僕と猫のブルーズ

好きな音楽、猫話(笑)、他日々感じた徒然を綴ってます。
コメント欄はモラルを守った上で御自由に書込みどうぞ。

終わらない空~仙台若林区ボランティアレポ

2012年09月23日 | 東北のためできること

金曜日夜から仙台市若林区にボランティアに行ってきました。
今年3回目。企画は例によってJTB。添乗員さんともすっかり顔なじみになった。
道中、添乗員さんからJTBの仙台支援ツアーは今回で一旦終了との説明。
これから観光シーズンに入り運転手さんの確保等いろんな事情があるそう。
そうか、終了は残念だけど毎回のケアは素晴らしかった。再開したら、また参加しよう。

仙台市内に入り荒浜周辺を走る。壊れた建物は全て撤去されている。
唯一残ってたガソリンスタンドも取り除かれた。農地の裂け目も修復された。
重機が沢山動いている。これだけ見ると地震の被害は分からず再開発してるみたい。

先ずは深沼海岸の見学。ここは荒れたまま。破壊された住宅跡に雑草が生えている。
災害指定地域。津波が襲ってくる可能性があるので此処は住めない。
「戻りたい」と訴える看板や黄色いハンカチが彼方此方で見える。読んでココロが疼く。
慰霊碑にお参り。現地のお爺さんが居たので少しお話しする。
心なしかお元気が無いような。ボクが東京からボランティアで来たと云うと
「立派だ」と誉めてくれた。
いえいえ、こんな東京でノウノウ暮らしてるオレが立派だなんてトンでもない。
立派なのは現地で頑張ってる皆さんだ。今日のボランティア絶対がんばろう。そう想った。

海岸は荒れているが、あちこちで花が咲いてる。現地ボランティアが景観を美しくしよう
と花を植えているらしい。いくつか写真を撮る。
被災地の写真を撮るなら、破壊された建物や景色は撮りたくない。
今更「悲しい写真」を撮っても現地の人は喜ばないだろう。ならばキレイな花を撮りたい。


現地ボランティアre-Rootsと合流して説明を受ける。いつもどおり「農地の整地」。
作業場所に行って細かい瓦礫の除去作業。日差しは強いが風が涼しくてキモチいい。
前回は暑さにヤラれてイマイチ。今回はチャンとがんばる気だった。
スコップで土を掘り起こして瓦礫の仕分け。普段使わない筋肉を使って体が痛い(^_^;
同じチームの若いお嬢さん方がテキパキと進めるのを見て少し焦る。
スコップを使わず手で掘った方がスピードが上がるのに気付き作業方法を変える。
どんどん進むぞ。とりつかれたように土を掘り進める。

昼食。re-Rootsのリーダーの大学生や参加者と雑談。
リーダーは大学1年生。九州出身、震災後親御さんの反対を押し切って東北大学に入学。
ボラ活動も自然な事として受止めてる。また全国の大学生が応援に駆けつけてくれるとの事。
うーん、オレの大学時代は遊んでばかりで社会に無関心。ボランティアなぞしなかった。
昔のわが身を反省(^^;)ゞ現在(いま)の大学生。凄いぞ。
ボランティアに参加しなかったら現地の大学生と話す機会なんて無かった。
東京に居ても何も見えないしワカラナイ。行って見て感じる、一番大切なことだ。

午後もひたすら作業。ひたすら土を堀り瓦礫を除く。ただただ必死に何も考えずに。
ホント真っ白になっていた。
作業は2時に終了。かなり進んだけど当初の目標には届かず。ただ自分的には満足。
何か真っ白になってた。燃えつきてた(オレは「あしたのジョー」か?(゚゜)\バキ☆)
仙台の空は真っ青でとてもキレイだった。


re-Rootsに別れを告げ帰りのバスに乗る。温泉で汗を流して帰路に着く。
元春、Cocco、カーネーションを聴きながら窓の外の空を見ていた。
夕陽が輝き空が黄金色に染まっている。あまりに美しく見入っていた。

