわけがない。それじゃ一体誰がどうやって。金閣寺という場所を生かした密室からの脱出方法だけれど、それで本当に気付かれなかったならすごいとしか言えないなあ。
読了日:11月22日 著者:鯨 統一郎
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■Natural (9) (花とゆめCOMICS)
西門じーさまと古結のおはやしバンド結成が実現したら楽しそうでいいなw古結のノリは割りと好き。着物姿の西門を文豪と言いたくなるのは分かる。リコも西門も見えるけど、ファビアンも見えるサイドの人間で、それは今後の展開に影響してくるのかどうか。なぜ私の下着がと動揺しているリコだけれど、むしろ学校の同級生のコたちの態度を知ったらもっと大変だったかもなあ。
読了日:11月22日 著者:成田 美名子
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■はじめてのどうぶつぬいぐるみ (Heart Warming Life Series)
手触りが好きな服が傷んできたので、この生地で何かを作れないかなと思っていたときに見つけた本。ぬいぐるみは作ったことが無いので作業工程がカラー写真なのはとてもありがたいです。
読了日:11月21日 著者:Dan Zarella
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■新 海外ミステリ・ガイド
古典を中心にしたミステリガイド。巻末に付録として紹介作品がまとまって掲載されているのが親切。冊数が多くて尻込みしていた「メグレ警視シリーズ」や、有名すぎてあらすじだけは知っているもの、原作は知らないものの映画を見ているものなど、読んでみたいものが目白押し。
読了日:11月20日 著者:仁賀 克雄
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■盤上の敵 (講談社文庫)
作家はどれだけ「世間からの縛り」に挑戦できるかで力量が決まるのかもしれない。北村薫の他の作品とは毛色が違うけれど、作家としての力量を見せ付けられた思いです。自分の家に強盗が篭城し妻を人質に取られた夫の視点、そして妻。夫には夫の、妻には妻の戦いがあり、真相が明かされるまで粛々と進行していたとは。手触りの暖かい桂の林の中に居ても呪文のようにどこからか聞こえてきそう。シクトキシン、シクチン。
読了日:11月20日 著者:北村 薫
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■菅原伝授手習鑑 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻(3))
このシリーズにはこの絵でしか有り得ないというほどのはまり具合で、本当に見惚れてしまいます。ただの「白」なのに、光を集めて輝いているようです。「管秀才の首を」が特に大迫力。菅原道真に仕えるひとたちの誠実さが対立する藤原時平の傲慢さをくっきりと映し出す。
読了日:11月20日 著者:橋本 治
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■アイルランドの薔薇 (光文社文庫)
外国人の登場人物が沢山出てくると、名前の略称と本名が一致するのに少し時間がかかってしまうので、そこだけ苦労しました。殺し屋ブッシュミルズは正体を隠すのがうまかったなあ、さすがプロ。日本人のフジは異邦人という立場をうまく利用していると感じました。探偵役として事件解決の手伝いをすることになったときも、あの飄々とした言動を貫ける度胸はすごい。
読了日:11月20日 著者:石持 浅海
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■富士山大噴火
パニック映画みたいでした。新藤一美のピンポイントな地震予知を世間に知らせようとした達也とさゆりは、富士山噴火の可能性が段々と強まっていることに気がつく。富士山監視委員会の下さんと一美の運命を左右することになった原田さんを送り出す奥さんと一緒に、無事に戻ってと祈ってしまいました。実際に噴火したらどこまで被害が広がるかを想像するとかなり怖いです。
読了日:11月19日 著者:鯨 統一郎
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■北京原人の日
発掘された北京原人の骨が紛失したことをこれで初めて知りました。戦争のどさくさで色んなことがあってもおかしくないだろうなあ。視点がころころ変わるので、そのひとたちが何をどう追いかけていくのか楽しめましたが、メインキャラじゃないひとの視点まで必要だったかなあと思うところも。達也とさゆりのコンビが、最初は打算的だったのに最後はお互いを信頼し北京原人の骨のあるところまで出向くけれど、さゆりがまだ裏切るんじゃないかと疑ってしまいました。
読了日:11月18日 著者:鯨 統一郎
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■緋色の囁き (講談社文庫)
厳格な名門女学園で起きる連続殺人事件の逼迫感たるや鬼気迫るものがありました。噎せ返るほど強烈な血の赤が支配しているかのような殺人に翻弄される和泉冴子。殺人鬼が冴子じゃないなら一体誰なのか。「姉と妹」の時間は冴子が生きている限り連綿と続いていくのだろうかと、最後の冴子の表情で思ってしまいました。