ウォークマンでカーネーションの「遠くへ」が鳴る。
直枝さんの声と窓の外の空が重なった


 「でもありがとう そしてさよなら また会おうよ ねぁまた会おうよ」

何故だか涙がとまらなかった。わけもなく涙があふれた。
今回でボラツアーが終わるから?仙台の未来が心配だから?
今回、自分なりに頑張れて満足できたから?ワカンナイ。
どれも当たってるような、違ってるような。
黄金色の空が外に広がっていた。今日見た空は一生忘れないだろう。絶対に。

上野で解散。添乗員さんにお礼を言って別れを告げる。
この添乗員さんは東北支援にホント一生懸命でケアも素晴らしかった。
ありがとうございました<(_ _)>再開したら、絶対また参加します。

帰宅。嫁に「ヨモギはオレが居なくて寂しがってなかった?」と聞くと「別に」との返事(^_^;

今朝目覚めたら全身筋肉痛。嫁にJTBのボラツアーが終わった話をすると嫁曰く

「他人様をあてにしてどーする?自分で企画して行け」
 「現地にボランティア団体あるんだろ?直接行って参加して来い」

見事な正論、嫁@パンダは素晴らしい!!\(T▽T)/
でもなぁ、自分で企画したり直接行くのは時間もお金も掛かるし・・・・
新たに組むNPOや旅行会社を探してみよう(テメェの情熱はその程度かい(゚゜)\バキ☆)

東北ボランティアに初めて参加したのが去年の9月。それから1年。
その間、7回ツアーに参加した。仙台荒浜には5回行った。
JTBの仙台ツアー終了で、オレの中でも一区切りが着いたかな?第一章が終わった感じ。

「一区切り着いた」と言っても当然終わるわけがない。復興はまだ進んでいない。
仙台が「大逆転する」ためには、これからも支援が必要だ。
そう、終わっちゃいない。「また」は絶対ある。いつか、また会おう。

にゃにゃん、オレの東北シリーズとりあえず「第1ラウンド」が終わったよ。
オレ、がんばったよな?オレ、凄いよな?オレ、エライよな?
さぁ、にゃにゃん。オレを誉めろ!オレを讃えろ!
オレ、凄い!オレ、偉い!オレ、サイコー!オレ、万歳!(゚゜)\バキ☆(゚゜)\バキ☆


(ヨモギの声:コイツ何言ってるかワカンナイにゃ。オレはパンダちゃんと遊ぶにゃ☆)

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カーネーション『SWEET ROMANCE』

2012年09月20日 | カーネーション
今週、カネのニューアルバムが発売。
昨年出たミニアルバム「Utopia」以来1年ぶり。期待して待っていた。
先に聴いた嫁の感想は「カッコいい」。早速ウォークマンに移して通勤時に聴く。

期待を遥かに上回る傑作・・力作・・違う、そんなありきたりの表現じゃ言切れない。
ひたすらポップでカラフル。でもサウンドは鋭く切れ味がイイ。
「Edo River」「Girl Friend Army」「Living Loving」過去の名作がアタマに浮かぶ。
でも「過去の焼き直し」じゃない。現在(いま)のカネが此処にある。
デビュー30年にもなるベテランなのに凄く瑞々しい音。

歌詞は・・・正直痛い。明らかに311の後の光景を歌っている。
ことさら、そこに焦点をあてているわけじゃない。
でも、どうしても「それ」を想起させる。
直枝さんとしては、そこに向かわざるを得なかったんだろう。
「Utopia」を歌っているけど楽園はそこにない。
「Bye Bye」「Station」「口笛ふいて」そして「遠くへ」・・・
世界は変わってしまった。以前にはもう戻れない。帰れはしない。
そこにいる筈の「誰か」はいつのまにか消えてしまった。