読了日:11月17日 著者:綾辻 行人
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■Natural (8) (花とゆめCOMICS)
私は悪いことは見えない、とリコがミゲールに何か起きていると気がついてしまって、その「何か」が分からないから余計に不安だろうなあ。西門の不吉な夢とリンクするようにミゲールを危険な目にあわせているファビアンと過去の繋がりは分かったけれど、どうやって決着をつけるのか。
読了日:11月17日 著者:成田 美名子
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■毒の事件簿 ~歴史は毒でつくられる~ (知りたい!サイエンス)
毒にまつわる事件を紹介しつつ、使われた毒の特性を出来るだけ分かりやすく解説しようという感じでした。サリドマイド事件は知っていましたが、サリドマイドに「光学異性体」があり「希少疾病用医薬品」に指定されているとか、カネミ油症事件を引き起こしたPCBは安易に処理できないために膨大な量が貯蔵されているとか、へえ~と思うことが多かったです。読みやすかっただけに誤字が残念。COLUMN6マンドラゴラの「人間を創造させるものがある」は「想像」だろうなあと見当がつきますが「源氏あのマンドラゴラは」は「現在」かなあ;
読了日:11月16日 著者:斎藤 勝裕
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■少年検閲官 (ミステリ・フロンティア)
書物が駆逐されていく世界で「ミステリ」を追いかけ英国から日本にやってきたクリスが遭遇する首切り殺人。少年検閲官エノが出てきてから物語が急に動く感じがしましたが、そこまでの道筋をちゃんと読んでいれば、エノが提示した真相には納得できます。クリスが自分のやるべき事を見つけたけれど、それとは関係なく、エノとまた再会できるといいな。
読了日:11月15日 著者:北山 猛邦
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/23722646

■新・日本の七不思議 (創元推理文庫)
願わくばスリーバレーのオーナー(名前で気がつくべきだった)がお店をたたみませんように。前作までとは違い、バーを飛び出して宮田と静香が日本各地を旅行していることにびっくり。静香が宮田をロックと呼ぶなんて想像も出来ませんでした。皆既日食が見える場所で、邪馬台国がここだと言える根拠になるのは頷ける。
読了日:11月15日 著者:鯨 統一郎
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■キノの旅 XVI the Beautiful World (電撃文庫)
毒があったり風刺が効いているけれど、決して嫌味じゃないのがいい。「死人達の国」エルメスの言うことが真相だったとしても何だかイヤだなあと思うのは、救済してやるという押し付けがましい宗教的なものを感じるから。「残されたもの」震災を経験しているとこういう話にはリアリティがあるし、ぐっとくるものがあります。家族を亡くした悲しみは癒えないかも知れないけれど、フォトの写真に切り取られた一場面は確かに存在した証。モトラドのソウはフォトのいい相棒だなあ。
読了日:11月15日 著者:時雨沢恵一
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■だって、買っちゃったんだもん! (角川文庫)
傘を買うはずだったのに、気がつけば洋服だのバッグだのと他のものにも手を出してしまうような、物欲に負けすぎている中村うさぎの破天荒さ、ここまでくるとむしろ清々しいw一戸建ての住宅との勝負がまだ残っているけれど、さてどうなるか。
読了日:11月14日 著者:中村 うさぎ
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■新・世界の七不思議 (創元推理文庫)
各種のカクテルはもちろんカツ丼まで作るバーテンダーがいるスリーバレーの客になりたいなあ。三谷のかわりに登場してきたジョゼフ・ハートマン教授の冷静な言動で、宮田の話がただのいかがわしい説と切り捨てられずにすんでいるのかも。だいぶ宮田にやりこめられていた感じがする静香の口の悪さは健在。ナスカの地上絵が小石を取り除いただけというのを知らなかったので、ホントに何も知らないのねと言われてしまいそう。七不思議より教授の京都旅行のゆくえが気になりました。
読了日:11月14日 著者:鯨 統一郎
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■日本全国ゆるゆる神社の旅 (Sanctuary books)
本当に気軽に神社に出かけて楽しんでいるなあと思いました。行ってみたいところが多かったので簡略でいいから地図が欲しかったです。三輪山が禁足地というのはその通りだけれど、「禁足」というのは「入るのがを禁止」じゃなくて「出るのがを禁止」なので、三輪山から何かを持ち出さないようにするために「入山者の心得」があるんだとか、追々そういうのも分かってくれるといいなあ。
読了日:11月13日 著者:鈴木さちこ
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■新版 電車に乗れない人たち: 大丈夫、パニック障害は治るよ!