最後の「遠くへ」。以前ライブで直枝さんの弾語りで聴いた曲。
「夢、雨が連れ去った消した景色」を静かに歌ってる。
聴いてて泣きそうになる。叫びそうになる。なぜ?何が悲しくて?ワカンナイ。
凄い曲だ。決めた。オレが死んだら葬式にこれをかけてもらおう。
今まで葬式でかけるのはFISHMANSの「Long Season」と決めてた。
でも、これからは「遠くへ」にしよう。(不謹慎でスミマセン(^^;)ゞ)

でかい。。でかいアルバムだ。
オレの中にある、喜び、憎しみ、怒り、哀しみ、嫉妬、悔しさ、揺れ、
そして、シアワセをすべて赦し受容れてくれるような・・そんなアルバムだ。
同時に喪った過去を悼み嘆くだけでなく未来に向かって力強く鳴り響く、そんなアルバムだ。

明日、また仙台荒浜に行く。先月に続いてボランティア。
ボランティアすることに色々悩んだり迷ったこともあったけど最近吹っ切れた。
もう迷わない、逃げない、向かい合おう、前に進もう。

東北への旅。当然カネのこのアルバムもお供にもっていきます。
このオトがあれば、またがんばれる。また闘える。
さ、にゃにゃん。今日は前祝いだ。呑むぞ~。
キミもオレの旅の成功を祈ってくれたまえ♪

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『SHO-CO-SONGS Histor “e” al~ホントはi、だけどe。』@サラヴァ東京

2012年09月17日 | 鈴木祥子
3連休。
土曜日は渋谷に祥子さんのライブを見に行く。最近アーティスト名を「鈴木しょうこ」
に変えたけど馴染みのある「祥子さん」で書かせて貰います(笑)
客席からのリクエストを元に曲目を決めるというムチャな企画(^_^;
ライブは午後・夜の部に分かれて開催。午後は初期7枚から夜は後期7枚から。
ボクは後期の作風が好きなので夜の部に行く。リクエスト曲は決まってる。アレしかない。
ハコは地下にあるこじんまりとしたスペース。

リクエストは列ごとに挙手で祥子さんがあてて行くと言う方式。ボクは4列目。
いきなり「不安な色のBlue」というディープな曲で開始。「暗いね」と祥子さん苦笑。
続いても「日記」「たしかめていてよ」そのときどきの思い出を綴りながら進行。
で4列目、ボクは迷わず挙手。幸運にもあたる。曲は「3月のせい」!
祥子さん「また暗い凍りつくような曲を!」とズッこけてた。(^^;)ゞ
でも、こんな機会でも無ければライブでは先ずやらん曲。絶対聴きたかった。

ところが歌詞カードが無い!祥子さん記憶を頼りに歌うが歌詞が飛んで途中でストップ。
スタッフが携帯で歌詞を検索して祥子さんに渡す。祥子さん携帯を操作しながら歌う(^_^;
へヴィーな曲なのに爆笑に包まれてしまった\(T▽T)/
ただお陰で2回演奏してくれたけど。

歌詞、ピアノがともかく刺さる。この曲収録の「CandyAppleRed」が出た頃サイテーだった。
死んだように生きてた日々。夢も希望も無く息吸うだけ毎日。
そのときこの曲は何度も聴いた。痛いけど心地よかった。精神的なリストカット。
歌詞に「笑い飛ばすことだけが武器」とある。そう笑っていれば何とかなる。
作り笑いでもウソ笑いでもイイ。笑いが武器になる。この歌に学んだ。

その後もリクエストは続く。「帰郷」「Shelter」暗い曲が続き祥子さん笑う。
長年のファンの人は矢張り暗い曲が好きなんだろう。
「Blonde」のピアノの美しさにはゾクリとした。寒くなった。背筋が凍った。
キレイな曲なのに背筋が凍る。これは祥子さんならでは。