実際に患っている身としては、治るよと言われると安心出来ます。このテの本にしては読みやすいし、怖がるだけじゃなくて治療への道筋も分かりやすく説明されているなあと思いました。電車に乗れない自分にはオンラインカウンセリングがあるのが朗報。でも、投薬の副作用は比較的強くないものが大半とは言いつつ、実際には肝臓へのダメージを警戒して血液検査を数ヶ月に一度行うので(必ずしもそうじゃないのかもしれないけれど)、そのあたりも書かれていたら良かったかなあ。
読了日:11月13日 著者:松本桂樹
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■Natural (7) (花とゆめCOMICS)
西門じいさまが髪の毛を白くするのに小麦粉を使わずシャネルの粉を選んだのは、やっぱりモンローの色気に負けたってことかしらんwリコが「女としてより人として生物として愛してるんです」っていうのは分かるなあ。ミゲールの夢に出てきた影とリンクするように登場してきた彼は誰だろう。
読了日:11月13日 著者:成田 美名子
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■だって、欲しいんだもん!―借金女王のビンボー日記 (角川文庫)
湿り気の無いからっとした文章なので、つい面白がって読んでしまいますが、出版社から原稿料の前借りをして買い物したり、住民税の督促がきたりと、結構無茶なことをやっているなあ。
読了日:11月12日 著者:中村 うさぎ
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■ツチヤの口車 (文春文庫)
表紙の口車がなんだか可愛いw結婚している助手さんが夫の責任は何だと聞かれて「金を稼ぐことだけ、他には何もいりません。知的なことも一切いりません。夫本人もいりません」の返事がすごい。
読了日:11月12日 著者:土屋 賢二
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■行くぞ!山歩き
山歩きには興味があるけど、身近にやってるひとがいないし一人だしどうしたらいいんだろう、ってときのお助け本になりそうです。欄外で、自分はこれを使っていますと紹介しているので装備の目安になるのがいい。ウエアは洗濯するだろうけれど、山靴も手入れしたほうがいいとはちょっと思いつきませんでした。下着は綿製品はNG、日本手ぬぐいの使い勝手の良さ。実際の体験が生きているなあ。
読了日:11月11日 著者:平野 恵理子
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■カラクリ江戸あんない (福音館の単行本)
おじいちゃんの発明品のカラクリを覗くと、生き生きとした江戸の生活が見えてくる。素朴で緻密な木版画は、現代側はカラフルに、江戸側は水色を基調とした落ち着いた色使い。江戸は水の都だったので、余計に水色が印象に残ります。
読了日:11月10日 著者:太田 大輔
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■世界あちこちゆかいな家めぐり (たくさんのふしぎ傑作集)
世界各地の家を写真とイラストで紹介。その土地の風土にあった建物を作ろうとするとこうなるんだなあと納得できます。チュニジアの地下の家は夏と冬の気温差から身を守るため、雨水を溜めるために屋根が漏斗のような形のセネガルの家と、まさに生きるための知恵。さらっと書いてあるけれど、トーゴの土の家の「家族の人数ぶんだけ身がわりのほこらがある」なんて、どういうことだろうと興味をひかれます。
読了日:11月10日 著者:小松 義夫
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■トワイライト・ミュージアム (講談社ノベルス)
魔女狩りの時代に紛れ込んでしまったナナの精神を救い出そうとする博物館のひとたち。直接その時代に出向いている枇杷もつらいけれど、そのサポートをしている全員、もちろん勇介にだって苦悩が降りかかる。枇杷の左手一本分の精神を預かり、向こうとこちらの架け橋をする勇介が責任の重さに挫けず、自分の役割が何なのかを納得して先に進もうとする姿に胸を打たれました。ナナが宿ったアルドゴンドはナナが本当に心の支えだったんだろうなあ。
読了日:11月9日 著者:初野 晴
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■短歌殺人事件 (光文社文庫)
短歌が彩るアンソロジー。皆川博子「お七」と寺山修司「復讐の美学」は枚数が少ないながらも心を奪われます。伊井圭「魔窟の女」石川啄木が探偵役を、金田一京助が助手役を務めているけれど、啄木が二銭銅貨を与えた少年がのちの江戸川乱歩と分かると、それなら納得だなあと思える終わり方。見開きのページごとに現代短歌が掲載されていますが、掲載作品を読んでいるとそちらに目を通すのを忘れてしまうので、全部読み終わったあとまとめて読みました。「ねむいねむい僕の代わりに月光のえのころぐさを見張ってほしい」吉川宏志
読了日:11月9日 著者:
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■見えない復讐
田島にしても小池にしても、些細な事からよくぞここまで深読み出来るなあ。復讐相手に直接手を下すきっかけを作ったつるつるは確かに功労者だけれど、利用された挙句に守りたかったものもなくしてしまって、なんだか可哀想。
読了日:11月8日 著者:石持 浅海
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■So What 6 (花とゆめCOMICS)
みんなここから離れてしまったけれど、これが最善でハッピーエンドと思えるのは、それぞれが自分の道を探し当てたし、過ごした時間に後悔がないからかも。所長と桜46号のエピソードが素敵。阿梨の「友達とか親友とか簡単にレッテルをはりたくないからそんな風に分類してしまいたくないから」に泣けました。
読了日:11月7日 著者:わかつき めぐみ
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■邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)
宮田が繰り広げる奇想天外な歴史の真相に挑みかかる静香。バーテンダーの松永はノリノリで楽しんでるし、三谷もきっと二人のやり取りを面白がって見ていたんだろうなあ。静香の言動があんまり好きじゃないけれど、結局いつもやり込められていて少しだけ気の毒。「謀叛の動機はなんですか?」で衝撃を受けました。
読了日:11月7日 著者:鯨 統一郎
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■めづめづ和文化研究所 京都
日本の伝統を体験しつつ紹介。日本人なのに「日本の伝統」というとつい身構えてしまうけれど、こうやって体験出来るなら、たとえ一瞬でもその世界に触れて愛しく思えればいいんじゃないかなと思えてきました。全く知らずに過ごすよりずっといい。枯山水の砂紋のやり方が奥が深い。絶対こうしなきゃいけないってのはない、「絶対」は戦争のもとだ、という住職の言葉にしみじみとしてしまう。
読了日:11月6日 著者:小栗 左多里,トニー・ラズロ
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■Natural (6) (花とゆめCOMICS)
男でも弟でもなくただすごく大切な存在っていうのは、右と左の天使を踏まえても、リコはミゲールを分かろうとしているし、ずっと見てきているからそう思うんだろうなあ。西門のスーツ姿さおだけ屋と大沢くんの腕時計が日時計ってのが笑いましたw
読了日:11月6日 著者:成田 美名子
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■不思議の扉   ありえない恋   (角川文庫)
ありえない恋を集めたアンソロジー。三崎亜記「スノードーム」で今後の展開を想像してわくわくし、万城目学「長持の恋」で本能寺の変に思いを馳せてみる。川端康成「片腕」娘の右腕だけ一晩借りてくるなんてうっかりするとホラーな味付けになりそうだけれど、右腕に対する恋慕の情と最後の思わぬ残酷な行動の落差に、人間らしさを感じました。
読了日:11月6日 著者:
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■So What ? 5 (花とゆめCOMICS)
転送屋が訪ねてきたことで、みんなここを離れることが決定的になってしまった。教授がタイムマシンを作った動機に泣かされます。
読了日:11月5日 著者:わかつき めぐみ
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■おひとり奈良の旅 (知恵の森文庫)
修学旅行のときにバスの中から見学したところが多かったので、もう一度行きたい奈良。ここに住んでいるから愛着があり、紹介したいところもあるんだろうなあという感じでした。これ一冊でガイドブックの役割全てを補うのは厳しいので、写真満載の通常のガイドブックの補完のために使うのがいいのかも。オススメの二月堂の夕日を見たいなあ。
読了日:11月5日 著者:もりき あや
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■幸・不幸の分かれ道 考え違いとユーモア
「本書はユーモアエッセイではない。哲学書でもない。まして領収書でも始末書でもない。」と出だしはツチヤ節全開ですが、中身はかなり真面目に書かれていて頷けるところが多かったです。能力は人間の中の一つの部分にすぎないし、それがあれば幸福になれるといったものではないとか、ユーモアは不幸を和らげるとか。色々な角度から見る、違う側面を見るというのは人間に与えられた特権。
読了日:11月4日 著者:土屋 賢二
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■不思議の扉  時間がいっぱい (角川文庫)
一方方向に流れない時間に翻弄されてしまう短編の数々。「ベンジャミン・バトン」は映画は見なかったもののあらすじは知っていて、それを頭に置きながら読んでいたんですが、文章だと残酷さが増す感じがしました。星新一「時の渦」死人がどんどん甦るのはありがちだなあと油断していました。最後に登場する予定のひとが甦ったら、この世界はどうなるんだろう。オチが怖い。