後半「TrueRomance」「海辺とラジオ」「区役所に行こう」等、明るい曲が並び客席も歌う。
ラストは「忘却」。矢張りこの歌は痛い。ゆれる。なんだか死んだ父親を想い出す。
アンコールは無かったけど「Father Figure」「Gold Dusty Road」「ぼくたちの旅」
をオマケで演奏。最後は明るく終わりました。祥子さんは何度もお辞儀して笑顔で退場。


ひさしぶりのライブ、すごく良かった。好きな曲が沢山聴けた。
「CandyAppleRed」「あたらしい愛の詩」「Love,Painfullove」「鈴木祥子」から沢山演奏された。
この辺のアルバムはオレにとって特別。サイテーだったり悩んでたり色んな覚悟を決めた時期の作品。
祥子さんの作品はこの時期が一番好き。逆に最近のキュートでポップな作風はウーン(笑)
「昔の作品の方が好き、よかった」なんて云いたくない。
でも明らかに自分の志向と最近の作風はズレてる。でも、それは仕方ない。
たぶん、昔のように熱心には追わないだろう。ここ数年行かないライブが増えてるし。
興味あるとき、これだ!って思ったとき聴いて行けばいい。

昨日は嫁と帝釈天に行く。高砂駅で降りて歩いていく。
暑いけど日陰を歩くと多少涼しい。帝釈天といえば寅さん!
「とらや」で草団子を買って食す。適度な甘さで美味しい。
参道も帝釈天も程よい混み具合。


帝釈天前で何とも愛想の良い猫さんがいて観光客が撫で撫で。
喉のあたりを鳴らすとゴロゴロ転がってキモチ良さそう。

ランチの後で近くの公園や矢切の渡しまで足を延ばす。暑いけどキモチいい。

雨が降ってきたので帰宅。地元の公園で馴染みの猫さんと遊ぶ。
喉を撫でると矢張りゴロゴロ(^^;)ゞ

ヨモギさんは絶好調。走って遊んで嫁@パンダにベッタリ甘えてます。

今日は連休最終日。ウチでノンビリ、ヨモギを撫でまわして過ごします(゚゜)\バキ☆

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ややこしいってすばらしい

2012年09月15日 | Art・本・映画
先週見た「夢売るふたり」の余韻を未だ引きずっている。
あの終わり方について色々考えてしまい色んなサイトを廻って見た人の感想を読んでる。
そんな中、糸井重里と西川監督の対談を発見。凄く良い内容で何度も読み返してる。

(ほぼ日刊イトイ新聞~ややこしいってすばらしい)
http://www.1101.com/nishikawa2012/2012-09-04.html

西川さんと糸井さんの幾つかのコトバに感銘を受けた

 ・震災の後、賛成反対か、善悪を二分する方法が渦巻いてる、そういうの好きじゃない
 ・やっぱり人は答えを出したがるんですかねぇ?
 ・幸せになるのは義務じゃないから
 ・ろくでもない、みっともない人をなるべく出したい
 ・「答えが出せないものを書こう」というのが自分の宿題

特に西川さんの「答えが出せないものを書く」には勇気を貰ったなぁ。

西川さんの作品はどれも分かりづらい。人物の行動も性格も一貫性がなく矛盾だらけ。
みんなウソをつくし誤魔化すしカッコつける。ラストも結論が出ないまま唐突に閉じる。

だけど、考えてみれば「生きる、生活する」ってそんなモンじゃないか?
別に毎日「正しく整合性を取って生きてる」わけじゃないし。
明確に結論を出して生きてるわけでもない。
言ったことが日によって変わる感情もゆれる。ウソついたり誤魔化したり。
テキトーにお茶を濁したり、そんなの当たり前じゃん。
「ウソつくな」って言われたらオレ絶対生きていけない。(^^;)ゞ

例えばオレは東北復興をお手伝いしたいと思ってる。出来ることはどんどんやりたい。
一方で体力的・精神的に負担を感じたり、もっとペースを落とそうか?と思うことも多い。
また基本「反原発」だけど中小企業の負担を考えると「再稼動もアリかな?」と思うこともある。
「クラレッタのスカートをなおす」「システムに挑む」とかカッコイいいこと書いてるけど
なんか面倒くさくなってる。「定年まで穏便無事に波風立たずに過ごしたい」なんて
しょっちゅう思ってる。(゚゜)\バキ☆

だから西川監督の映画を見ると凄く安心する。「答えがない」から。「矛盾だらけ」だから。
こういう人間をリアルに描いてくれるクリエイターがいることにホント安心する。
(それって単なる現実逃避?自己擁護?(^_^;)

「夢売るふたり」についてもうアレコレ考えるのはやめよう。この対談を読んでもう十分。
ムリに答えを出す必要はない。大体「正解を出すために」映画を見に行ったわけじゃない。
この映画を見て、オレはあの夫婦を好きになった。それでイイじゃないか?

東北支援も反原発も仕事も自分の中では矛盾だらけ。答えが出ない。
でも、それでも何か行動はしたいし、考え続けるのはやめたくない。それでイイだろ?

今日は渋谷で祥子さんのライブがある。「答えがない、矛盾だらけ」の歌を唄う人。
今日は客席からリクエストを募って歌うとのこと。
ボクのリクエストは・・・決まってる。サイコーに暗くて重い歌。
さて、採用されるか否か?楽しみだ☆


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西川美和「夢売るふたり」

2012年09月10日 | Art・本・映画
今日は会社を休み映画に行ってきました。
行ったのは西川美和監督、松たか子、阿部サダヲ主演の映画「夢売るふたり」。

西川監督の監督作品はDVDやレンタルだけど全て見てる。
「蛇イチゴ」「ゆれる」「ディア・ドクター」いずれも「嘘」と「犯罪」を取上げてる。
映画のほとんどは会話主体で進む。その中で描き出させるのは人間の愚かさや裏。
西川監督は脚本は全部自分で描く。コトバの1つ1つが切れ味がある。

つまんない嘘をついたり人を裏切ったり陥れたり、ヤメりゃイイのに危険な橋を渡ったり。
見てて呆れる。「バカじゃないか?」と思う。共感なんか絶対しない。
でも、不思議と登場人物をキライになれない。むしろ、いとおしくてだきしめたくなる。
そしてラストがいつも放り出される。明確な決着がない。
その終わり方は後にひきずる。モヤモヤが残る。でも、その「モヤモヤ」が凄く楽しい。


~以下「ネタばれ」あります。ご注意!


今回の「夢売るふたり」もそう。火事で燃えたお店の開店資金を稼ぐため結婚詐欺をする夫婦。
夫はプライドだけは矢鱈高くて夢を語るダメ男。
妻はしっかり者のようで夫を唆して結婚詐欺をさせる。ふたりともどっかぶっ壊れている。
それまではホントにフツーの仲良し夫婦。犯罪なんて出来るわけないのにやっちゃう。

あぶなっかしくて見ててハラハラしていた。何度もつっこんだ。
そして、詐欺が成功してお金を手に入れたシーンにはどこか快哉を叫んでいた。
ウソ?詐欺?ステキじゃないか?
単純な正義漢が努力して最後に勝利を得る、そんな御伽噺ツマンナイ。
この夫婦は愚かでどうしようもないバカだけど・・・夢に向かって一生懸命だ。必死だ。
犯罪だろうが、間違ってようが、必死に闘ってる奴がオレは好きだ、いい、と思う。