読了日:11月4日 著者:
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■『太ったんでないのッ!?』
おいしいものに目がないお二人、食べることって幸せなんだと思えるようなエッセイでした。対談ではなく交互に書いているのに、その場に二人が居合わせているかのようで息がぴったり。高級キャビアをご飯にのっけて食べるなんて豪快なことやってみたいなあ。
読了日:11月3日 著者:檀 ふみ,阿川 佐和子
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■不思議の扉  時をかける恋 (角川文庫)
アンソロジーだと読んだことの無い作家の作品に触れられる楽しみがあります。太宰治のユーモア溢れる「浦島さん」と、ジャック・フィニィ「机の中のラブレター」が印象的でした。時間を越えての手紙のやり取りに回数制限があり、最後の手紙に何を書くのか。もう一つ残された最後の連絡手段の「けっして忘れなかったわ」で切なくなりました。
読了日:11月3日 著者:大森 望
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■ツチヤ学部長の弁明 (講談社文庫)
本人の弁明で始まり、前任の学部長の弁明で終わるというのがなんだかおかしいw学部長になったからと言っても周囲の人たちの姿勢は以前となんら変わらない。「不本意ですが、顔で選ばれたとしか考えられません。」
読了日:11月3日 著者:土屋 賢二
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■ねこ捜査官ゴルゴンゾーラとハギス缶の謎 (ヴィレッジブックス)
ハギスってなに?とタイトルに興味があって図書館で借りました。スコットランドの食べ物にあまり馴染みがないせいで、ミセスマッケンジーが作る料理にフェリシティがフォーク5本の評価がつくはずと言ってもいまひとつピンとこなかったのが残念。捜査官のスミスはいつも転ぶしいつも死に掛けていて、これで捜査になるのかとハラハラしました。猫のゴルゴンゾーラが描いた絵を見たいなあ。
読了日:11月2日 著者:ヘレン&モーナ ・マルグレイ
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■秘密 -トップ・シークレット- 12 (ジェッツコミックス)
薪さんが種をまき育ててきた第九は各地でちゃんと組織として稼動していくだろうし、そこにはきっと共通の信念があると信じられます。ハシムの必死の思いは無駄にならなかったけれど、払った犠牲は大きくて心が痛みます。青木と雪子さんのシーンが嬉しかったのに黒田って誰!w
読了日:11月2日 著者:清水玲子
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■秘密 -トップ・シークレット- 11 (ジェッツコミックス)
山本さんのあの一言は何かを動かしたことには間違いないし、青木だけじゃなく第九のメンバーの心にも届いたはず。滝沢が物理的に壊したデータはそれだけだけど、膨大な証人を生み出して、薪さんが選んだ「記憶」っていう切り札が薪さんらしいなと思いました。
読了日:11月2日 著者:清水玲子
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■So What 4 (花とゆめCOMICS)
なんでだろう、教授に帰して欲しいから元のところに戻りたいと言うライムに、ありがとうって言いたくなりました。
読了日:11月1日 著者:わかつき めぐみ
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■ハッピーアイスクリーム (中公文庫)
普通の言葉をわざわざ普通に仕立て上げてこの破壊力。流れるように読める短歌ほど怖いものは無いぞと思い知りました。作為的なところが感じられないので、言葉がすとんと心に落ちてきます。「言葉しか残っていないけれどまだ言葉だけなら残ってはいる」「いくつもの言葉を知ったはずなのに大事なときに黙ってしまう」「殺し合う必要のない国にいて人を待ってる駅ビルの前」
読了日:11月1日 著者:加藤 千恵,枡野 浩一
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■秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
狼な小佐内さんが存分に活躍。放火犯にしても瓜野くんにしても、なんせ相手が悪かったとしか言いようがない。瓜野くんにいたっては、どうしてこうなったのか理由すら分かっていないだろうし。小鳩くんと小佐内さんがまた同じ道を歩くことに決めたのはある意味喜ばしいけれど、卒業まであと六ヶ月。その時間をどう過ごしていくんだろう。
読了日:11月1日 著者:米澤 穂信
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