結婚詐欺は最初は妻が主体で動く。夫は妻の指示どおり女性を騙して恋愛関係に陥る。
当然、妻意外の女性と関係を持つわけ。妻公認の浮気?ホンキ?
夫は根っからは優しい男。女性を騙すことに何処か引け目を感じてる。
そして後半、妻と夫のバランスが壊れていく。
妻は嫉妬と夫への愛憎で何ともいえないどす黒い表情になっていく。
ここの松たか子がホントに凄い。恐いけどキレイで活き活きと輝いている。
一方の夫は自分の意志を持ち自分で動き始める。こちらも活き活きしていく。
2人が罵りあうシーンは見応えがあった。妻の表情の「黒さ」に背筋がゾクッとした。

2人は結婚詐欺の共犯。本来は固い絆で結ばれているはず。
でも、お互いにホンネをみせていない。2人の関係もどこかズレやウソがある。
そして、最後犯罪は露呈する。夫は罪を受け入れ妻は逃げる。
2人は引き裂かれる。それぞれ別の場所で生きる2人のシーンでいきなり映画は終わる。

唐突な、結論が分からないままいきなり終わってしまった。
西川監督なら「ハッキリしないエンディング」とは覚悟してたけど、それでも吃驚。
やっぱり「引きずるモヤモヤした終わり方」だった。

でも、見終わった後、なんだか凄くハッピーな気分だった。
夫も妻も夢に敗れたけど最後は「開放」された、と思う。
2人が自由になるには、あの結末しか無かった、そう思う。
だって夫、最後すごく楽しそうだった。自分の意志でチャンと立ってた。
そして、妻もチャンと自分の力で生き抜いていた。

あの2人、また逢うことはあるのだろうか?それとも、もう・・・。

この映画、当分引きずりそうだ。エンディングについてはまた別の感想が出てきそうだ。
でも、ハッキリしている結論がある。オレ、この2人が好きだ。大好きだ。
2人とも最後はシアワセになってほしい。そう願う。

最後の夏休み、たっぷり堪能。明日からは、また現実との格闘が再開。
2人を見習って詐欺師なみにアタマを使って精一杯がんばりましょう☆

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千駄木散歩と藝祭

2012年09月10日 | Art・本・映画
昨日の日曜日は千駄木や谷中周辺を散歩。
鶯谷経由で普段あまり歩かない細い通りに入っていく。
旧い昭和を感じさせる街並。文豪ゆかりの記念館や旧い家もある。
相変わらず暑いけどキモチよく歩けた。そのまま谷中に入る。
旧いお風呂屋さんがアートギャラリーとして使われている。
旧い建物が新しい目的で再生されるってイイ。


ランチは千駄木のハンバーガーショップ「レインボーキッチン」で。
以前1回行ったことあるけど、もう1度行ってみたかった。
http://sillywalk.jugem.jp/?cid=5
本格的なアメリカンバーガー。ボリュームがタップリで美味い!
夜もやってるみたいなので、今度は夜来てみようかな?

その後は千駄木の住宅街を散策。高級そうな家が並ぶ。
歩いてるうちに東京藝大の学園祭に遭遇。そういえばこの時期だったな。
去年も凄く楽しかったので散歩は中止して観ることに(^^;)ゞ
学生さん制作の木彫やオブジェの展覧会を見る。どれも荒削りながら楽しい。

藝祭といえばこれ。学生さんが制作した神輿が毎年展示される。
今年も力作が並ぶ。ボクのお気に入りは虎。

何処と無くアニメやマンガのキャラを思わせる造り。
何かのパロディ、模倣?でも、そんなの構わない。楽しけりゃイイじゃないか。
それは木彫やオブジェの展覧会にも感じた。どこかふざけていい加減。
プロならやらんだろ?という身の蓋の無さに溢れてる。
でも、それがイイ。整然としたアートなんぞ魅力が無い。好き勝手が一番。

学内を歩いてるといきなりサンバの即興演奏が始まる。
学生さんがひたすら楽器を鳴らし踊り雄叫びをあげる。思わず見入る。
無責任な野放図な楽しさ。でも「縛られない自由さ」。凄く楽しめた。

藝祭、来年もまた来よう。また、若い自由な感性に触れて刺激を得たい。
で今日は夏休み(というかサボり(゚゜)\バキ☆)
西川美和監督、松たか子主演の映画「夢売るふたり」を見に行きました。
いったん感想をUPしたけど、言いたいことの1/3も書けなかったので
もう1度書き直します(^^;)ゞ


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夏の流れ

2012年09月08日 | 日々の泡(日記)
もう9月も半ばというのに相変わらず暑い。
今日もお散歩に出ると空には何とも立派な入道雲が。

今日は南千住から清川周辺を散策。沢山の猫さんに会えて満足。
晴れたぶん、夕暮れも凄くキレイ。


実は「夏」という季節は一番苦手。体がデカイので暑いとツライ(^_^;
あと、海とか山とかそういう健康的な遊びは基本苦手。
で聴く音楽も基本「いかにもサマーミュージック」は避ける。
ビーチボーイズやベンチャーズやチューブは先ず聴かない。

ただカーネーションの書く夏の曲は好きかな。
夏といっても何処か乾いて冷めてる。夏の暑さでなくてダルさを歌ってて好き。
中でも直枝さんソロ「HOPKINS CREEK」に収録された「夏の流れ」は絶品
直枝さんがダルく弾き語る。凄く不穏な空気に包まれたうた。
  
  太陽はきみの自由をうばって ものぐさなぼくの姿を照らす
  深くのぞいたカメラの中は 孤独な窓きみと空が廻る

聴いてて何ともいえないモヤモヤした気分になる。
暑さで焼け焦げた肌に一気に冷や水を浴びせられた感じ。いいなぁ。

そして、もう1つ好きなのが祥子さんの「モノクロームの夏」
こちらは一転して爽やかなラブソング。
夏の情景の中、別れをスナップショットの様に描く「せつないラブソング」。
だけど・・ある歌詞のおかげで、この曲はボクの中で特別に鳴った。

歌の中で何度も「モノクロームの夏がゆく」のサビが繰返し歌われるのだけど
「ゆく=行く」ではなくて「逝く」と書かれている。
「夏が逝く=亡くなる、消える」。凄い斬り方だな。鮮やかだ。
来週、久しぶりに祥子さんのライブに行く。この歌が聴けるとウレシイな。

さ、まだまだ暑いけど夏もまもなく終わる。逝く。
月曜日は最後の夏休みをとりました。残った夏を思い切り堪能しよう。ね、にゃにゃん♪


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2012年09月02日 | 日々の泡(日記)
昨日の土曜日は嫁と上野でカラオケ。
雨上がりの後で涼しい。キモチよく散歩。

カラオケの選曲は例によってオルタナ&パンク祭り(^^;)ゞ
ボクは宇多田ヒカルやアジカン、ZAZENBOYS、ナンバガ、FISHMANS、エレカシを歌う。
どのアーティストも歌詞のコトバ力が凄い。
向井秀徳やミヤジは元春のソングライターズに是非読んでほしい。
元春がZAZENBOYS「自問自答」やエレカシ「ふわふわ」を読むと楽しそう。
(どっちも素晴らしく殺伐とした歌詞です(^_^;)

最後は当然カーネーション「夜の煙突」でしめる。嗚呼、楽しかった。
帰り、自宅の前で空をみあげると虹が掛かっていた!
うわ~!虹を見たなんて何時からだろう?子供のとき見た気がするけど。
たぶん、20年?いや下手すると30年ぶりくらい?

虹なんて一生見れない、と思ってたので少し感動。

今日も涼しい。近場で多くの猫さんと遭遇し満足。
我が家の王子は絶好調。昨日は凄いことをやらかしたし(詳細は嫁のブログご参照)
今後、仕事でイヤなことがあったらこのことを思い出して笑おう。


さ、今日はたこ焼パーティ♪呑むぞ~!
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